メンテナンスの現場では想像以上の時間をボルトナットの着脱作業に費やしている。コーケン(ko-ken)は、ソケット工具を使う場面で「もう少しソケットが長ければ…」「ラチェットがもう少し振れたら…」という声に応え、信頼を勝ち得てきたブランドだ。
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ユーザーニーズに応え続けることで、膨大なバリエーションを開発
差込角3/8のラチェットハンドルは、全長の違いやグリップデザイン、プッシュリリースの有無、首振り機構などラインナップは豊富で、ここで紹介する4製品以外にも32種類のハンドルがある。
グリップデザインはユーザーの好みによるが、これほどのバリエーションが展開されているのはソケット工具だけを専門に開発しているコーケンならでは。
(上から)■滑りにくいローレットグリップ:ラチェットハンドル 3753N ●価格:5220円(税別希望小売価格、以下同) ■確実ロックのプッシュ式:プッシュボタン式ラチェットハンドル 3753NB ●価格:6420円 ■1/4ヘッドに3/8差込部をセット:ラチェットハンドル 2749N-3/8 ●価格:5550円 ■手に収まる短ハンドル+首振り:首振りラチェットハンドル(ショート) 2774JS-3/8 ●価格:8360円
プッシュボタン式ラチェットでソケットをしっかりロック
ソケットを交換しやすいことがプッシュボタン式ラチェットのメリットだと認識しているサンメカは多いはず。だがコーケンの狙いはそれだけではない。
ボタンを押さない限りボールが戻らず、ソケットやエクステンションが確実にロックされるため、差し込み部のガタつきを抑制できる利点もあるのだ。
耐荷重性向上を目的に、コーケンのソケットは四角凹部にも面接触設計を採用。差し込み部の鋼球を保持するボールディンプルの形も独自に研究している。
滑り止めとデザインを両立するローレットグリップには、6カ所のセレーション(縦溝)がある。これは鍛造時に成型するため、高い技術を要する部分だ。
狭い場所で強さを発揮する1/4ヘッドの3/8ハンドル
上記の4本のハンドルのうち、下の2本はそもそも1/4インチで用いるボディに3/8用ギアを組み込んだ製品。全長は125mm(上)と120mmで、狭い場所で本領を発揮する。
ハンドルのレバーを操作すると、ヘッド内部のカムが爪を動かして回転方向が決まる。レバーとカムはソケット差込部のギアに直接触れていないので、レバーは常に軽い力で操作できる。
空転トルクの軽さと強固なロックを両立
3/8ヘッドの3753N(右)も決して大柄ではないが、本来1/4用に開発された2749N-3/8は圧倒的に小さい。ヘッド幅は右が30.5mmで左が25mm。
下側の爪はギアに接しているが、上はギアを引きずらないためフリクションロスが低減。ギアを受け止める爪に対して真正面から力が加わるので、爪が滑って外れることもない。
ラチェットハンドル:ラチェットの本質は歯数にあらず。回せば分かる軽快な空転トルクが美点
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