エンジン×チャンバー×フレームを丸見せ

今こそ欲しい孤高の存在=2ストロークネイキッド【’80年代名車購入ガイド】

日本車の絶頂期だった’80年代の名車たちに“高騰”の波が押し寄せている。超プレミアマシンと化した’70年代車のような状況ではまだないものの、現実的な価格で入手できる時間的猶予はそう長くないだろう。本記事では、レーサーレプリカのカウルを剥がすことで後のネイキッドとの祖となった、2ストロークマシンの状況をレポートする。

※本記事に掲載されている車両価格等は、取り扱い店舗における’20年6月時点の情報です(関連写真提供:グーバイク)。

シンプルな外観ながら、走りを追求したツウ好みのFUNスポーツ。心臓はTZR125の水冷単気筒をベースに、内径66×行程57mmに拡大して195cc化。これを耐腐食性と質感が高いTCメッキを施したトラス構造のフレーム&リヤアームに積む。軽さは圧倒的で、常用域の速さは抜群だ。メーターは速度計のみ、ソロ仕様と割り切った造りも見事。

【’80 YAMAHA SDR】■水冷2スト単気筒クランクケースリードバルブ 195cc 34ps/9000rpm 2.8kg-m/8000rpm ■105kg(乾) ■F=90/80-17 R=110/80-17

贅肉を削ぎ落とし、とにかくスリム。車格も125cc並みにコンパクトだ。

ヤマハ SDR:105kgの超軽量マシン

’88でデビューした初代RGV250Γのネイキッドバージョン。45psの凶暴なエンジンはそのままに2次減速比を変更し、加速性能を磨いたという過激ぶり。アルミフレームやφ41mm正立フォークなどΓ譲りの車体も際立つ。一見Γのストリップ版だが、専用アップハンやアンダーカウル、フロントディスクのシングル化で3kg減など意外と変更点は多い。3年間販売されたが、これまた中古はレアだ。

【’88 SUZUKI WOLF】■水冷2ストV型2気筒ピストンリードバルブ 249cc 45ps/9500rpm 3.8kg-m/8000rpm ■125kg(乾) ■F=110/70-17 R=140/60-18

チャンバーにピタリ沿う専用アンダーカウル。社外チャンバーには交換しにくそうだけど、カッコいい!

実例物件サンプリング〈SDR〉価格が少しずつ上昇

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