●文:モーサイ編集部(手束毅)
イタリアンバイクの雄・アプリリア
MotoGPやスーパーバイク世界選手権などさまざまなレースで活躍し、日本でも知名度が高いイタリアに本拠地を置くアプリリア(aprilia)。
1100ccV4エンジン搭載のスーパースポーツ・RSV4やミドルスーパースポーツ・RS660のほか、オフロードバイク・RX125」、スクーター・SR GTなどをラインアップしている総合バイクメーカーです。
現在はピアッジオグループの傘下に入っているアプリリアですが、その社名は同じイタリアのクルマメーカー・ランチアの「アプリリア」に由来しているという意外なエピソードがあります。
1945年に創業したアプリリアの歴史
まず、アプリリアの歴史から振り返りましょう。アプリリアはバリエ・アルベルト・バッジオ氏により、第二次世界大戦直後の1945年に、自転車製造業として創業。バイクの製造を担うようになったのは、創業者の息子・イバノ氏が2代目となった1968年からとなります。
1970年代に入ると、モトクロス用50ccバイクの製造を始め、すぐに125ccへと拡大。さらに1975年にはモトクロスレースに参戦しました。今ではロードレースでの活躍が有名なアプリリアですが、レース界へのデビューはロードレースからではなく、モトクロスレースだったのです。
そんなアプリリアが、日本勢ひしめくロードレース世界選手権の250ccクラスに参戦したのが1985年。デビューから2年後の1987年8月には、レーシングマシン・RS250で初のロードレース世界選手権250ccクラスの優勝を果たしました。また、日本人ライダーとの組み合わせも多く、坂田和人選手(1994年ロードレース世界選手権125ccクラスのチャンピオン)や原田哲也選手(1997年〜2001年ロードレース世界選手権250cc/500cc)が戦いました。
社名の由来は“ランチア アプリリア”から!?
さて、なぜ「アプリリア」という社名になったのかというと、それは創業者であるバリエ・アルベルト・バッジオ氏が、イタリアの自動車メーカー・ランチアが作った「アプリリア」というクルマに憧れていたから、と言われています……
※本記事は2022年8月2日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
「一時停止違反」に、なる!/ならない!の境界線は? 警察庁は、毎年の交通違反の取り締まり状況を公開しています。 最新となる「令和3年中における交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等につい[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
一回の違反で免許取消になる違反 交通違反が点数制度となっているのは、よく知られている。交通違反や交通事故に対して一定の基礎点数が設定されており、3年間の累積に応じて免許停止や取消などの処分が課せられる[…]
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
ライダーを魅了してやまない「ハイパーVTEC」 CB400SF(スーパーフォア)に採用されていることでも有名な、バルブ制御システム「ハイパーVTEC(HYPER VTEC)」。この口コミを検索してみる[…]
夏場はサイドスタンドがアスファルトにめり込む危険性あり!いったいどういうこと? 駐車場などに使われている一般的なアスファルトについて、その軟化点は47.0〜55.0℃と言われていますが、夏場の強烈な直[…]
「コスプレとバイク」本編 今回のバイク:Vストローム250とNIKEN Vストローム250はスズキの250㏄クラスのアドベンチャースタイルのバイクです。ガソリンが17L入るタンクやフロントのスクリーン[…]
バイクのハンドルに荷物をかける行為は交通違反? じつは、ハンドルにレジ袋/カバンなどを引っかけて運転する行為は、明らかな交通違反です。 道路交通法第55条第2項には、「運転視野やハンドル操作などを妨げ[…]
キャストでもスポークでもない独自構造のホイール 国産の2輪車にキャストホイール車が登場し始めたのは、1970年代後半のこと。当初は一部の高級モデルにのみ採用されたこともあり、ワイヤースポークとは違う新[…]
最新の関連記事(アプリリア)
小椋藍選手のファンならずとも注目の1台! MotoGPでは小椋藍選手が来季より移籍(トラックハウスレーシング)することでも注目のアプリリアから、新しいミドルクラスのスポーツモデルが登場した。欧州ではす[…]
RS660の技術を生かし、ヤングライダー向けに仕立てる アプリリアが新開発のミドルスポーツを発表した。その名も「RS457」で、アプリリアが誇るスポーツバイクシリーズのRSV4 1100やRS660、[…]
RS660 エクストリーマの写真をまとめて見る(全10点) ひと目で特別仕様車とわかる個性的なカラーと特別装備 RS 660は、軽量コンパクトなミドルサイズの車体に、100psを発生する270度クラン[…]
フランスの建築家兼デザイナー フィリップ・スタルク デザイナー発のバイクとしてあまりにも有名なKATANA。’95年にアプリリアから登場したMoto6.5も、フランス生まれの建築家でデザイナーでもある[…]
レーシングスーツの最大勢力はアルパインスターズ 今シーズン、装具での注目はアルパインスターズがついにロードレース用のヘルメットを投入してきたことだろう。世界最高峰のロードレースで開発を続け、市販化を狙[…]
人気記事ランキング(全体)
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
第1位:JW-145 タッチパネル対応 蓄熱インナーグローブ [おたふく手袋] 2024年11月現在、インナーウェアの売れ筋1位に輝いたのは、おたふく手袋が販売する「JW-145 蓄熱インナーグローブ[…]
新色×2に加え、継続色も一部変更 ホンダは、水冷4バルブの「eSP+」エンジンを搭載するアドベンチャースタイルの軽二輪スクーター「ADV160」に、スポーティ感のある「ミレニアムレッド」と上質感のある[…]
寒い時期のツーリング 冬はライダーにとって、本当に過酷な季節です。急激に気温が下がったりしてきましたが、オートバイに乗られているみなさんは、どういった寒さ対策をしていますか。 とにかく着込む、重ね着す[…]
最新の投稿記事(全体)
今シーズンに続き富樫虎太郎選手を起用、新加入は木村隆之介 元MotoGPライダーの中野真矢さんが率いるレーシングチーム「56RACING(56レーシング)」が、2025年のレース活動概要を発表した。 […]
全日本ST1000とASB1000の両カテゴリーを制す! 開幕2連勝を飾り、常にポイントリードし最終戦を待たずにチャンピオンを決めた全日本ST1000クラスに比べ、ARRC ASB1000クラスは、ポ[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
ヤマハの最先端技術の結晶、それがYZF-R1だ 今からちょうど10年前の2014年11月。イタリアはミラノで開催されたEICMAにおいて、7代目となるヤマハのフラッグシップ“YZF-R1”が華々しくデ[…]
場所によっては恒例行事なバイクの冬眠(長期保管) 「バイクの冬眠」…雪が多い地域の皆様にとっては、冬から春にかけて毎年恒例の行事かもしれませんね。また、雪国じゃなかったとしても、諸事情により長期間バイ[…]