日本車の絶頂期だった’80年代の名車たちに“高騰”の波が押し寄せている。超プレミアマシンと化した’70年代車のような状況ではまだないものの、現実的な価格で入手できる時間的猶予はそう長くないだろう。本記事ではレーサーレプリカのミニ版・スズキGAGとホンダNSR50の状況をレポートする。
※本記事に掲載されている車両価格等は、取り扱い店舗における’20年6月時点の情報です(関連写真提供:グーバイク)。
スズキ GAG:ギャグに終わらずプレミア化
手を出しやすい価格ながら、強心臓に本格的なフレーム+脚で、峠をサーキットを駆け抜ける…。原付レプリカは、まさに「いま新車で手に入らないバイク」。相場は上昇の一途だ。スズキの「GAG」は、GSX-Rのフォルムをゼロハン(50cc)で再現した、まさに冗談のようなモデル。1年と短命に終わったが、ゼロハン+フルカウルの元祖となった。
実例物件サンプリング〈GAG〉青×白カラーが基本
- 相場:30万円前後(約15~45万円)
- タマ数:少ない
カラーは、伝統の青×白、戦闘機風の白、ピンク、ロゴがポップな赤の4色。タマは少ないが、チラホラと青×白がある。珍しい新車レベルは50万円程度。距離が少ないノーマル車は30万円台からとなる。イジったり、程度に期待できない個体は安め。
サンプル1:極上車の場合
外装もフレームも美品で低走行。とてもキレイなノーマル車。
サンプル2:発掘希少車の場合
走行距離3ケタでノーマル。しかもレアな米軍戦闘機カラーだ。
ホンダ NSR50:本気で作られた縮小版NSR
シャレの要素が強いGAGに続き、各社から”本気”ミニが登場。その筆頭&一番人気が「Nチビ」ことNSR50だ。2スト水冷単気筒は上限7.2psを発生し、フレームも鉄製ながら高剛性のツインスパー。前後ディスクに6速ミッションと超本格派だった。’89でアップ型チャンバーや強化サスを採用するなど熟成を重ね、’99年型がラストとなる。
実例物件サンプリング〈NSR50〉高年式は高騰物件に
- 相場:45万円前後(約30~70万円)
- タマ数:少ない
NSR人気は凄まじく、それは50でさえ例外ではない。層が厚いのは40万円台で、上玉の高年式車には70万円超のプライスがつく。’93で6本スポークの3型、’95で全身を大改良した4型に進化しており、特に4型は完成度が高く人気。かつて大量にあったタマも姿を消し、枯渇気味だ。
サンプル1:初期型の場合
古い車両はほぼ見ないが、レアな初期型ロスマンズを発見。足まわりもチャンバーもノーマルの出物だ。
サンプル2:’90s最終レプソルの場合
250と同様、50も最終型はレプソルカラー。かなりレア&人気が高く、強気の相場を形成している。
●販売車両画像提供:グーバイク ●取材協力:グーバイクおよび各バイクショップ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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