アップル社は、新OS(iOS 14)によりiPhoneをクルマのデジタルキーとして使用できる機能について、BMWが最初に市販車に搭載するメーカーになることを発表した。BMWは最初にiPodを車両に統合し、最初にワイヤレスのCarPlayを搭載したメーカーでもある。これらに続き、デジタルキー機能も搭載される日は近い?
iPhoneをクルマのキーとして使い、ロック、ロック解除、運転、友人と共有もできる
アップル社は、ワールドワイドデベロッパーカンファレンス(WWDC 2020)で新型OSのiOS 14などを発表。そしてこの新OSには、iPhoneをフルデジタルキーとして使用できる機能も含まれることを明らかにした。このiPhoneのアップルウォレット(Apple Wallet)に格納されるデジタルキーは、NFC(近距離無線通信規格)を利用してクルマと通信し、ロックを解除したり、エンジンを始動して運転したり、さらには友人のiPhoneにデジタルキーを送信することでクルマの共有も可能になるというものだ。
そんなデジタルキー機能を最初に市販車に搭載するメーカーは、やはりというべきかBMWである。MWは過去にも最初にiPodを車両に統合したり、アップルカープレイを最初に搭載したりと、常に時代を先取りしてきている。その後、カープレイなどをバイクに搭載していることもあって、デジタルキー機能がバイクで使える時代が来ることも期待させる。
今後登場するiPhone用BMWデジタルキーでは、iPhoneをドア開閉レバーに近づけることでロックを解除し、iPhoneをスマートフォン用トレーにおいて、スタートボタンを押すだけで簡単に操作を開始できるようになる。デジタルキーのセットアップはBMWが用意するスマホアプリから実行。クルマの所有者は、最高速度、馬力、最大オーディオ音量などを制限する、若いドライバー向けの設定可能で、こうしたアクセスオプションを設定したうえで最大5人の友人とアクセス権を共有することができるという。アクセス権の管理は、車内からでもApple Walletからでも可能だ。
気になるのはスマートフォンのバッテリー切れだが、iPhoneの電源が切れた場合でもキーが最大5時間機能する“パワーリザーブ”機能も備えているというから安心だ。アクセス権の共有は、iMessageを介して行う。また、Apple Watchでも互換可能だ。
アップルとBMWは、カーコネクティビティコンソーシアム(CCC)と緊密に連携して、世界標準の確立を推進している。 NFCのデジタルキー仕様2.0は2020年5月にリリースされたが、ウルトラワイドバンドテクノロジーを使用した次世代のデジタルキーはすでに開発が進んでいるという。互換性のあるiPhoneモデルは、iPhone XR、iPhone XS以降、およびApple Watch Series 5以降。
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