人気を博した国内版『GPZ750R』

国内には排気量上限750ccの縛りがあったため、リッター級の海外仕様はナナハン化されて日本に登場した。GPZもその例に漏れず、900をボア、ストロークともダウンし、748.1cc化したGPZ750Rが’84年3月に導入された。
基本的な車体構成は900と共通ながら、キャブレターを900のCVK38に対して小径のCVK32とし、Vレンジのタイヤを装着。国内向けは77psだが、92psの海外向けも存在した。
まだ逆輸入車が高嶺の花で、日本での実質的な旗艦がコイツだった。ところが、’86年に後継のGPX750Rが登場し、わずか3年で生産終了。ただし人気は高く、3年で1万台超を販売したと言われる。特に初期型の黒×赤はマーヴェリック号に最も近いカラーであることに注目だ。
日本独自の黒×赤を導入──G1[1984]
’84年3月にまず900と共通の赤×灰、750独自カラーの黒×赤を設定。同年7月に青×銀を追加し、計3色をラインナップした。最もトップガンカラーに近いのが、この初期型750の黒×赤で、色味はもちろん、サイドカウルとタンクの塗り分けともほぼ同じだ。
●エボニー×ファイアークラッカーレッド
主要諸元■全長2185 全幅775 全高1215 シート高780 軸距1500(各mm) 車重228kg(乾燥)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 748cc 内径70.0mm×行程48.6mm 圧縮比11.0 77ps/9000rpm 6.5kg-m/7000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量22L■ブレーキF=Wディスク R=ディスク■タイヤF=120/80-16 R=130/80-18 ●当時価格74万8000円
限定版を含め、充実の4カラーが選べた──G2[1985]
欧州仕様900のA2と同じ赤×銀、青×銀の2カラーを設定。価格は1万円高となった。さらにグリーンショップ(カワサキ正規取扱店)の限定車として、オリジナルカラーの2色を発売。限定のライムグリーンは、900のA2南アフリカ仕様とほぼ同じだが、エンブレムは異なる。ブラックは限定モデル第2弾で300台が販売された。
国内にいち早く導入されたのはライムグリーン。黒の外装は900のA5とほぼ共通だが、こちらの方が発売は早く、黒ホイールとNinjaロゴが特徴だ。
黒×赤は専用、青×銀を先行採用──G3[1986]
スロットルワイヤーが2段式となり、スイングアーム形状を変更。ポジションランプに代わって車幅灯が採用された。価格は76万5000円にアップ。G3独自の赤×黒のほか、900のA4に先駆けて採用された青×銀を設定。前年の限定車に続き、Ninjaロゴを大きく配した。
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