絶版インナーチューブには硬質再ハードクローム仕上げを施す
さて、フロントフォークの方は重要なインナーチューブがサビサビの状態。前オーナーからは新品純正インナーチューブを受け取っていたのだが、確認すると年式違いの別部品ということで、残念。
シャシテックでインナーチューブも曲がりがないことを確認していたので、迷うことなく福岡県久留米市の「東洋硬化」に再ハードクロームメッキ処理を依頼。ご覧の通り素晴らしい出来映えで大満足だ。
ちなみに、チューブボトムの構造がオリジナルのそれとは異なっており、DT-1用のインナーチューブは三つ叉クランプのアッパーとロアで太さが異なる段付き仕様。依頼時には仕上げ仕様を明確に伝えよう。
純正のインナーチューブはサビサビ状態。これを再ハードクロームメッキ処理で仕上げてもらう。
納期は状況にもよるがおよそ20日前後。DT-1 のような段付きフォークをすべてハードクロームすると、1本あたり2万4000円(税抜)。ストレート部分(純正同様の仕上げ)だけなら、1 本あたり1万9000円(税抜)。依頼する際にはリクエストを明確に。
フレーム&足まわりパーツの組み立て開始
フレーム&足まわりパーツのペイントが仕上がってきたので、さっそく組み立て開始。ステアリングまわりの重要な部品が販売中止になってしまったら困るが、今回は運良くすべて新品部品が納品された。機種統合部品になるのは大歓迎だ。
そして現在。夜な夜な組み立て作業を行い、シャシーはほぼ完成目前という状況である。
念のためにすべてのネジ部分にはタップを通してエアーブロー。まずはステアリングヘッドパイプに新品ベアリングレースを圧入してグリスを塗布。
アジャスタブルフックレンチは大変使い勝手が良く、超オススメの特殊工具。先端が薄いからなおさら使いやすい。この段階ではトルクを掛け過ぎずに組み立て、試走直前にじっくり調整するのが良いだろう。
●文:たぐちかつみ ●写真:モトメカニック編集部 ●取材協力:シャシテック パウダーコーティング・カトー 東洋硬化 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
雨風をしのげていつでもバイクいじりを楽しめるのはもちろん、盗難防止の観点からも注目されるガレージ。このジャンルでひと足先を行くのがデイトナの「ベーシックシリーズ」だ。 スチール製物置やガレージのトップ[…]
"走る・曲がる・止まる"の三要素を徹底チェック 取り扱い機種を絞り込むことで専門店として特化するバイクショップがある一方で、守備範囲を広く設定する店舗もある。ホンダCBXの駆け込み寺的存在であるととも[…]
ソケット工具専門メーカーである山下工業研究所(ko-ken)は、バイクや車向けのオートモーティブ用をはじめ様々な業種のユーザーニーズに応えることで、5000以上のバリエーションのソケットを開発してきた[…]
メタリックやキャンディカラーがもてはやされた時代、ツヤのない塗装は地味で簡素なイメージだった。ところが「ツヤ消し」を「マット」と読み替えるだけ、お洒落な色合いとして認められるのだから不思議なものだ。 […]
我々サンデーメカニックであれば、面倒な部品磨きや洗浄作業もバイクいじりの一環としてのんびりシコシコ楽しむこともできるが、整備のプロフェッショナル=経営者にとってはそうはいかない。時間=人件費こそが何よ[…]
最新の記事
- 「カワサキ初のレーサーレプリカ」ライムグリーンカラーを導入した初の大排気量車:カワサキZ1000R【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 変化を一気見! カワサキ「Z900RS」歴代カラー大図鑑【2018~2025年モデル】
- 2025MotoGPヘルメット勢力図は5社がトップを分け合う戦国時代へ突入! 日本の3メーカーに躍進の予感!?
- 【SCOOP!】スズキ「GSX-8」系にネオクラが存在か!? 丸目のGS&クーリーレプリカ復活希望!!
- 「初の100ps超え!! 」全面改革で進化した第二世代のZ:カワサキZ1000J【あの素晴らしい名車をもう一度】