’80年代を通じて過熱し続けたレーサーレプリカブーム。このスペック至上主義の時代には、わずか1馬力の差がマシンの命運を分けることもままあった。本記事では、ケタ違いのパワーを誇ったGSX-Rのネイキッドモデル、スズキバンディット400を取り上げる。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
R400のエンジン流用ネイキッド〈スズキ バンディット400〉
59psというクラス最強のパワーを持ち、’84年に華々しく登場したGSX-R。レーシーに設定されたこのマシンの心臓部の実用域を強化し、足まわりを充実させたネイキッドモデルがバンディット400だ。
前身となるGSX-R400(’87年より名前に排気量が明示された)のイズムを引き継ぎ、低めのセパレートハンドルを採用してスポーティさを演出。干渉を回避するために切り欠きを設けたタンクは、スタイル上の特徴にもなっている。
パイプを強調したスチール製のダイヤモンドフレームは現行のSV650にも繋がる。’95年のモデルチェンジでは約10kgもの軽量化を実現し、その後も’00年頃まで継続して販売されていた。
スズキ バンディット400の系譜
’90 スズキ バンディット400LTD
’91 スズキ バンディット400V
’95 スズキ バンディット400V
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