
ヘルメットの空力性能やデザインを重視するライダーにとって、インカム本体の出っ張りは長年の悩みだった。とくに流麗なフォルムを持つSHOEIの最新モデルにおいて、その美しい造形を崩したくないと考える人は多い。そんな不満を解消する画期的な製品が、インカムのプレミアムブランドであるCardo(カルド)から登場した。「PACKTALK-S」はSHOEIの一部モデルに限るものの、完全に一体化する専用設計を採用。世界中のライダーから支持を集めるカルドの通信性能を、ヘルメットのデザインに溶け込ませた注目の最新ギアを紹介する。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:カルド
SHOEIの美しいフォルムを損なわない完全専用設計
空力を徹底的に追求したSHOEIのヘルメット。そこに汎用インカムを外付けすると、どうしてもシルエットが崩れて風切り音の原因にもなる。「PACKTALK-S」の最大の強みは、SHOEIの第3世代モデルである『NEOTEC 3』『GT-AIR 3』『J-CRUISE 3』の3機種に向けてゼロから設計されている点だ。
ヘルメットが持つインカム装着用スペースにそのままピタリと収まり、まるで最初から内蔵されていたかのような一体感を生み出す。車体とのバランスやウェアとのコーディネートにこだわるライダーにとって、このスマートな外観は大きなメリットとなる。
面倒な配線や加工は不要。自宅で完了する手軽な取り付け
専用設計のインカムと聞くと、購入店での専門的な取り付け作業が必要だと考えがちだ。しかし、この製品は従来の内蔵型システムとは異なり、ユーザー自身が自宅で簡単に組み込めるように作られている。ヘルメット側に特別な加工を施す必要はなく、指定のスペースにパーツをはめ込んでいくだけ。特別な工具や深い知識がなくても、届いたその日のうちに装着を済ませ、週末のツーリングへすぐに出発できる手軽さを持ち合わせている。
わずか5秒で最大15人が繋がる。第2世代DMCがもたらす快適な通信環境
カルドの代名詞とも言える通信技術も、妥協なく詰め込まれている。搭載された第2世代DMC(ダイナミックメッシュコミュニケーション)は、最大15人という大人数でのグループ通話をサポート。
しかも、面倒なペアリング作業は不要で、わずか5秒以内で接続が完了する。2台接続時の最大通信距離は1.6km、グループ全体では最大8kmという広範囲をカバー。走行中に列が途切れても自動で再接続されるため、幹事や先導ライダーの負担を大幅に軽減してくれる。
走行風に負けないJBLサウンドで豊かな音楽体験を
長距離の高速道路移動など、単独走行時の退屈を紛らわす音楽再生の音質にも抜かりはない。オーディオの世界的ブランドであるJBL製の40mmスピーカーを標準搭載。ヘルメット内の限られた空間で、豊かでクリアなサウンドを響かせる。エンジン音や風切り音が渦巻く環境下でも、お気に入りのプレイリストやナビゲーションの音声を高品質なサウンドで楽しめるのは、長距離ツーリングの疲労軽減にも直結する。
声だけであらゆる操作が完結するナチュラルボイスオペレーション
走行中にインカムの小さなボタンを探り当てて操作するのは、安全面でもストレスの面でも避けたい行動だ。「PACKTALK-S」はナチュラルボイスオペレーションに対応しており、声で話しかけるだけで機能が立ち上がる。音楽の再生や停止、ボリューム調整、バッテリー残量の確認などを、ハンドルから手を離すことなく声だけでコントロール可能。分厚いグローブをはめたままの煩わしいボタン操作からライダーを完全に解放してくれる。
雨天走行も安心のIP67防水と、ケーブル不要の無線アップデート
ツーリング中の突然の雨は避けられないが、IP67認証を取得した高い防水性能を備えているため、土砂降りのなかでも慌てて電源を落とす必要はない。また、日々の運用を楽にするのがOTA(Over-The-Air)ソフトウェアアップデート機能。PCとケーブルで繋ぐ面倒な作業は過去のものとなり、スマートフォンの専用アプリ「Cardo Connect」を経由して、いつでもどこでも最新のソフトウェアにワイヤレスで更新できる。
他社製インカムともスムーズに繋がるBluetooth 5.2搭載
グループツーリングにおいて、参加者全員が同じブランドのインカムを使っているとは限らない。本製品は最新のBluetooth 5.2を搭載し、他社の主要なインカムブランドともシームレスに接続できるクロスブランド接続を実現している。メーカーの垣根を越えて通話を楽しめるため、ツーリング仲間の環境に左右されず、気軽にコミュニケーションの輪に入ることができる。
適合ヘルメットの確認は必須。購入前に愛車の装備をチェック
機能面で圧倒的な優位性を持つ本製品だが、購入前には適合の確認が必須となる。対応するのはSHOEIの『NEOTEC 3』『GT-AIR 3』『J-CRUISE 3』の3モデルのみ。過去のモデルや他メーカーのヘルメットには装着できないため、現在自分が使用しているヘルメットの正確な型番を事前に把握しておく必要がある。これからヘルメットの新調を考えているライダーであれば、対応モデルとセットで導入を検討するのが最適だ。
ハイエンドの性能と一体化の美しさを手に入れる
最大15人のメッシュ通信、JBLサウンド、音声操作といったカルドの最上位機種と同等の機能を持ちながら、ヘルメットの美しさを損なわない「PACKTALK-S」。価格は6万3800円(税込)とプレミアムな設定だが、それに見合う確かな満足感と快適な通信環境を提供してくれる。3年間の長期保証も付帯しており、相棒となるSHOEIヘルメットとともに、長く安心して使い込める最高峰のインカムと言えよう。
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