鈴木哲夫 MFJ会長が語る、持続可能なバイクライフへの取り組み

新規ライダーがバイクを降りないように会議体を作って施策を検討しています

(P1から続く)

MFJという長い歴史を持つ団体が、一般ライダーを対象としたイベントなどに関与していることはとても素晴らしいこと。そういう活動もしているなら、コロナ禍で新たにライダーになった方々に対しての施策を行って、彼らがバイクの世界をより深く楽しめるようになるため、積極的に関与していただきたいものだ。

「いま、コロナ禍の中で、二輪業界の長年の課題であった若い人たちの新規参入が相次いでいますが、ここにきてそのピークは過ぎてしまった感があります。そして、いざバイクに乗り始めてみたら、特に都心部などでは駐車場がないために使いづらい部分があるし、高いお金を出してバイクを買って用品も購入したけど、周りにバイクのことを話をする人がいないし、楽しみ方が分からないといって新規ユーザーが早々にバイクを降りてしまうのではと、とくに国内4メーカーの販売会社の方々が非常に危惧している現状があります。

そこで、いま4メーカーの販売会社さんと、輸入車メーカーの方々にも入ってもらって『普及対策部会』という会議体を作って、モータースポーツをベースに、そういう新規ユーザーをバイクの世界に引き留める施策を講じようとしています。

バイクの楽しみのひとつとしてモータースポーツを知ってもらうことで、新規ユーザーさんが楽しめる環境を整えようとしているんです。

具体的には、たとえば「にっぽん応援ツーリング」では、全日本選手権ロードレースが行われているサーキットをポイント対象地点にして、レースにあまり興味のない方にもサーキットに足を運んでもらうようにしていますし、今シーズンの途中から全日本選手権モトクロスのEチケット(電子チケット)を4メーカーの販売店さんやウェブサイトで購入できるようにして、これまでよりも手軽にチケットを入手して、会場に足を運べるようにもしています。

東北復興ツーリングは、’20年から「にっぽん応援ツーリング」に名称を変更、風間深志さんが主催する「THE ROUND 4 POLES」との併催となり、チェック地点を訪れポイントを獲得したライダーを年末のMFJ表彰式で表彰するようになった。

今年で10周年を迎えた「SSTR」も後援。太平洋で朝日を見てから走り出し、その日のうちに石川県の千里浜に設けられたゴールを目指すこのイベント、今年は5月に開催されて9000人が参加。また、9月には10周年を祝う「プレミアム」というイベントも開催された。

いままでも、モータースポーツの普及や周知についてMFJとしてケアはしてきたつもりですが、コアユーザーに向けたケアが主体で、裾野のユーザーさんへのケアが足りていなかった点もあると認識しています。そこで4メーカーの販社+輸入車メーカーさんの方々と一緒に活動していくことで、バイクの魅力のひとつであるモータースポーツをより多くの方々に知ってもらい、それをきっかけにしてより深くバイクを楽しんでもらえないかと考えています。

モータースポーツというアクティビティは、バイクの世界を楽しむための大きな武器だと思うんです。全日本選手権だけでもロードレースが8戦、モトクロスが7戦、トライアルが8戦、エンデューロが5戦、スーパーモトが5戦あって、さらにそれぞれのレースで地方選手権が各地で行われているのですから、ライダーが楽しめるコンテンツとしては十分な数があります。しかし、なかなか新規に入ってきた方々が、そういうコンテンツがあることや、どうやって観戦するかなどの情報を仕入れることが難しい、仕入れ方が分からない状況にあるとも思うんです。ですから、まずはその障壁を取り除いて、気軽に観戦チケットを購入できるようにしました。将来的には、ロードレースにもEチケットを導入する予定です」

(P3に続く)

〈次のページは…〉できるだけ早い時期にCNを実現するバイオ燃料を国内レースに導入します

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