ロイヤルエンフィールドの空冷ツイン「INT650」に試乗。もしもインド製であることに懐疑的なイメージを持っているのなら、兎にも角にも一度、試乗してみてほしい。そこには、バイクの根源的な魅力が詰まっていた。
●文:ライドハイ(伊丹孝裕) ●写真:長谷川徹
知らないままでは、あまりにももったいない!
INT650にまたがると、見た目の印象より腰高だ。シート高は804mmあり、174cmの身長だと、両足のかかとは浮いている。それくらいの足着き性である。
しかしながら重心は高くなく、アップハンドルを備えていることもあって、不安定さはない。車体の引き起こしにはコツも大した力も必要とせず、勢いをつけなくても直立させ、サイドスタンドをはらうことができる。202kgの車重は、このクラスの2気筒モデルとしては平均的なものであり、身体的な負担も心理的なプレッシャーも感じなくて済む。
見た目はクラシックだが、電装系も燃料供給系も吸排気系もすべて今日的なコンポーネントで制御。エンジンの始動に儀式めいた作法は求められず、セルボタンを押せば、すぐに安定したアイドリング音を奏で始める。ハンドルの高さもステップの位置もごく自然な場所にあり、体格を選ばない。
クラッチにはスリッパー機構のみならず、操作力を軽減するアシスト機構も備えられている。実際、そのレバーは軽い力で引くことができ、手が小さかったり、握力に自信がないライダーでも容易に扱える。
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