●文/写真:ウィズハーレー編集部(森下光紹) ●取材協力/マイパフォーマンス
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旧車カスタムハーレー仲間のキャンプツーリング
「今度仲間でキャンプツーリング行くんだけど、来ませんか?」そんな誘いを受けたのは、夏真っ盛りの8月初旬だった。連絡をくれたのは『ウィズハーレー』Vol.4で紹介したチョッパー乗りの窪田氏。彼は普段からソロキャンプの様子をSNSで発信している野宿好きである。
時はコロナ禍の第二波が収まりつつある頃で、春先の大きなショックから、国民全員がその対策を考えつつ普段の生活に戻る努力を開始した時期だ。キャンプ場もまた、収容定員に制限をするなど万全の対策を打つ。そのうえで営業を続けることで、楽しめるキャンプを実践するという時代になっていた。
「予約はしましたよ。9月21日です。それじゃその日に」と、お互いバイク乗りの”あ・うん”の呼吸で話は済んだ。
そしてツーリング当日。集合場所に行くと、集まるハーレーは全部が旧車カスタムばかり。皆、同じような年齢に見えるので聞いてみると、ずばり全員同じ歳なのだと笑う。そして、Tシャツやパーカーには「KEE MO SAH BEE(キモサベ)」の文字。”信頼できる仲間”という意味のネイティブアメリカンの言葉だそうで、それがバイクチーム名になっているのだ。
かなり朝早く集合して、高速道路をほとんど使わずに甲府から南下する。富士川沿いの国道52号線である。現在工事中区間の無料高速道路だけはちゃっかり走って、次は国道1号線を西に行く。予約している「ならここの里キャンプ場」(静岡県掛川市)には午前中に到着して、各自広めのスタンスを取りながらテントを設営した。
立ち寄るショップも、旧車好きならではの選択だった
「ランチは行きたい店があるんで」と再び出発。目指したのは、掛川USAビレッジ。その敷地内にあるハンバーガーショップだった。’19年12月にオープンしたばかりのショップは、60年代のアメリカそのものを再現していて、ハンバーガーも絶品。
その後は、同じく掛川のクローズショップ「レフティ・ボンド」へ。数多くのオリジナルアイテムをカジュアルなアメリカンテイストで提供しているショップなので、旧車乗りにはたまらない店なのだ。そしてキャンプ場に戻る頃には日暮れが迫っていた。
グループキャンプといっても、基本的にはソロキャンパーが同じ場所で集うというイメージ。つまり食材は各自持参で、料理も焚き火も自分持ち。大鍋をつつくということはなく、それぞれが自分スタイルを楽しむキャンプに徹していた。
全員が同級生で旧車愛好家という共通項がある上に、同じ空を見ながらゆっくりと夜を楽しむのは、キャンプならではの贅沢である。それは、実際に自分自身を野に放ってみないと解らないものだが、草の上で眠ることが快感と感じるなら、その時点ですべての人がキャンパーである。本来、人も野に眠る動物だったのだから、自然と身体が思い出すものなのだ。
旧車好きのハーレー乗りにはキャンプ好きもまた多い。その理由はきっと素朴なテイストが好きということなのだろう。「キモサベ」のキャンプツーリングは、参加した全員がとても豊かな笑顔だったことが印象的だった。
帰路は、山の中にあるキャンプ場から南下して、御前崎を通過する海岸コースをみんなで流した。途中でさらに2名のメンバーが合流し、その日もまた目一杯走って山梨を目指した。雨に降られたが、でもOK。全部楽しめば問題ないのだ。
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