アレックス・ロウズも3位に

カワサキ新型「Ninja ZX-10RR」が冬季テストで強さを誇示! ジョナサン・レイが貫禄のトップ

スペインのヘレスサーキットで2日間にわたって行われたスーパーバイク世界選手権のウインターテストが幕を下ろし、総合首位には6連覇中の絶対王者ジョナサン・レイ選手が輝いた。チームメイトのアレックス・ロウズ選手も0.562秒差の3位につけ、マシンの総合力の高さを見せつけている。

怪物的な見た目だが速さも一級品!

市販車の発表前にウインターテストのレーシングバージョンが公開され、少なくともエアロダイナミクスについては大きな変革がなされたことが判明している新型「ニンジャZX-10RR」は、絶対王者ジョナサン・レイ選手のライディングにより、その速さは怪物的なルックスになってもますます磨きをかけていることを証明した。

2020年のファクトリーマシンと2021年のものでは、エンジンやフレームについて大きな違いは見いだせず、戦闘力を保つためのキープコンセプトなのか、フェアリングのみの改修でフルモデルチェンジは来年度以降に持ち越しなのか、未だ謎に包まれている。いずれにせよ、チャンピオンがラップタイムで証明したように、来シーズンもその速さは手の付けられないものになりそうだ。

ジョナサン・レイ選手のトップタイムは、2021年モデルを使用してセッションの最後の15分で記録されたもの。新たなフェアリングはエアロダイナミクスの向上によりスタビリティの確保を狙っており、チームメイトも同マシンで2日間総合3位につけている。間に割って入ったのは、昨年までカワサキのマシンを駆っていたトルコ人ライダーのトプラック・ラズガットリオグル選手で、今年からはPATA YAMAHA WorldSBK Official Teamに所属し、YZF-R1を駆っている。

なお、全日本ロードレース選手権JSB1000で念願のタイトルを獲得し、来シーズンからスーパーバイク世界選手権に参戦する野佐根航汰選手(ヤマハ)は2.345秒差の9位となり、4位につけたチームメイトのガレット・ガーロフ選手から約1.5秒の差。とはいえ欧州のサーキットとGRTヤマハのマシン、そして何よりピレリタイヤへの順応を果たせば、大きくジャンプアップしていくことだろう。

GRT Yamaha WorldSBK Junior Team から2021年シーズンのフル参戦となる野佐根航汰選手。ジャンプアップに期待!

ヘレステスト2日目順位

Jonathan Rea (Kawasaki Racing Team WorldSBK) 1’38.324s
Toprak Razgatlioglu (PATA YAMAHA WorldSBK Official Team) +0.515s
Alex Lowes (Kawasaki Racing Team WorldSBK) +0.562s
Garrett Gerloff (GRT Yamaha WorldSBK Junior Team) +0.847s
Leon Haslam (Team HRC) +1.527s
Andrea Locatelli (PATA YAMAHA WorldSBK Official Team) +1.553s
Lucas Mahias (Kawasaki Puccetti Racing) +1.870s
Alvaro Bautista (Team HRC) +1.907s
Kohta Nozane (GRT Yamaha WorldSBK Junior Team) +2.345s
Isaac Viñales (ORELAC Racing VerdNatura) +2.568s
Loris Cresson (OUTDO Kawasaki TPR) +4.862s

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