
バイクという枠を超え、常に新たなカルチャーを発信し続けるデウス・エクス・マキナ。彼らが手がけるカスタムバイクは、単なる機能の追求に留まらず、唯一無二のアート作品として、ライダーの感性を刺激してやまない。この記事では、デウス・ジャパンが提案する“ストリートカスタム”の一台、「SKOLL(スコル)」の全貌に迫る。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:デウス・エクス・マキナ
デウスが街を狩る狼に託した「ストリート」の真髄
2000年代初頭からジャパニーズストリートカスタムに深くインスパイアされ、その独自の美学を世界へと発信してきたデウス・エクス・マキナ。無骨でタフ、それでいて都会的な“デウススタイル”を象徴するストリートカスタムは、これまで多くのライダーを魅了してきた。
かつて、デウス・ジャパンがストリートカスタムの第一章を築き上げてきたのは、ヤマハTW225シリーズであった。誰が見ても忘れられない圧倒的なビジュアルと優れた基本性能を持つこの名車は、今なお多くのファンを抱える。しかし、デウスは次なる提案へと進む。それは、もっと日常に溶け込み、誰にでも、どこでも似合う“第二章”の主役、ホンダFTR223だ。
軽快なトラッカースタイル、乗りやすさ、そして何よりもエンジンの信頼性と機械的な安定感が、デウスカスタムの最重要項目だ。キャブレター仕様のFTR223は、現代のフューエルインジェクション車では感じられない“モーターサイクルとの共存”というアナログな魅力を我々に与えてくれる。
そんなFTR223から、デウス・ジャパンのメインビルダーである添田智之氏が作り上げたカスタムマシンが、「SKOLL(スコル)」である。その名の由来は北欧神話に登場する“太陽を追いかける狼”。まさに獲物を狙う狼のようなシルエットを纏っている。
アグレッシブなスタンスは、倒立フロントフォークと19インチのフロントタイヤによって実現され、やや前傾の力強い印象を与えている。制動力には大径ブレーキディスクとブレンボ製キャリパーが装備されており、走行性能への妥協もない。外装にも抜かりはなく、燃料タンクにはホンダ・エルシノアMT250用が採用され、リアフレームはシートに合わせてショート化され、完全オリジナルで製作された。
そして、シート下に収められたヨシムラ製サイレンサーと美しい曲線を描くエキゾーストパイプが、マシン全体に有機的な生命力を与えており、見る者を惹きつけている。
SKOLLは、フラットトラッカーでもオフローダーでもない。都市の喧騒を突き抜け、街を軽快に駆け抜けるための、ストリート専用マシンなのだ。高性能キャブと高性能マフラーにより、現代のバイクにも引けを取らない走行性能を兼ね備えている、スタイルと走りを両立した一台だ。
唯一無二のドリームマシンが期間限定で特別展示
そして、この類まれなる完成度を間近で確認できる、またとない機会が訪れている。デウス・エクス・マキナ原宿店では、2025年8月30日(土)までの期間限定で、「SKOLL」を含むカスタムバイク計3台を特別展示するというのだ。
- SKOLL – HONDA FTR223」(Deusオリジナル/販売可能)
- ARGUS – DUCATI Monster S2R1000(展示協力:HYOD PRODUCTS/カスタムオーダー)
- Blucita – MV Agusta Rivale 800(展示協力:NAPS/カスタムオーダー)
この展示は、バイクという枠を超えた「機能美の結晶」の体験といってもいい。バイクファンはもちろん、アートやカルチャーを愛するすべての人に届けたい、デウスならではのライフスタイル提案なのだ。
会場となっているデウス・エクス・マキナ原宿店は、ただのカフェやアパレルショップではない。バイク、サーフィン、アート、音楽、カフェ、そして自由なスピリットが詰まった、まさにデウスのブランドスピリットを体現するフラッグシップストアなのだ。
展示スペースでは、デウスのアパレルやギアと共に、展示車両の魅力を堪能できるほか、カフェでくつろぎながら、バイクとカルチャー、そしてスタイルを五感で感じられる空間が用意されている。
この夏、デウス原宿で”機能美の結晶”ともいえるカスタムバイクとの充実したひとときを過ごしてみてはいかがかな。
デウス・エクス・マキナ原宿店 店舗情報
- 住所: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2丁目32−5 Bprスクエア神宮前1 1F & 2F
- 電話番号: 03-6447-4949
- 営業時間:1F Cafe: 9:00-20:00 2F Shop: 11:00-20:00
- 定休日: 年中無休
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カスタム&パーツ)
百の目を持つ“新種の怪物”「Argus」とは 2023年の東京モーターサイクルショー、HYODブースにて、多くの来場者の度肝を抜いた一台のモンスターが展示されていたことを覚えているだろうか。それが、デ[…]
ローライダーS/STユーザーに朗報 小ぶりでスタイリッシュな仕上がりのシートが、TRIJYAにて受注生産スタートとなった。 足着き性に優れるのはもちろん、日本人の体型にジャストフィットするライディング[…]
高剛性高精度なアルミビレットパーツ続々登場! 高強度アルミニウム合金素材A6061-T6を高精度切削加工し、鮮やかな発色を維持する独自のアルマイト処理を施すことで変色や腐食を防ぎ、優れた耐摩耗性を発揮[…]
歴史遺産・油冷GSX-Rを完調状態で後世に バイクブーム全盛期だった1980年代から、はや40年以上。とっくに純正パーツの供給も途絶え、そのまま埋もれ去っていく当時の車両は数知れず。その一方で「愛車と[…]
サスペンションのオーバーホールとは? バイクのメンテナンスで必要な項目と言えば、多くの方がまず“エンジンオイルの交換”を思い浮かべるのではないでしょうか? 実は、サスペンションも同様にメンテナンスが必[…]
最新の関連記事(イベント)
20回目の節目となる「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN 2025」 同イベントは2025年で記念すべき20回目の開催となる。2024年の開催では、2日間で延べ約6500人の参加があり、過[…]
夏の定番「カルピス」を蛇口から注いで飲んで、あま〜い思い出づくり 2007年にポンジュースを製造販売するえひめ飲料が「日本有数のみかん産地である愛媛県では蛇口からポンジュースが出る」という都市伝説を実[…]
百の目を持つ“新種の怪物”「Argus」とは 2023年の東京モーターサイクルショー、HYODブースにて、多くの来場者の度肝を抜いた一台のモンスターが展示されていたことを覚えているだろうか。それが、デ[…]
主な舞台となった甲府市で「mono」の世界観をリアルに体感 『ゆるキャン△』でキャンプブームを盛り上げた、あfろ先生原作のTVアニメ『mono』。 写真部と映画研究部が合体した「シネフォト部」に所属す[…]
ガレージで眠っているマシンを引っ張りだそう! 今後の展開も期待されるポテンシャルの高さが魅力 コンストラクターの手によるオリジナルフレームを用いたシングル&ツインレースが流行した1990年代、オーヴァ[…]
人気記事ランキング(全体)
扇風機+冷却ブレートの二重冷却 KLIFEのペルチェベストは、空調ファンと半導体ペルチェ素子を組み合わせた業界初の設計。背中の冷却ブレートが体感温度を瞬時に下げ、同時にファンが服内の空気を循環させるこ[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
使い方は「水を含ませる」だけ。走行風を味方につける冷却アイテム 今回紹介するデイトナの「DI-015 ウェットクールベスト」は、水と走行風を利用した気化熱式のクールベストだ。使い方はシンプルで、ただベ[…]
昭和レトロの世界が広がる神奈川県『中古タイヤ市場 相模原店』 昭和の夏休みって、どんなでしたっけ? 朝はラジオ体操に行って、午前10時頃からは仮面ライダーやウルトラマンの再放送。昼は学校や地域のプール[…]
厳しい残暑、コストを抑えつつ対策したい 暦の上では秋が近づくお盆明け。しかし、天気予報によれば2025年の夏はまだ終わらず、厳しい残暑が続くという。 まだまだ続く汗との戦いには、高機能な冷感インナーが[…]
最新の投稿記事(全体)
デウスが街を狩る狼に託した「ストリート」の真髄 2000年代初頭からジャパニーズストリートカスタムに深くインスパイアされ、その独自の美学を世界へと発信してきたデウス・エクス・マキナ。無骨でタフ、それで[…]
厳しい残暑、コストを抑えつつ対策したい 暦の上では秋が近づくお盆明け。しかし、天気予報によれば2025年の夏はまだ終わらず、厳しい残暑が続くという。 まだまだ続く汗との戦いには、高機能な冷感インナーが[…]
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり[…]
XL750 TRANSALP:実物を見て気に入りました XL750トランザルプオーナーのヨッチンさんは、現在44歳のアドベンチャーライダー。 バイクに乗り始めたのは20歳で、長いこと古い英車に乗ってい[…]
コストダウンも意識した大胆なテコ入れ テコ入れを辞書で調べると、"期待した通りに進んでいない物事、停滞している状況を、外部からの刺激や援助で打開しようとする取り組みを意味する表現"とある。そしてこの言[…]
- 1
- 2