ホンダは、人気の原付二種レジャーバイク「モンキー125」および「スーパーカブC125」をモデルチェンジし本日9/27に発売する。いずれもロングストロークの新型エンジンを搭載し、モンキー125は待望の5速ミッションを採用、スーパーカブC125はABSを装備する。
【モンキー125】バナナイエローは廃盤、フレームはブラックに
タイや欧州ではすでに発表されていたホンダの新型モンキー125が、国内でも発売された。2018年の登場以来、多くのユーザーに愛されているスタイリングはそのままに、ロングストロークの新エンジンを搭載しての登場だ!
先行して発売されている新型グロムと同系のエンジンは、ボア×ストロークを[52.4×57.9mm]から[50.0×63.1mm]へと大幅にロングストローク化。圧縮比を9.3→10.0と高め、オフセットシリンダー&ローラーロッカーアームなどを採用したことも併せ、燃費の向上と排ガスのクリーン化、より力強いトルク特性を狙う。
じっさい、最高出力9.4ps&最大トルク1.1kg-mは変わっていないが、発生回転数は最高出力が7000→6750rpm、最大トルクは5250→5500rpmへと変化している。これらから想像できるのは、豊かな中速トルクと高回転域のパンチ力増大だ。
もうひとつの大きなトピックは、従来の4速に替えて5速トランスミッションを採用したことだろう。従来のモンキー125は3速/4速の間が離れ気味で、スポーティな走りを狙う場合は5速化カスタムが定番となっていた。これの純正採用は多くのファンが待ち望んでいたものといえよう。
また、1次/2次減速比と掛け合わせると1速は従来よりもショートに、トップ5速(従来は4速)はロングになっており、ゼロ発進加速から最高速域に至るまでまんべんなくカバーする“つながるパワー”を手に入れたと言えそうだ。燃費は実走行に近いWMTCモードで従来の67.1km/Lから70.0km/Lへと4%強の伸びを見せ、計算上の航続距離は392kmという、モンキー125の車格からすれば途方もない数値になった。
興味深いのは、2次減速比の変更にともなってか軸距は従来の1155mmから1145mmへとショートホイールベース化されている点だ。微妙な違いではあるが、160→175mmになった最低地上高(おそらくエキゾーストパイプの変更による)と相まって、やや短足スタイルの可愛らしいたたずまいに変化している。
そしてエンジン関連以外の構成はほぼ現行型を踏襲しつつ、ABSの有無が選べる現行モデルに対し新型はABS(フロントだけが作動する1チャンネルABS)搭載モデルのみをラインナップ。車重は従来のABSモデル比で3kg軽い104kgになった。
カラーリングは従来の色味と同様だが、ツートーンの配置が逆転し、フレーム&ホイールはブラックアウト。そして残念ながらバナナイエローは廃盤に。新型はパールネビュラレッド、パールグリッタリングブルー、パールシャイニングブラックの全3色ラインナップとなった。
剛性感のある倒立フロントフォークやクッション性に優れた肉厚シートなどの装備は継承し、新たにグリップヒーター(2万900円)が純正アクセサリー設定されたのもうれしいところ。価格は従来のABS搭載モデルから据え置きの44万円だ!
HONDA MONKEY 125[2021 model]
主要諸元■全長1710 全幅755 全高1030 軸距1145 シート高776(各mm) 車重104kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 123cc 9.4ps/6750rpm 1.1kg-m/5500rpm 変速機5段 燃料タンク容量5.6L■タイヤサイズF=120/80-12 R=130/80-12 ●価格:44万円 ●色:赤、青、黒 ●発売日:2021年9月27日
【スーパーカブC125】待望の純正ピリオンシートもアクセサリー設定!
新型スーパーカブC125も、同時発表のモンキー125と同様にロングストローク化&圧縮比アップを図った新エンジンを搭載、そして新たに、フロントに働く1チャンネルABSを採用したモデルのみのラインナップ(従来はABSなし)となる。
スーパーカブC125の新型エンジンも、ボア×ストローク値は[50.0×63.1mm]のロングストローク設定に。先行発売されているグロムや新型モンキー125と同じ数値で、これが新世代のホンダ横型エンジン原付二種のスタンダードになっていくはずだ。
ただし、5速ミッションを採用した新型モンキー125に対しコチラは4速ミッションのまま。各ギヤの減速比も従来と同じだが、1次/2次減速比が変更されたことで、総減速比はわずかにロング傾向になった。わずかではあるが最高出力が向上し、その発生回転数も上昇したことと併せて、従来よりも高まった巡航速度とスポーティな走りが期待できそうだ。燃費は実際の走行に近いWMTCモードで従来の66.1km/Lから68.8km/Lへと約4%向上。3.7Lの燃料タンクと掛け合わせると、計算上の航続距離は250kmを超える。
そして、車重はABSを搭載したにもかかわらず、ABSなしの従来型と同じ110kgをキープしているのが興味深い。新型エンジンは軽さの部分でも貢献しているのだろう。
車体色は従来のグレーおよびブラックが廃止され、新たにパールネビュラレッドを追加。既存のパールニルタバブルーと合わせて全2色の設定になった。また、快適性を高める純正アクセサリーとして、グリップヒーター(2万900円)および待望のピリオンシート(1万4300円)が新たに設定されたこともトピックだろう。後者は車体色に合わせて2色がラインナップされる。
ABSを標準装備としたことで価格は上がり、CT125ハンターカブや新型モンキー125と同じ44万円に。とはいえ、ABS搭載以外に値上がり要素がないのは驚きだ。
HONDA SUPER CUB C125[2021 model]
主要諸元■全長1915 全幅720 全高1000 軸距1245 シート高780(各mm) 車重110kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 123cc 9.8ps/7500rpm 1.0kg-m/6250rpm 変速機4段 燃料タンク容量3.7L■タイヤサイズF=70/90-17 R=80/90-17 ●価格:44万円 ●色:青、赤 ●発売日:2021年9月27日
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