
カワサキは北米で2024年モデルを順次発表している。ここでは、日本では2021年モデルをもって生産終了となった「ニンジャH2」および「ニンジャH2R」を紹介しよう。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
兵庫県西明石発、エンジニアリングの宝石がここに
まだまだ続くよ北米で! 国内では2021年モデルの予約受注をもって販売終了が宣言されたニンジャH2/H2カーボン、およびクローズドコース専用のモンスターマシン・ニンジャH2Rだが、北米ではともに2024年も生き残ることが判明した。
カラーリングとスペックは2021年モデルあたりから変わっていないようで、価格はそれぞれ600ドル上昇。ニンジャH2は3万2100ドル、ニンジャH2カーボンは3万5600ドル、ニンジャH2Rは5万8100ドルになった。
北米仕様はニンジャH2の最高出力を公表していないが、同仕様と思われる国内モデルでは、最終モデルのニンジャH2/カーボンが231psを誇った。ちなみにニンジャH2Rは310ps(ラムエア加圧時326ps)という途方もないパワーを誇る。北米ではすでに受注を開始しており、11月30日まで受け付けている。
公道使用のニンジャH2は、カワサキの技術の粋を集めたスーパーチャージドエンジンをスチール製トレリスフレームに搭載し、リヤにオーリンズTTX36ショック、フロントにブレンボ製ラジアルマウントモノブロックキャリパーを装備。スマートフォンコネクティビティ機能や、微細な傷を自動修復する「ハイリーデュラブルペイント」などを採用する。
クローズドコース専用のニンジャH2Rは、ニンジャH2のポテンシャルを解き放った怪物マシン。MotoGPマシンを超えるトルクを発揮し、同じく「ハイリーデュラブルペイント」などを採用する。カワサキトラクションコントロールやカワサキエンジンブレーキコントロールなど電子制御も最新世代だ。
KAWASAKI NINJA H2 / CARBON[2023 US model]
主要諸元■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 最高出力未発表 最大トルク14.5kg-m/11000rpm 変速機6段 燃料タンク容量4.5ガロン(約20.5L)■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●北米価格:3万2100ドル~(約478万円~/10月5日現在) ※諸元は北米仕様
KAWASAKI NINJA H2R[2023 US model]
主要諸元■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 最高出力未発表 最大トルク16.79kg-m/12500rpm 変速機6段 燃料タンク容量4.5ガロン(約20.5L)■タイヤサイズF=120/60ZR17 R=190/65ZR17 ●北米価格:5万8100ドル~(約865万円/10月5日現在) ※諸元は北米仕様
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