旧車レストアや絶版車メンテナンスにおいて、固着したボルトやビスを緩める際に頼りになるのがインパクトレンチやショックドライバー。徐々にトルクを上げていくより、一発で強い衝撃を与えた方が緩みやすいが、そのためには衝撃に耐えられる工具選びが重要。Koken(コーケン)はソケットレンチ専門メーカーとして、研究設計/鍛造/切削/熱処理まで一貫して社内で行うことで、ハードな作業に耐えるタフな工具を作り続けている。そんなコーケンの強固なつくりの工具群から、ソケット/アジャスタブルホルダー/アタックドライバーセットとその派生モデルを紹介する。
●外部リンク:山下工業研究所
インパクトソケット
角が丸まったボルトナットに対しても究極の面接触でトルクを伝達
まず最初に紹介するのは、インパクトサーフェイスソケット各種。ボルトナットとソケットの接触部を角部から外す面接触を進化させたコーケンのサーフェイスドライブは、ソケットが6つの辺と接することでトルク伝達効率を大幅に向上させる。そのノウハウをインパクトソケットに用いることで、ボルトを傷めず回すことができる。
同一サイズでも種類が豊富。エクステンションは磁石内蔵タイプもあり
ボルトのサイズが同じでも、取り付け場所や状況によって最適なソケットが異なるのはインパクト用も同様。スタンダード/ショート/セミディープ/ディープ、エクステンションやユニバーサルなど、コーケンには実に多彩なインパクトソケットが揃っている。
コンパクトな3/8かサイズ幅が広い1/2か、差込角で選べる豊富なバリエーションが魅力
こちらは定番インパクトソケットセット。コーケンのインパクトソケットの差込角は1/4・3/8・1/2・5/8・3/4・1・1-1/2・2-1/2・3-1/2インチと、バイクや自動車はもちろんあらゆる産業界に対応したサイズが用意されている。長く使える強度とスリムな外径を両立した3/8インチの薄肉タイプRS13401M/9は、特にバイクのメンテに適したアイテムだ。
アジャスタブルホルダー:人気シリーズに極太サイズが追加
次に紹介するのは、後部にソケット工具に対応する凹部を設けることで、タップをT型ハンドルで回せるようになるアジャスタブルタップホルダー。既存の2サイズに加えて追加発売された新製品は、M10~M20用タップに対応する大型モデル。駆動工具差込角は1/2インチだ。
アタックドライバー
錆び付いたり固着したビスに最適。奥まった場所にも届く長軸タイプ
最後に紹介するのは、錆や固着で緩まないビスを緩めるアタックドライバー。本体は一度全体にニッケルクロムメッキをかけた後に後端の打撃部のみ削り、再度黒染め処理を行いメッキ剥がれを防止する念の入れよう。先端のビットホルダーを外すと、差込角1/2のソケットが付けられる。
ハンマーの打撃力を回転に変えるコーケン自慢の一品
上のAN112Cセットとはビット長が違うだけに見えるが、こちらはビットホルダーの差込角が3/8でひと回りスリムな設定。グリップはコーケン製ハンドルやエクステンションバーにも採用しているセレーション形状で、ハンマーで打撃を加えた際に滑りにくいのが特長だ。
グリップ部分のツバとゴムグリップで打撃時のショックを緩和
重いハンマーでアタックドライバーを叩く際には”的”を外さないよう注意するが、躊躇して力を抜けば十分な回転力が得られない。そんな緊張感を和らげてくれるのがこのドライバー。後端部を保護するツバが付いたゴム製カバーによってリスクが軽減される。
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