ピアッジオグループジャパンは、本格的なオフロードライディングにも対応するアドベンチャーバイク、アプリリア「トゥアレグ660」を2022年2月18日に発売し、2022年6月頃より順次出荷すると発表した。価格はカラーリングによって異なるが、いずれも150万円台中盤を実現している。
●外部リンク: Aprilia Japan
80psの並列2気筒エンジンを204kgの車体に搭載
ピアッジオグループジャパンは、好評のアプリリア660シリーズにアドベンチャーモデルを投入する。欧州では2021年秋に先行発表され、本格的なオフロードスタイルが話題を呼んでいた「トゥアレグ660」だ。オンロードでも高い性能と快適さを提供し、クラス最高レベルの電子制御システムを搭載している。
発表されたカラーリングは3色あり、赤および金はスタンダードグラフィック、そして青はプレミアムグラフィックに位置付けられる。価格は前者が154万円、後者が156万2000円と発表された。発売日は2022年2月18日で、実際のデリバリーは2022年6月頃より順次とされた。
RS660やトゥオーノ660のようなロードスポーツモデルに続く660シリーズとして登場したトゥアレグ660は、フロント21/リヤ18インチのホイールを履く本格オフロードスタイルを持ち、兄弟ゆずりの強力な270度クランク並列2気筒エンジンは80psを発生。装備重量204kgも魅力で、先進の電子制御システムが走りの質をさらに高める。
デザインは、ドゥカティの初代モンスターなどが代表作のミゲール・ガルーツィ率いるデザイナーたちが集う、カリフォルニア州パサデナにあるPADC(ピアッジオ・アドバンスト・デザインセンター)で生み出された。プレミアムグラフィックのインディゴ タゲルマストは、1988年のトゥアレグ600ウインドへのオマージュでもあるという。
トップフェアリングは透明な幅広スクリーンのみで構成されており、グラスファイバーを含んだ特殊なテクノポリマー製とすることでインストゥルメントパネルのサポート構造も兼ねる。また、カウルにはRS660などが採用するダブルフェアリングのコンセプトも導入した。
シート高は860mmに抑えられ、燃料タンク容量はツーリング用途にも十分は18Lを確保。WMTCモード燃費は25km/Lで、想定航続距離は450kmだ。この車体の中心を担うフレームは、高張力スチールパイプとアルミ製プレートを組み合わせた新しい構造とし、サブフレームは210kgまでの荷重に耐えられるようフレームに溶接されている。エンジン搭載位置はRS660などに比べて約10度、後方に傾いているという。サスペンションは高性能なKYB製で前後ともホイールトラベルは240mmを誇る。
アプリリア製のエレクトロニクスシステムとして知られるAPRCは、このモデル専用に開発されたパッケージを採用。4種類のライディングモード(2つはストリート走行用、1つはオフロード走行用、1つはカスタマイズ用)を備え、機能は以下のものが含まれる。
・ATC:アプリリア トラクションコントロール。4段階に調整可能で、無効にすることも可能。細かくチューニングされた高性能なロジックと操作が特徴だ。
・ACC:アプリリア クルーズコントロールは、スロットルに触れずに設定速度を維持するシステム。高速道路走行時に便利。
・AEB:アプリリア エンジンブレーキは、スロットルを閉じた際のエンジンブレーキを制御するシステム。3段階に調整可能だ。
・AEM:アプリリア エンジンマップは、エンジン出力の特性やパワーデリバリーを変更するための3種類のマッピングを搭載。これによって最大出力が変わることはない。
また、純正アクセサリーにはスロットル&クラッチ操作不要でシフトアップ/ダウンが可能になるAQS:アプリリアクイックシフトも含まれている。
ライバルは、270度クランク並列2気筒というエンジン型式や排気量も近しい、ヤマハのテネレ700だろう。価格は30万円ほど高いが、充実の電子制御システムや外国車らしいデザインにより、説得力は十分だ。
APRILIA TUAREG 660[2022 model]
主要諸元■全長2220 全幅965 全高未発表 軸距1525 シート高860(各mm)) 車重204kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 659cc 80ps/9250rpm 7.13kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量18L■タイヤサイズF=90/90-21 R=150/70R18 ●色&価格:赤、金=154万円/青=156万2000円 ●発売日:2022年2月18日
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