
11/7にイタリアで開幕する世界最大の二輪車ショー・EICMA(ミラノショー)にて、ホンダが1000ccの並列4気筒を搭載する新型CBを発表するとの情報だ。確定的なのはCB750ホーネットの兄貴分となる「CB1000ホーネット」だが、CBとしては歴代初となるクロスツアラー仕様もあるらしい?!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
【CB1000ホーネット】ビッグCBの新章がスタートする!!
まもなく開幕するEICMAで発表されるホンダ2024モデルの中でも、目玉となりそうなのがCB1000ホーネット。“ネオスポーツカフェ”をコンセプトに2017年に登場した現行CB1000Rの後継機に位置づけられるモデルで、デザインは先に登場した弟分・CB750ホーネットと同様のストリートファイター系となりそうだ。
【2018 HONDA CBR1000RR SP(SC77)】先代SC59用を徹底リファインし、192psを発生していたSC77の999cc直4ユニット。バリバリのSS系エンジンだけに、常用域重視のセッティングを施してもCB1000Rの145psは超えてくるだろう。
この“ビッグ・ホーネット”エンジンは最終型CBR1000RR(SC77)用の999cc並列4気筒をベースとする模様で、CB1000Rが搭載しているSC57系CBR1000RRエンジンより1世代新しくなる。SC77は192psを発揮していただけに、ネイキッドとして常用域重視のセッティングを施してもかなりのパフォーマンスを発揮するだろう。
その上で昨年デビューした弟分・CB750ホーネット同様に、価格も重視したコスパに優れたモデルとなるようで、ヤマハMT-09/MT-10やスズキGSX-S1000、カワサキZ900など幅広いライバルに対し“速さ”と“買いやすさ”で勝負する1台となりそうだ。
【ホンダ CB1000ホーネット|イメージCG】スズメバチの名の通り攻撃的な意匠を備えつつも、プライス面ではスタンダード路線となる? 弟分の750cc版も同様だが、ホーネットは過去のモデルもコスパに優れた快速機、という路線だったし…。
【2023 ホンダ CB750ホーネット(国内販売予想価格:100万円前後)】新設計の270度クランク・パラ2はコンパクトなユニカム式バルブ駆動を採用。抑えられた価格とクラストップのパワーウエイトレシオが自慢。こちらも2024年には国内導入との情報だ。■水冷4スト並列2気筒 755cc 91.8ps 7.58kg-m ■車重190kg(諸元は欧州仕様)
【2023 ホンダ CB1000R(167万900円)】ネオスポーツカフェの長兄は、センターアップマフラーが自慢だったSC57・CBR1000RR系エンジンをスチール製モノバックボーンフレームに搭載。トラディショナルとモダンが融合したデザインも独特だ。■水冷4スト並列4気筒 998cc 145ps 10.6kg-m ■車重213kg
【CB1000タイプX】歴代CB初のクロスツアラーも設定?
【ホンダ初のアダプティブ・クルーズコントロール搭載?】強敵となりそうなヤマハ・トレーサー9 GT+はミリ波レーダーを用いたアダプティブ・クルーズコントロール(ACC)を備える。CBタイプXにホンダ初のACC搭載もありえる?(写真はトレーサー9 GT+)
さらに、このCB1000ホーネットの派生モデルとして「CB1000タイプX」というモデルもスタンバイしているとの情報だ。車名から推察するに、NC750Xや400Xの兄貴分となる足長系のクロスツアラーと予想される。
EICMAではスズキもGSX-S1000ベースのクロスツアラーを発表するとの噂で、ヤマハのトレーサー9GTやカワサキのヴェルシス1000などと共に、日本メーカーのクロスツアラーが勢ぞろいすることになりそう。このジャンルは最新の電制装備が多数盛り込まれることも特徴で、CBタイプXもその流れに沿うのは必至。ホーネットよりは高額なモデルとなりそうだ。
【ホンダ CB1000タイプX|イメージCG】CB1000ホーネットの派生機種として、CBの名を冠するクロスツアラーが誕生する? このジャンルは最新電子制御を満載するライバル機も多いため、CB1000タイプXもホンダ初のミリ波レーダーを備えたアダプティブ・クルーズコントロール搭載車となるか?
【2024 カワサキ ヴェルシス1000SE (204万6000円)】1000ccオーバーのパワフルな4気筒を搭載。IMU連動の電子制御サスやトラコン、コーナリングライトやスマホ連動機能などを持つハイテク系クロスツアラーだ。■水冷4スト並列4気筒 1043cc 120ps 10.4kg-m ■車重257kg
【2023 ヤマハ トレーサー9GT+(182万6000円)】MT-09ベースの電脳GT。電制サスにヤマハ初のミリ波レーダー連携アダプティブ・クルーズコントロール、ACC使用中に制動も行うユニファイド・ブレーキシステムも搭載。■水冷4スト並列3気筒 888cc 120ps 9.5kg-m ■車重223kg
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
空冷1100復活!? それとも奇跡の直6爆誕?! CBに1000cc級の排気量を持つ「タイプX」なる車両がスタンバイしている…という情報を入手した。しかも2024年に登場するホンダのニューモデルとして[…]
ビッグ・ホーネットの派生で待望のネオクラが来る! ホンダが2025年モデルとして「CB1000」という名称のバイクを登場させる。本誌が掴んだ最新情報である。……が、事情通の方なら既報のビッグ・ホーネッ[…]
CB400SFのリニューアルではなく、完全新設計の可能性 ヤングマシンでは以前より、ホンダが400〜500ccクラスのミドル4気筒を開発中と報じてきたが、それはCB400SF/SBを最新規制に合わせア[…]
次世代のCBとして計画されていた、ホンダのCB‐Fコンセプトが開発中止となってしまったのは非常に残念だが、次期CB計画そのものがなくなってしまったわけではない。それどころか、ヤングマシン編集部ではかな[…]
ビギナーからベテラン層まで人気のアジアン軽二輪 現在、世界のバイク需要はアジア市場が7割以上を占めており、日本メーカーの車両であっても、グローバルモデルの多くはそうした新興国のニーズを満たすように設計[…]
最新の関連記事(YMイメージCG by SRD)
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
その名も「V3R」と「V3R E-COMPRESSOR」だ! ホンダが全く新しい4ストロークV型3気筒エンジンのコンセプトモデルを公開したのは、2024年秋のEICMA(ミラノショー)でのこと。かつて[…]
ASEANモデルのプレミアム化を推進するヤマハ 以前からスクープ情報をお届けしているとおり、WR155シリーズやYZF-R15などが200ccに進化して登場することになりそうだ。 国内のヤマハから公道[…]
いよいよスズキの大逆襲が始まるかもしれない! スズキを一躍、世界的メーカーに押し上げたカリスマ経営者、鈴木修氏が昨年の12月27日、94歳で死去し騒然となった。そんな年末に、海外二輪メディアのMCNが[…]
王道ネイキッドは相変わらず人気! スズキにも参入を熱望したい 共通の775cc並列2気筒を用い、ストリートファイターのGSX-8S、フルカウルのGSX-8R、アドベンチャーのVストローム800系を展開[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
圧倒的! これ以上の“高級感”を持つバイクは世界にも多くない 「ゴールドウィング」は、1975年に初代デビューし、2001年に最大排気量モデルとして登場。そして2025年、50年の月日を経てついに50[…]
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
キーロック付きタンクキャップ:スズキGT380(1972) バイクの燃料キャップは、そもそもは転倒時の漏れ防止の安全対策からキーロック式が採用されるようになったが、その最初は1972年のスズキGT38[…]
長距離ツーリングがさらに楽しくなる進化 発売は、2021年2月25日。2021年モデルでは、大型二輪AT限定免許でも乗れるDCTのみのラインナップとなった。シリーズ共通で55Wスピーカーを採用。イコラ[…]
人気記事ランキング(全体)
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
※この記事は別冊モーターサイクリスト2010年11月号の特集「YAMAHA RZ250伝説」の一部を再構成したものです。 ヤマハ RZ250のエンジン「2ストロークスポーツの純粋なピーキー特性」 ヤマ[…]
カラーバリエーションがすべて変更 2021年モデルの発売は、2020年10月1日。同年9月にはニンジャZX-25Rが登場しており、250クラスは2気筒のニンジャ250から4気筒へと移り変わりつつあった[…]
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
最新の投稿記事(全体)
イベントレース『鉄馬』に併せて開催 ゴールデンウィークの5月4日、火の国熊本のHSR九州サーキットコースに於いて、5度目の開催となる鉄フレームのイベントレース『2025 鉄馬with βTITANIU[…]
ロングツーリングでも聴き疲れしないサウンド 数あるアドベンチャーモデルの中で、草分け的存在といえるのがBMWモトラッドのGSシリーズ。中でもフラッグシップモデルのR1300GSは2024年に国内導入さ[…]
カラーバリエーションがすべて変更 2021年モデルの発売は、2020年10月1日。同年9月にはニンジャZX-25Rが登場しており、250クラスは2気筒のニンジャ250から4気筒へと移り変わりつつあった[…]
圧倒的! これ以上の“高級感”を持つバイクは世界にも多くない 「ゴールドウィング」は、1975年に初代デビューし、2001年に最大排気量モデルとして登場。そして2025年、50年の月日を経てついに50[…]
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
- 1
- 2