ヤマハはタイで、SR400リミテッドエディションを発表した。排出ガス規制の関係で海外では生き残っているレジェンドに、誕生44周年を祝うスペシャルカラーを施し、400台限定で発売する。その車体色は1978年に登場した初代SR400を再現しつつ、専用エンブレムなどを追加したものだ。
43年で歴史に幕……と思ったら続きがあった!(タイで)
平成32年排出ガス規制の壁、ABS義務化、そして灯火類の追加レギュレーション……。日本ではさまざまな理由から継続生産ができなくなり、2021年モデルをもって殿堂入りとなってしまったSR400。初代から連綿と続くスタイリングを崩さずに生産が続き、シングルスポーツとも呼ばれたSR400はいつしかリアルクラシックに。2021年に発売されたファイナルエディションおよびファイナルエディションリミテッドは、前後ワイヤースポークホイールにキックスターターと、初代当時からのアイデンティティをそのまま継承しながら、現代のバイクと同じようにフューエルインジェクションを装備するなど、可能な限り姿形を大きく変えることなくゴールへとたどり着いた。
そんなSR400だが、排出ガス規制がそれほど厳しくないタイにおいて生き残っていることは、一部のファンにとって有名な事実かもしれない。たとえ日本に並行輸入などで持ち込んだとしても、公道を走れるバイクとして登録することはかなわないが、いつか日本でも規制に適合して復活することもあり得るのでは……と、かすかな期待を抱かせる存在がタイ仕様のSR400といえるかもしれない。
2022年8月19日、タイではSR400リミテッドエディションが発表された。空冷シングルエンジンをセミダブルクレードルフレームに搭載する姿はそのままに、誕生44周年を祝う400台限定車としての登場だ。
車体カラーは初代SR400を踏襲したもので、サイドカバーには”THE BIG SINGLE SR400 LIMITED EDITION” “SINCE 1978″と記された、シリアルナンバー入りの専用エンブレムを配している。現地価格は30万9000バーツ(日本円換算約119万9000円/9月6日現在)。ちなみに標準モデルの価格は28万5000バーツだ。
その美麗な姿を拝むことしかできないのは残念だが、今は伝説が生き延びていることに感謝するとしよう。
YAMAHA SR400 Limited Edition[2022 Thailand model]
主要諸元■全長2085 全幅750 全高1095 軸距1410 シート高785(各mm) 車重174kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 399cc 23.2ps/6500rpm 2.8kg-m/300rpm 変速機5段 燃料タンク容量12L■キャスター27°/トレール111mm ブレーキF=φ298mmディスク+2ポットキャリパー R=ドラム タイヤサイズF=90/100-18 R=110/90-18
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