
2026 もてぎ7時間耐久ロードレース“もて耐”が7月18日(土)、19日(日)に開催された。1998年からスタートし、コロナ禍でも中止を免れ、今年で29年目となる。仲間と楽しむ耐久レースの魅力をお伝えしよう。
●文/写真:ヤングマシン編集部(佐藤寿宏)
GPZ250Rなど80年代のマシンも参戦
2026 もてぎ7時間耐久ロードレース“もて耐”が7月18日(土)、19日(日)に開催されました。1998年からスタートし、コロナ禍でも中止を免れ、今年で29年目を迎えました。
当初はオープンレギュレーションでビッグバイクが中心でしたが、2008年からより安全に楽しめるよう250cc以下のレースとなり、細かいクラス分けやライダー参戦資格の見直しを行いながら現在の形に通じています。
予選2番手スタートの#47 PROGRESSガレージハラダ姫路の前田誠司がホールショット。前田は90年代半ばに全日本GP250で活躍したライダーだ。予選7番手の#89 BALZの長島哲太が2番手に続いた。
今年は、全日本ロードレースや世界耐久選手権を走るライダーの参戦も多く、レベルの高い走りを目の当たりにできたのではないでしょうか?
トップライダーもひとりの人ですから、気の合う仲間とレースを楽しめて、トレーニングの一環になれば一石二鳥ですからね。
参加のレベル差はありましたし、ところどころで転倒はありましたが、速い人はうまく抜いていましたし、今回は一度もセーフティーカーが入らない7耐になりました。
レース序盤をリードした#33 笹茶motoUPレ ーシング&極真石垣道場は3位でゴール。ライダー、メカの似顔絵の入ったチームTシャツを着て、もて耐を楽しんでおりました。
エントリーは52台と、やや寂しい感じもしました。昨年まで一大勢力だったBMW G310が、ほとんど土曜日の3時間耐久にスイッチし、7耐には1台のみとなっていました。G310は、シリーズ戦のほうが盛り上がっているのも要因だそうです。
また、リザルトを見ると、ほぼホンダCBR250RRばかりになっています。250ccのレースが始まったころは、現行ではカワサキ ニンジャ250Rくらいしかなく、ホンダVT250 SPADAやカワサキGPZ250Rなど80年代のマシンも多く見られました。
この時点(2008年)でも旧車でしたが、あれから18年(!)もの歳月が流れていますから、少なくなるのも無理もありません。
今回7耐では、#70 Happy♨Mondayが唯一、GPZ250Rでエントリー。新車同様の1台がストックされているそうですが、パーツが手に入らないので大変だと語っておりました。
決勝は、残念ながらミッショントラブルでリタイヤとなってしまいましたが、ぜひ参戦し続けていただきたいものです。3耐に出ていた#170 Teamガリンコ ⅢのVT250 SPADAも含めてキャブ車を応援しますよー。
7耐唯一のキャブ車となった#70 Happy♨MondayのカワサキGPZ250R。足回りはTZ250のものを移植。フロントディスクは当初はダブルだったが、シングルでちょうどよくなったそう。
こちらは3耐に出場した#170 Teamガリンコ ⅢのVT250 SPADA。最近のアジア生産のバイクにない、しっかりしたフレームがいいよねー。
レース展開のほうは、スタートから羽田太河を擁する#33 笹茶motoUPレーシング&極真石垣道場がリードし、これを#24 APP RISEの濵田寛太が追う展開。
この2人、全日本では、ST1000とST600でクラスは違えど、Astemo Pro Honda SI Racingから参戦するチームメイトでもあり、当然といえば当然の速さでした。
そんな中、第2グループトップからスタートした#68 ライディングスポーツファイヤ68 の飯高新悟がファステストラップを記録しながら追い上げてきます。
こちらも全日本J-GP3クラスに参戦する16歳。前日まで鈴鹿のスポーツ走行を走り、夜中の東名で事故渋滞に遭い、ほぼ寝ないでもてぎ入りしていましたが、若さあふれる走りをしておりました。
耐久レースを楽しむ有名ライダーたち
全日本ライダーを始め、国際ライセンスのライダー(55歳以上は国内扱い)は、走行は1時間以内で3回と限られています。速さと燃費の両立が、もて耐では重要になってきます。
芳賀紀行、瑛大親子や原田伸也のいる#41 Nitro Ryota Racing + ENDLESS、長島哲太や久川鉄平のいる#89 BALZ、宇川徹のいる#67 ライディングスポーツファイヤ67など、有名ライダーは確かに速かったですが、組んだライダーの転倒やマシントラブルで後退。
そんな中、#66 攻明なTSCは、全員国内ライセンスライダーながら、トップ争いを繰り広げ2位でフィニッシュしたのは大健闘だったと言えるでしょう。
3位には、序盤トップを快走した羽田を始め、仲城英幸、竹内吉弘といった元全日本ライダーと渡部晋ストアマネージャーが組んだ#33 笹茶motoUPレーシング&極真石垣道場が入っています。
もて耐初出場のハガノリ。先日はMFJ CUP JP-Sに出てトップ争いを繰り広げた。最終戦鈴鹿にも出るかも?と言っておりました。
そんな強豪を抑えて優勝したのが#68 ライディングスポーツファイヤ68でした。ライディングスポーツファイヤは、2台体制で、どちらかと言えば#67がエースチームでしたが、好燃費と16歳の新悟の頑張りで勝利を引き寄せました。
このチームのライダーである竹村宏光は、ボクが業界に入ったころからの知り合いで30年来の付き合い。那須のMH80Rやミニバイクの耐久レースに一緒に出たりしたこともありましたし、決勝前日にも一緒に呑んでおりました。
残り1時間の時点でピットに行くと、「新悟は1時間しか走れないから、最後に10周走らないといけない。2回目の走行ではコースインしたらすぐ足つったし、もうやだなー」と言っていました。
しかし給油なしでライダー交代すると2番手以下には約2周差があり、燃費走行でも2分18秒台で走り、トップでチェッカー。前日、一緒に呑んでいたライダーが勝ってしまいましたとさ。
トップでチェッカーを受けた#68 ライディングスポーツファイヤ68の竹村宏光は、控え目に左手を上げた。
そうそう、招待チームとして参戦したTeam Étoileは、世界耐久選手権を戦う現役ライダーが走りました。
単気筒のNST-CBRクラスでしたが、クラスで言えば2、3位でゴール。チーム内バトルもあり、大久保光がベストラップをマークしたようで喜んでおりました。
7月は、鈴鹿8耐、もて耐、そしてミニバイクの耐久レースにも出るそうで、合計23時間耐久と「世界耐久を戦うチームらしいでしょ」と言っておりました。
ランデブーで走るシーンが多く見られたTeam Étoile。最後尾からスタートし総合21位、22位、クラスでは実質2、3位でゴール。
もう一つ、土曜日の3時間耐久にハルちゃん(青木治親)の次男・聖寅が知り合いのチームから出ていました。
レン耐に出ているのは知っていましたが、聞いてみると、ロードコースのレースは今回が初めて。練習で初めて走って、2コーナーでハイサイドで転んだそうです。
「広くて、どこを走っていいか分からない」と言うものの、しっかりアクセルを開けるところ、ブレーキポイントなど、普通に走れていました。
決勝ではスタートライダーを担当。予選5番手からル・マン式スタートでホールショットを取って、走るたびにタイムアップして、さすがDNAが違うねー、っとチームの人と話しておりましたよ。来年は7耐進出ですかね?
耐久レースは大変な部分もありますが仲間と楽しむのが魅力。今年は一度もセーフティーカーが入らず、マナーも向上しているように見えました。
来年、もて耐はなんと30周年イヤーとなります。MotoGPの舞台でもあるもてぎで、みなさんも耐久レースを楽しんでみてはいかがでしょうか!?
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