登録上は軽二輪扱いながら0-50km/h加速は2.8秒、航続距離160kmを誇るBMWの電動スクーター「BMW C evolution」が、輸入車ブランドとして初めて白バイに採用されることになった。すでに納入は済ませており、2020年3月1日開催の東京マラソンで先導車両として初お披露目となる。
0-50km/hの加速は2.8秒、最大トルクは0-4650rpmの全てで7.34kg-m
ビー・エム・ダブリューがBMW Motorrad(BMWの二輪車部門)初の電動スクーター「BMW C evolution(シー・エボリューション)」を警視庁に納入したと発表した。
普通自動二輪車の免許で運転できる電動スクーターで、160kmとガソリン車に比べてもそん色ない航続距離を誇るBMW C evolutionは、同社の電動4輪シリーズで培ったBMW iテクノロジーを搭載し、環境へ配慮したプレミアムモデル。発売されたのは2017年5月で、このたび輸入二輪車ブランドとして初めて、警察車両として採用されたのだ。
電動バイクは排出ガスがないため、マラソン走者の前を走る先導車両として最適。160kmの航続距離があれば、途中で充電の必要もなく42.195kmを安心して走り切れる。
おそらくはマラソンやパレードなどの先導車両としての使用が主な用途になるだろうが、仮に交通取締りを行うと仮定すると、白バイとしてどの程度の性能を有しているかも気になるところ。BMW C evolutionに試乗した経験からすると、街中のストップ&ゴーのようなシチュエーションでは、ゼロ発進で抜群の加速を見せるBMW C evolutionから逃げ切れる車両はそう多くないだろう。最高出力は48ps/4650rpm、最大トルクは7.34kg-m/0-4650rpmで、0-50km/h加速は2.8秒だ。 ※そもそも逃げちゃダメです
ちなみにBMW C evolutionの最高速度は129km/hで、フル装備の車両重量は275kg。白バイ装備と合わせれば300kg近いだろうか。販売車両の「ハイライン」はグリップヒーターやETC2.0車載器も装備している。バッテリーは耐水ケーシングに収まっており、雨天走行でも安心だ。
白バイ専用の装備としては、赤色灯やスピーカーの存在が確認できるほか、両サイドの後部に大型のバンパーを採用しているのがわかる。一般的な白バイが採用する書類を納めるためのケースは見当たらないが、タンデムシートが白いカバーで覆われているので、ここに収納スペースを設けている可能性がある。
まずは3月1日開催の東京マラソン2020にて初お披露目となるので、テレビ観戦または現地観戦でその姿を拝むことができる。エンジン音のしない静かなる先導車は、新鮮な風景を見せてくれそうだ。
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