その年のモデルからファン投票で人気ナンバー1を決める、ヤングマシンが誇るガチ企画「第47回マシン・オブ・ザ・イヤー(MOTY)」。「オフロード」部門では、ホンダのアフリカツインがヤマハ セローから首位の座を奪還した。
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惜しまれつつも生産終了した50ccのホンダ モンキー。2018年、125ccに巨大化して復活し、最多得票でデビュー勝利を飾った。その勢いを維持したまま、今回も見事1位で駆け抜けた格好だ。 このモンキー[…]
オフロード部門〈総評〉圏内は変動すれど次回も2強のバトルは必至か?
前回のオフロード部門は、生産終了から1年後に復活したヤマハ セロー250が大量票を獲得し、覇者に輝いた。それまで’16〜’17年と順調に連覇してきたホンダ アフリカツインは苦汁を舐めたが、’19年は危なげなく王座奪取に成功した。
セローは競り負けたものの、やはり支持は厚い。ただ残念なことに、早くも’20年型での殿堂入りが発表。前回と違い、次期型へのアナウンスがないのが気になるころだ。次回は、1100に新生したアフリカツインと、ファイナルセローの一騎打ちとなるか?
3位はスズキ Vストローム250で、前年のホンダ CRF250ラリーと順位を入れ替え。これに続いたのが、フロント19インチ化などのモデルチェンジで魅力を増したホンダ 400Xで、圏外から急浮上を果たした。また、カワサキ KLX250の生産終了を経て新登場したKLX230が6位に入ったのもトピックだ。
オフロード部門 第1位:ホンダ CRF1000Lアフリカツインシリーズ[539票]
安定した支持で雪辱、通算3勝目
往年のパリダカ車の名を受け継ぎ、’16年にデビューしたアフリカツイン。2連覇の後、接戦でセローに敗れたが、大量リードで再び玉座に就いた。オン重視の大型ADVが主流の中、フロント21インチや軽快な車体が評価されている。’18で電脳を強化し、24Lタンク&長脚のアドベンチャスポーツを設定。’19にて新色追加の後、’20にてフルモデルチェンジを敢行。排気量が1082ccに拡大した。
【次期型は1100に!】
登場4年目でフルチェンジ敢行。並列2気筒は998→1082ccに拡大し、7ps&0.6kg-mアップを達成。車名を「CRF1100L」に改めた。車体も刷新され、4kgの軽量化に成功。6軸IMUやカラー液晶メーター、スリムな外装も手に入れ、全身の進化に余念がない。新たに電制サス仕様も追加された。
オフロード部門 第2位:ヤマハ セロー250[319票]
ラストでのリベンジを誓う!
初代225から数え、今年で35年目の長寿車・セロー。’18年の復活が歓迎され、前回は’15 年以来の勝利を収めた。生産終了の告知がなされたのは2019年12月。票に結びつくのは次回か。
ミニインプレ:軽快キビキビ
20psを発生する空冷シングルは100km/h巡航も余裕。軽量スリムな車体は、トライアル的な走りが楽しめる一方、峠では大きなピッチングを活かしたタイトな旋回も得意だ。
オフロード部門 第3位:スズキ Vストローム250[261票]
旅マシン、確実に人気拡大中
GSX250Rをベースに、タフなスタイルを注入したVストローム250。ノンビリした走りが得意で、ビギナーから旅好きの玄人まで評価が高い。デビュー時の’17年は圏外だったが、前年の4位に続き、ジワジワ人気上昇中だ。
ミニインプレ:まさに万能選手
ロングストロークの水冷パラツインは、低速で粘り強く、実用域のトルクが豊か。前後17インチのハンドリングはオンロード車に近く、クルクル軽快に曲がれる。足着きも優秀だ。
オフロード部門 第4位:ホンダ CRF250ラリー[155票]
独自の世界観アリ
CRF250ラリーは、現行ダカールマシン風の外装と長脚を与えられ、’17年にデビュー。3年目は1つ後退も、支持は固い。
ミニインプレ
CRF250Lをベースに大柄な車格とし、冒険気分は上々。乗り心地が優秀で、高速道路も得意だ。
オフロード部門 第5位:ホンダ 400X[129票]
ミドルSUV急上昇
400Xは、CBR400Rの兄弟車で、ヨンヒャク唯一のADV。スタイルと走りに磨きをかけ、支持を集めた。
ミニインプレ
前輪を17→19インチとし、オフ性能が確実に向上。出力特性は穏やかながら、峠も楽しい。
順位 | 得票数 | メーカー | 車名 | 前年順位 |
1 | 539 | ホンダ | CRF1000Lアフリカツイン | 2 |
2 | 319 | ヤマハ | セロ250 | 1 |
3 | 261 | スズキ | Vストローム250/ABS | 4 |
4 | 155 | ホンダ | CRF250ラリー | 3 |
5 | 129 | ホンダ | 400X | - |
6 | 114 | カワサキ | KLX230 | 初 |
7 | 104 | ホンダ | CRF450L | 5 |
8 | 98 | ヤマハ | トレーサー900 ABS/GT | 7 |
9 | 88 | ヤマハ | トリッカー | 6 |
10 | 81 | スズキ | Vストローム1000 ABS/XT | 8 |
’19年の人気マシンを2300人の一般投票で決めた「第47回マシン・オブ・ザ・イヤー」。次ページではアメリカン部門のランキングを発表する。
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