現在ただひとつの空冷直4マシン、CB1100シリーズの国内向け生産終了が発表された。世界初の実質的な空冷直4量産車であるCB750Fourから数え、実に52年。空冷4気筒CBの歴史に幕が降ろされるのだ。最後を惜しむように設定された、CB1100のファイナルエディション。RSとEX両方に用意され、11月30日までという予約期間限定で販売された(現在、予約受注は終了)。ここでは2タイプそれぞれの、細部を見ながら特徴を解説していこう。
●文:ヤングマシン編集部(沼尾弘明) ●写真:長谷川徹 ●外部リンク:Honda
スタイリング
’10年の初代デビューから11年、有終の美を飾るファイナルエディションがEXとRSに設定された。ファイナルエディションと通常グレードの違いは、ズバリ外観だ。
クロームメッキが輝く各部やフォークブーツ、前後18インチワイヤースポークホイールなどでトラディショナル感を強調したEX。今回撮影したレッドは、’20年型に設定されたキャンディークロモスフィアレッドと同色ながら、赤く塗装されていた前後スチールフェンダーをクロームメッキ仕上げに。金属の素材感を最大限に活かし、往年のモデルのような雰囲気が漂う。
そして前後17インチキャストホイールやラジアルマウントキャリパー、スポーツ感の高いサスで脚を固めたスポーティーなタイプのRS。撮影したブルーは近年ホンダのトレンドとなっているカラーで、特別に装備するブラウンシート、ゴールドホイールとの相性も抜群だ。
カラーバリエーション
EXはレッド/ブラックの2色展開
ベーシックなツヤありブラックと、格調高いキャンディーレッドを用意するEX。タンクのラインは従来型から引き継ぐ。ブラックは新色で、レッドと同様のラインをタンクに採用。こちらもクロームメッキ前後フェンダーを備え、一段と落ち着いた雰囲気をまとう。
RSはブルー/レッドの2色展開
一方のRSについては、ツヤ消しブルー、ホンダらしいソリッドレッドの2 カラーを設定。ツヤ消しブルーに比べ、レッドはかなり鮮やかな色味。ブラックシート、ゴールドホイールを組み合わせ、スポーティな印象が際立つ。ともにアウターフォークとリヤショックをブラックアウトし、足元を引き締めた。
ライディングポジション
特別装備
専用ステッカー
足まわり
好評を得て予約受注は終了
ファイナルエディションの国内年間販売計画台数はEX/RS合わせて1600台。従来型ではRSが約6割、EXが約4割の比率で販売されており、ホンダとしてはファイナル仕様でも同程度の比率を想定していたようだ。
なお、初代から採用されるスマートなタンクのスタンダード仕様=CB1100にはファイナルエディションが設定されず、’19モデルから販売されたダークネスブラックメタリックでラスト。既にSTDはホンダWEBサイトのラインナップから姿を消している。
ファイナルエディションの価格は従来モデルから据え置き。あまりの人気に10月25日には受注を終了。幸運にも予約できた方にはぜひ末永く、空冷4気筒とのバイクライフを送ってほしいと思う。
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