
43年という長きにわたり、ヤマハの看板を背負い続けたSR400。その歴史は「変わらないこと」の歴史であるが、カラーリングに関しては、時代の空気を取り込みながら多彩な変遷を遂げてきた。歴代SR400ならびにSR500のカラーバリエーションを、系統ごとに分類して紹介。この記事では情熱のレッド・マルーン系統について、年式ごとの特徴を交えてお伝えする。派手さを抑え、深みのある赤を採用するのがSR流だ。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:ヤマハ発動機
- 1 〈1978年3月〉SR400[2H6]/500[2J3]:ロードスポーツの原点
- 2 〈1979年11月〉SR400SP[3X6]/500SP[3X4]:スポーツ度向上
- 3 〈1983年3月〉SR400[34F]/500[34A]:STDもスポークホイール化
- 4 〈1983年7月〉SR400SP[34E]/500SP[33Y]:キャストSP復活
- 5 〈1985年4月〉SR400[1JR]/500[1JN]:ドラムでレトロ感アップ!
- 6 〈1992年9月〉SR400S[3HT4]/500S[3GW4]:TMSモデルが市販化
- 7 〈1998年3月〉SR400[3HT9]/500[3GW8] :SR20thアニバーサリー
- 8 〈1999年3月〉SR400[3HTA]/500[GW9]
- 9 〈2005年2月〉SR400[3HTK]:トラッドスタイル登場
- 10 〈2009年12月〉SR400[3HTR]:FI装備でいっそう深化
- 11 〈2014年1月〉SR400[3HTW]:プライス適正化
- 12 YAMAHA SR400最新相場情報
〈1978年3月〉SR400[2H6]/500[2J3]:ロードスポーツの原点
1976年に発売したオフロードモデルのXT500のエンジンとフレームをベースに、トラディショナルなロードスポーツとして登場した初代SR。500のエンジンは、ベースとなったXT500と同じボア×ストロークだった。
一方、当時の国内の免許制度に合わせた400は、500からストロークを短縮して排気量をダウン。排気量の異なる兄弟モデルはボア径の変更で対処するのが一般的な時代に、高コストなクランク変更を選択するこだわりようだった。
400はフラットでテールカウルを装備したシート(グラブバーなし)と低いコンチタイプのハンドルでロード色を強めたのに対し、500は厚みがありテールカウルを持たないシートと、ワイドで高さのあるハンドルバーを装備した。
マコ・マルーンのグラフィックカラーはブラックゴールドと同一で、500とは異なる赤と茶色との中間のえんじ色が特徴だった。
【1978 YAMAHA SR400[2H6]/500[2J3]】■全長2105 全幅765[845] 全高1135[1155] 軸距1410 シート高810(各mm) 車重158kg(乾) ■空冷4スト単気筒SOHC 2バルブ 399cc[499cc] 87×67.2mm[87×84mm] 27ps/7000rpm[32ps/6500rpm] 3kg-m/6500rpm[3.7kg-m/5400rpm] 変速機5段 燃料タンク容量12L ■タイヤサイズF=3.50-19/R=4.00-18 ●発売当時価格:31万円[35万円] ※[ ]内は500 ※写真の車体色はマコマルーン。
1978 SR500のカラーバリエーション・スターレッド。
〈1979年11月〉SR400SP[3X6]/500SP[3X4]:スポーツ度向上
登場翌年には、早くもマイナーチェンジ。当時流行し始めたキャストホイールを装備してスポーツ度を高め、車名に「SP」を追加。400/500ともにテールカウル付きのシート&グラブバー装備し、パワーレバー(ドッグレッグ)も採用した。
【1979 YAMAHA SR400SP[3X6]】●発売当時価格:34万円 ※写真の車体色はブリリアントレッド
〈1983年3月〉SR400[34F]/500[34A]:STDもスポークホイール化
標準モデルもスポークにマイナーチェンジ。新設計のピストンリングやバルブ、オイルライン等も見直して耐久性を高め、セミエア式フロントフォークやシールチェーンも採用。カウル付きシートやコンチタイプのハンドルを装備し、このモデルからハロゲンヘッドライトやラバーマウントウインカーが装備された。
【1983 YAMAHA SR400[34F]/500[34A]】●発売当時価格:36万5000円/39万6000円 ※写真の車体色はスーパーレッド(共通色)
〈1983年7月〉SR400SP[34E]/500SP[33Y]:キャストSP復活
スポークモデルから4カ月遅れで、キャストホイールのSPが復活。本格的なバイクブームが到来し、より多くのユーザーへ対応するためのバリエーション拡大だった。ホイール以外の仕様は、スポークモデルと同一。スポークモデルは翌年も継続されたが、キャストのSPは1983年度のみで生産終了した。
【1983 YAMAHA SR400SP[34E]/500SP[33Y]】●発売当時価格:38万円/41万1000円 ※写真の車体色はスーパーレッド
〈1985年4月〉SR400[1JR]/500[1JN]:ドラムでレトロ感アップ!
フロントにツーリーディング式のドラムブレーキを採用し、フォークブーツも装備してレトロなイメージを増強。その一方で、前輪は19→18インチとなり、バックステップやより低めたコンチハンドルでスポーツ性も向上した。
エンジンはカムの表面処理やロッカーアームの焼結チップにより、耐久性を向上。メタルガスケットやカムチェーンアジャスターのカバーをアルミ化することで、オイル滲みを抑制した。燃料タンクは、12→14Lに容量アップしたこともトピックだった。
【1985 YAMAHA SR400[1JR]/500[1JN]】■全長2085 全幅735 全高1080 軸距離1410 シート高790(各mm) 車重153kg(乾) ■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 399cc[499cc] 27ps/7000rpm[32ps/6500rpm] 3kg-m/6500rpm[3.7kg-m/5500rpm] 燃料タンク容量14L ■タイヤサイズF=3.50-18/ R=4.00-18 ※[ ]内は500 ●発売当時価格:39万9000円/43万円 ※写真の車体色はメープルレッド
〈1992年9月〉SR400S[3HT4]/500S[3GW4]:TMSモデルが市販化
ヤマハの量産バイク第1号車であるYA-1(1955)をモチーフにした、マルーン&ベージュのツートーンカラーSRが1991年の東京モーターサイクルショーに出展され、注目を集めた。その翌年に同カラーの限定車が400×1000台/500×100台で販売。深みのあるミラクリエイト塗装を施し、ライトケースも同色。ツートーンのシートも採用していた。
【1992 YAMAHA SR400S[3HT4]/500S[3GW4]】●発売当時価格:40万9000円/43万9000円 ※写真の車体色はミヤビマルーン(共通色)
〈1998年3月〉SR400[3HT9]/500[3GW8] :SR20thアニバーサリー
SR誕生20周年を記念したモデルが、予約期間限定で発売。1978年の初期型を踏襲するカラーが施され、レッド系は初期型500のグラフィックを採用。購入者にキーホルダーと記念エンブレムがプレゼントされた。また同年、東京限定でオーリンズ製サスやアクロン製リム(いずれもキット)をセットしたモデルも販売された。
【1998 YAMAHA SR400[3HT9]/500[3GW8] 20TH ANNIVERSARY】●発売当時価格:42万5000円/45万5000円 ※写真の車体色はディープレッドカクテル2
〈1999年3月〉SR400[3HTA]/500[GW9]
マイナーチェンジでカラー変更。1996年モデルから、基本的に主要緒元に変更はなかった。2000年も継続販売された、500の最終モデル(1996年から基本的に主要緒元に変更なし)も登場。サイドカバーに400と異なる専用エンブレムが装備された。
【1999 YAMAHA SR400[3HTA]】●発売当時価格:42万5000円 ※写真の車体色はダークパープリッシュレッドカクテル3
〈2005年2月〉SR400[3HTK]:トラッドスタイル登場
2005年モデルでもカラーが変更され、新たな全3色ラインナップに。ダルレッドメタリックDは落ち着きのあるレッド系ながら、メタリック感を鮮烈に放つ。SRで初となるシルバーフレームを採用。クラシック感を高いクォリティで演出する。主要緒元には変更なしだった。
【2005 YAMAHA SR400[3HTK]】●発売当時価格:48万6150円(消費税5%含む) ※写真の車体色は
〈2009年12月〉SR400[3HTR]:FI装備でいっそう深化
厳しさを増した平成19年度排出ガス規制に対応し、ついにFI(フューエルインジェクション)化を果たす。燃料ポンプを収めるためにサイドカバーの幅を10mm拡大したが、燃料タンクを含め既存のフォルムを守った。もっともタンクやシートは新規部品のため、既存モデルと互換性はなかった。
マフラーも触媒内蔵の新設計。空冷単気筒エンジンはクラッチ操作力を軽減したり、キックスターターの踏力も軽くなり、FI化と合わせて始動性も大幅に向上した。
【2009 YAMAHA SR400[3HTR]】■全長2085 全幅735 全高1080 軸距1410 シート高790(各mm) 車重174kg(装備) ■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 399cc 26ps/6500rpm 2.9kg-m/5500rpm 変速機5段 燃料タンク容量12L ■タイヤサイズF=3.50-18/R=4.00-18●発売当時価格:57万7500円(消費税5%含む) ※写真の車体色はディープレッドメタリックK
〈2014年1月〉SR400[3HTW]:プライス適正化
2013年に販売台数が前年より2倍に増えたのも後押しになり、2014年モデルはプライス適正化で53万5500円に価格変更。ダークグレーイッシュレッドメタリック3は、レトロ感を強める落ち着いた色調。また2014年モデルでは、メーターの文字盤がブラックの新デザインに変更された。
【2014 YAMAHA SR400[3HTW]】●発売当時価格:53万5500円(消費税5%含む) ※写真の車体色はダークグレーイッシュレッドメタリック3
YAMAHA SR400最新相場情報
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車 | ヤマハ [YAMAHA])
世界初、独自機構を貫いたキャブレター式ターボの誕生 1981年の東京モーターショーに、XJ650をベースとしたターボ車が出展された。会場には電子制御式フューエルインジェクションとキャブレターの2種類が[…]
世界初にして国産唯一の市販ロータリーバイク、スズキ「RE-5」の誕生 ロータリーエンジンは、ドイツの発明家フェリクス・ヴァンケル氏が考案した、おむすび型のローター(ピストン)が回転して動力を生み出す方[…]
レプリカブームの始祖が放つ魅力と、夏のガレージで進める愛車リフレッシュ 1980年。排出ガス規制の波により4ストローク全盛となりつつあった時代に、ヤマハが放った水冷2ストロークパラレルツイン、RZ25[…]
2ストはヤマハが黄金時代を築いた スタジアムなどに大量の土砂を運び入れて特設コースを作り、椅子に座りながらレースを観戦するスーパークロス。その日本大会が初めて後楽園球場で開催された’82年、オフロード[…]
様々な可能性が試された個性の時代 現代から過去を振り返って見ると、今に連なるメインストリームのマシン達が当然のように歴史を作ってきたように錯覚してしまう。しかし時代の王道を行くマシンの影には、無数の異[…]
最新の関連記事(SR400)
シンプルイズベストなSRにさらなるクラシックテイストを加えたい ヤマハSR400/500は、デビュー以来40年以上にわたって生産されたロングセラーモデルだ。無駄を削ぎ落としたシンプルなスタイリングは時[…]
〈1984年10月〉SR400LTD[34F]:SR7周年記念モデル SRの発売7周年記念モデルとして、400のみ1000台限定で発売。現在では、SR限定モデルの定番ともいえるグラデーションのぼかし塗[…]
〈2000年2月〉SR400[3HTB]:最終ドラムブレーキモデル ドラムブレーキの最終モデルだ。1999年のブラックゴールドは継続。ダークパープリッシュレッドカクテル3が廃止され、グロリアスマキシブ[…]
〈1988年8月〉SR400[3HT1]/500[3GW1]:負圧式キャブ採用 負圧式BSTキャブレターに変更して始動性や加速性を向上。カムシャフトも変更して、扱いやすさを高めた。エアボックスの容量ア[…]
〈1983年3月〉SR400[34F]/500[34A]:STDもスポークホイール化 標準モデルもスポークにマイナーチェンジ。新設計のピストンリングやバルブ、オイルライン等も見直して耐久性を高め、セミ[…]
人気記事ランキング(全体)
1台を徹底して「自己管理」する過酷な現実と、新人が直面する洗車の掟 公道を颯爽と駆け抜ける白バイ。その輝くボディは、専門業者が完璧にメンテナンスしているように見えるかもしれない。しかし、その裏にあるの[…]
レーシングDNAと匠の技術革新!両社が誇る真の強みとは ドゥカティは1926年にイタリアのボローニャで創業し、MotoGPやWorldSBKといった最高峰レースで数々のタイトルを獲得してきた、モーター[…]
シリーズ累計5700万部突破!猫猫の「毒と薬」の魔力が現代の読者を惹きつける 架空の中華風帝国「茘(リー)」を舞台に、後宮の薬師・猫猫(マオマオ)が、美形の宦官・壬氏(ジンシ)に翻弄されつつ、王宮の事[…]
気が付けば18万キロ 車に使っているスパークプラグ「イリジウムプラグ」って、すっごい長寿命じゃないですか。期間が空いてしまうので、ついついチェックするのを忘れていて、車検のたびに思い出してはいたのです[…]
スズキが放つ異色のゲームコンテストが始動 スズキは、ビジュアルプログラミングアプリ「スプリンギン」を展開するしくみデザインとタッグを組み、「第3回SUZUKI×Springin’コンテスト」の開催を発[…]
最新の投稿記事(全体)
XG750Rがダートラで躍動! ハーレーダビッドソンは、伝統あるダートトラック全米選手権「Mission AFT SuperTwins(ミッションAFTスーパーツインズ)」において、2026年シーズン[…]
ダカールラリー直系の設計思想!ファクトリービルドで誕生した本格ラリーマシン 世界で最も過酷なラリーレイドであるダカールラリーにおいて、数々の金字塔を打ち立ててきたKTM。これまで多くのプライベーターや[…]
「ただの通過点から目的地へ」国道29号沿いの小さな町が仕掛けた生存戦略 昨年の参拝者が落とした「お賽銭」が鳥居になった 驚くべきことに、この風変わりな鳥居は、神社側が多額の予算を投じて独断で建てたもの[…]
1930年代のクラシックカーが現代のEV技術で蘇る!ブレイズ「EVクラシック」の造形美 愛知県名古屋市に本社を置く株式会社ブレイズが展開する「EVクラシック」は、1930年代から1960年代にかけての[…]
スポーティな走りを予感させる空力フォルムとリアスポイラー 一目見て惹きつけられるのが、引き締まったスポーティなサイドシルエットだ。デザイン性だけでなく空力性能もしっかり考慮されており、後頭部には大型の[…]
- 1
- 2













































