![[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_1.jpg)
バイクにまったく興味がなくても、ホンダのスーパーカブやモンキー/ゴリラの名前は知る者が多いだろう。本記事に登場する黄色ゴリラは、ノーマルフォルムで楽しむ方向性。ボアアップに合わせて、オーバーホールを終えたビッグキャブの取り付け実践と試運転からのセッティングを行った。
●文/写真:たぐちかつみ(モトメカニック編集部) ●外部リンク:シフトアップ
メンテナンスで覚えて、カスタムで楽しむホンダのモンキー&ゴリラ
シフトアップ製88ccキットを組み込み、ノーマルキャブのままでセッティング変更せずに普通に走ることができた、6ボルト仕様の初期型黄色ゴリラ(Z50J-III Golilla 1978)。
排気量アップするとメインジェットを交換しないといけないイメージだが、ノーマルキャブのままでも、コンプレッションレシオとのバランス関係で、そのような結果となったのは勉強になった。
排気量アップしたことで、ノーマルの50cc仕様と比べて、圧倒的にトルクフルな走りになった。しかしながら、吸排気系がノーマルのままなので、最高速度的には大差がなく、さらなるスピードアップを望むことができなかった。やっぱりビッグキャブ化と抜けが良いマフラーの組み合わせは必須だと思う。
そこで、オーバーホール済みのTL125S用純正PWキャブを装着することにした。マニホールドには、筆者のガレージ在庫で眠っていた、旧SPT製砂型部品(懐かしいねぇ〜♪)をチョイス。しかし、フロートチャンバードレンとシリンダーがモロ当たりするので、ベーク製インシュレーターを追加で組み込み、ゴリラエンジンに取り付けた。
スロットルケーブル問題は、アウターケーブルに自作アダプターを組み込むことで辻褄合わせ完了。しかし、ノーマルスロットルのままではワイヤーケーブル巻き取り不足で、スロットルバルブが全開にならない!? スロットル全開にしても、8割程度の開度である。
そんな状況のまま、現状におけるキャブセッティングを先行した。メインジェット変更とジェットニードルのクリップの段数変更で、コントローラブルかつスムーズに走るようになった。
PW型キャブはフロートチャンバーが大きいので、オーバーヒート気味でもパーコレーション症状(チャンバー内ガソリンが沸騰する症状)は起こらないと思う。
さてさて、キャブ交換後、セッティングが決まると「それはもう驚きのスピード感」に!! メーター指針は、遥か遙か先まで進むようになった。
筆者の友人であるこのマシンのオーナーに試運転してもらったが、それはもう驚きの様子。今後はマフラー交換して、スロットルバルブが全開になるようにハイスロットル化。再度キャブセッティングすれば、より速くなると思う。いよいよ黄色ゴリラもチューニングカスタムの蟻地獄へ突入でしょうかね〜!?
ビッグキャブ+マニホールドを交換してセッティングした後にオーナーさんに納車した。試運転するなり「メーターの針がずっと先までいっちゃうね〜♪」と大満足。
シフトアップ製でケーヒンPC20型キャブレターに対応したエアフィルターを購入。ブローバイガス還元ノズルが取り付けられていたが、今回はフィッティングを外して栓ボルトを締め付け、ブローバイ機能はそのままにした。
最初に預かった時、走り出すとメーターから「ギューギューッ」と異音が聴こえたので、メーターケーブルの差し込み回転部周辺にグリスを押し込んだ。現在は無音で快適〜!
いつもの農免テストコースでセットアップ。メインジェットを交換し、ジェットニードルのクリップ段数を調整しただけで、このプラグの焼け具合。もう少し寒くなったら再度キャブセッティングが必要だね。
12V時代になってからのシリンダーヘッドと比べ、吸入ポートや吸排気バルブのサイズが大きかった6Vエンジン時代、ノーマルのマニホールドを外して面出し実施中。
ボアアップ時にはヘッドのシートカットとバルブ擦り合わせをiB井上ボーリングさんでお願いした。旧SPT時代のマニホールドだと干渉部分があり、そのまま使えなかった。
おそらくスーパーカブの縦キャブ時代用? ベークライト製の純正インシュレーターを取り付け部分に追加して、キャブボディ(フロートチャンバー)との干渉から逃がしてみた。
断熱目的のペークインシュレーターを追加すれば、フロートチャンバードレンフィッティングとシリンダーの干渉を避けることができる。フィッティング廃止でも良かったが…
ベークライトインシュレーターのボルト締め付けピッチが広くてC50系エンジンと一致しない。そこで締め付け孔を加工した。簡易クランプでも切削加工できて良かった。
加工したことでC50系エンジンのインマニ締め付けピッチに対応できた。しかし、インシュレーター側の方が、ポートサイズが圧倒的に大きい。ヘッド側を拡大する!?
ヘッド側のポートを拡大すれば、さらなるパワーアップと高回転化が可能になるのだが、現状エンジンではバランスが悪いので、インシュレーター部をテーパー仕様に…
アルミ棒からテーパーアダプタ―を削り出し、ペークインシュレーターのポートに低圧入+エポキシ接着剤で固定した。段差がなくスムーズな吸入が可能になるはず。
ペークインシュレーターをシリンダーヘッド側から見ると、ご覧の通りの感じになる。純正インシュレーターなので、適正サイズのOリングが入る構造となっている。
ハンドル側のスロットルパイプやホルダーは現状部品のままでビッグキャブに対応しようとすると、スロットルケーブルインナーが余ってしまった。そこでスペーサーを自作。真鍮棒に旋盤で貫通孔を開けて、段付き加工を施したピースを作ってみた。最初に削ったのが下の部品だが、スロットルケーブルの遊びがまだ大きかったので、しっかり採寸してから上の部品を削り出した。バッチグー〜♪
アルミ削り出し新型マニホールド登場!
シフトアップの開発担当者さんから「こんな部品も作ってますよ」と画像を着信。ケーヒンPC型とミクニVM型用のアルミ削り出しマニホールドを新規開発中だそう。キャブ本体はもはや入手困難になりつつあるが、近い将来、こんな商品も発売されそうだ。
【ミクニVM用】ミクニVMキャブ用はラバーインシュレーター越しにキャブ装着となる。
【ケーヒンPC用】
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
モトメカニックの最新記事
バイクいじり全般で使い勝手の良いスタンダードサイズ 自社内の多段鍛造設備で同じブランク材から鍛造するため、スタンダートサイズの全長は6角/12角/サーフェイスとも開口部5.5〜13mmは全長26mm、[…]
バイク置き場を有効活用できる。掛けてから移動できるリアスタンド バイクとの接点は、スイングアーム下から支える付属のL形アタッチメントか、スイングアームに取り付けたスプールに引っかける別売りのV形アダプ[…]
クロームメッキパーツのケアには専用ケミカルが有効 重厚な金属光沢が魅力的な装飾クロームメッキ。その被膜は0.02〜0.5㎛と極めて薄く、肉眼では見えない孔やクラックから浸入する水分によってクロム層の奥[…]
素材を痛めない万能クリーナーは、長期放置車&レストアの徹底洗車に最適 最近は、1970年代のカワサキZ系やホンダCB系に加えて、ホンダNSR250RやヤマハTZR250Rといったレーサーレプリカモデル[…]
まめなオイル管理が、良コンディションを維持できる秘訣 新型スーパーカブが発表されて以降、新型のシリーズモデルは、週末に限らず、毎日のように街中で見かけるようになった。軽く気ままに走ることができるモデル[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
お待たせしました経過報告です 前回のラバゲイン記事、おかげさまで大反響をいただきました。ありがとうございます! そして同時に、「続編が知りたい!」「その後どうなったの?」「どれぐらい持つの?」「いつま[…]
バイクいじり全般で使い勝手の良いスタンダードサイズ 自社内の多段鍛造設備で同じブランク材から鍛造するため、スタンダートサイズの全長は6角/12角/サーフェイスとも開口部5.5〜13mmは全長26mm、[…]
バイク置き場を有効活用できる。掛けてから移動できるリアスタンド バイクとの接点は、スイングアーム下から支える付属のL形アタッチメントか、スイングアームに取り付けたスプールに引っかける別売りのV形アダプ[…]
クロームメッキパーツのケアには専用ケミカルが有効 重厚な金属光沢が魅力的な装飾クロームメッキ。その被膜は0.02〜0.5㎛と極めて薄く、肉眼では見えない孔やクラックから浸入する水分によってクロム層の奥[…]
論より証拠! 試して実感その効果!! クルマのボディケア用品の名門として語られることが多いシュアラスターですが、同社の本質は“洗車関係”にとどまりません。じつは、燃料がどう燃え、エンジンがどんな性格を[…]
人気記事ランキング(全体)
きっかけは編集部内でのたわいのない会話から 「ところで、バイクってパーキングメーターに停めていいの?」 「バイクが停まっているところは見たことがないなぁ。ってことはダメなんじゃない?」 私用はもちろん[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
Nプロジェクトを彷彿とさせる魅力的なデザイン スクエアX125最大の魅力は、その名の通り「スクエア(四角)」を体現した、垂直の箱型ボディだ。空気抵抗を減らすカウルを持つことが主流の現代のスクーターデザ[…]
バニャイアにとって「新しいモノはいいモノ」じゃなかった MotoGPマシンがあまりにも速くなりすぎたこともあって、再来年にはレギュレーションが大きく改定されることになった。 エンジンは850ccに、空[…]
250cc水冷90°V型2気筒でDOHC8バルブが、たった2年でいとも容易くパワーアップ! ホンダが1982年5月、V型エンジン・レボリューションのVF750Fに次ぐ第2弾としてVT250Fをリリース[…]
最新の投稿記事(全体)
13台しか作られなかった964モデルのうちの1台 ポルシェのカスタムと聞いて、世代の違いで思い浮かべるファクトリーが変わってくるかと思います。ベテラン勢ならば、クレーマー、ルーフ、あるいはDPやアンデ[…]
悪質な交通違反の一つ、「無免許運転」 今回は無免許運転をして捕まってしまったときに、軽微な違反とはどのような違いがあるのか紹介していきます。 ■違反内容により異なる処理無免許運転の人が違反で捕まった場[…]
レプリカに手を出していなかったカワサキがワークスマシンZXR-7から製品化! 1988年、秋のIFMAケルンショーでカワサキのZXR750がセンセーショナルなデビューを飾った。 なぜ衝撃的だったかとい[…]
6/30:スズキの謎ティーザー、正体判明! スズキが公開した謎のティーザー、その正体が遂に判明したことを報じたのは6月30日のこと。ビリヤードの8番玉を写した予告画像は、やはりヤングマシンが以前からス[…]
RZ250の歴代モデル 1980 RZ250(4L3):白と黒の2色で登場 ’80年8月から日本での発売が始まった初代RZ250のカラーは、ニューヤマハブラックとニューパールホワイトの2色。発売前から[…]
- 1
- 2


![ホンダ ゴリラ ボアアップ|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_2-768x497.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|TL125S用ケーヒンPWキャブ|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_5-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|シフトアップ製エアフィルター|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_6-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|メーター|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_3-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|プラグ|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_4-768x576.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|マニホールド|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_7-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|TL125S用ケーヒンPWキャブ|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_8-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|ペークインシュレーター追加|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_9-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|ペークインシュレーター追加|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_10-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|締め付け孔加工|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_11-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|インマニ締め付けピッチに対応|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_12-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|インシュレーター部テーパー仕様|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_13-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|テーパーアダプタ―|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_14-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|ペークインシュレーター|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_15-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|自作スペーサー|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_16-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|自作スペーサー|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_17-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|自作スペーサー|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_18-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|シフトアップ ミクニVM型用のアルミ削り出しマニホールド|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_20-768x512.jpg)
![ホンダ ゴリラ ボアアップ|シフトアップ ケーヒンPC用のアルミ削り出しマニホールド|[ホンダ ゴリラをボアアップ] TL125S用ケーヒンPWキャブ純正流用→ノーマルマフラーでも爽快な走りになるのか!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/03/Mon-Goli_19-768x512.jpg)




































