最高速度テスト、0-1000m加速、サーキットタイムアタック、そして後輪出力測定。国内仕様が正式発表される前に、出来るだけのことをやり尽くす。それがヤングマシンなのだ。締め切りまで一週間を切ったある日、CBR1000RR-Rレースベース車が我々の前に姿を現した――。
●写真:長谷川徹 ●車両協力:TOHO Racing ●取材協力:EGUKEN Garage ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
2020年4月号は、ホンダCBR1000RR-Rを日本最速でフルテスト! 最高速テスト、0-1000m加速テスト、サーキットタイムアタックに加えて、カタールで行われた国際試乗会は海外メディアによるイン[…]
その記録はニンジャH2Rに次ぐ……H2ではない、H2Rだ!
かつて“サンマル”や“ハチハチ”が漂わせていた、あの“やりすぎ”感……。最新のファイアーブレード「RR-R(アールアールアール)」が纏うのは、過激すぎるキレっぷりでライバルを圧倒した、1980年代の伝説的ホンダに通じる、あの空気だ。
見るほど、乗るほどにその本気っぷりに震え、感動する。待ちわびた“ガチなホンダ”が最高のカタチで戻ってきたと言っていい。RR-Rは、これから始まるホンダ快進撃の夜明けとなる!
――我々取材班がテストのために集合したのは、まさしく夜明け前のJARIこと日本自動車研究所の高速周回路だった。気温は氷点下。タイヤはグリップするのか……? これでは公平な記録が出ないのでは……?
そんな憂いを吹き飛ばすかのように、217.6psが炸裂した。確かにスタート直後のタイヤの食いつきは悪い。しかしそれでも、0-1000m加速ではカワサキの310psを誇るスーパーチャージドモンスターのニンジャH2Rの記録に、あと0.148秒まで迫るという、とてつもないタイムを記録した。
本誌発売前なので具体的な数値は公表を控えるが、0-1000mだけではない、記録づくめのテスト結果となった。その強烈さを表現するなら……あと2回の変速を残している、この意味がわかるな? ……といったところだ。
テスターを務めた丸山浩さんによるファーストコンタクト映像も公開されているので御覧いただきたい。
ちなみに、レースベース車は欧州仕様に準拠したもので、300km/hリミッターも灯火類も付いたまったくのスタンダード状態。別梱のレーシングECUなども取り付けていない。間もなく発表が見込まれる日本仕様も、マフラーなども含めほぼ同仕様となるはずだ。
夜明け前からテストの準備は行われた
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