近藤スパ太郎の電動バイクに乗っタロウ!

電動モペッド「グラフィットGFR-02」試乗インプレ【”モビチェン”で原付から自転車に変身!?】


●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●取材協力:glafit

和歌山のベンチャー企業・グラフィット。立ち乗り電動スクーター・クロススクーターロムが’21年に発売されたばかりだが、’17年に発売されたペダル付き電動モペッド・GFR-01をフルモデルチェンジした「GFR-02」プロトタイプが発表された。

近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー]

近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー] 環境番組のパーソナリティを担当したことを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれ。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。[URL]近藤スパ太郎SPANCHOOSTwitter

バイクと自転車を切り変える2WAY機構「モビチェン」を開発中!

’17年にクラウドファンディングで1億2800万円を集めて話題となったグラフィット・GFR-01。オーナーの意見を反映して、より走りやすく、より使い勝手が良くなった「GFR-02」のプロトタイプがお披露目された。(1)モーターが作動しないペダルのみ走行 (2)電動走行(最高速10km/hのミドルモードと30km/hのハイモード) (3)電動+ペダルと、3つの走行方法があるとともに、簡単に折りたためる、家庭用コンセントで簡単に充電ができる…といった特徴を持つ。自転車っぽいが”原付一種の電動バイク”。原付免許やヘルメットは必須で、もちろん歩道の走行もNGだ。

ところが…、バイクモードと自転車モード(モーターは作動しない)をアナログ的な機構「モビリティカテゴリーチェンジャー」で切り替えて明示することで、法律的にも”バイク”と”自転車”の2WAYで走れるようになる。この新機構の開発が’22年の夏頃を目指して進んでいるのだ。この”モビチェン”はオプション販売となるが、これを付けると”自転車”として自転車専用レーン等での走行が可能になる。なので、ハンドルバーエンドには新開発のバックミラーがあり、折り畳むことで自転車としてのハンドル幅規定に変更できるようにしたそうだ。

【glafit GFR-02】●車両区分:原付一種 ●全長1250×全幅600×全高950mm ※折り畳みサイズ:約650×約450×約600mm ●車軸間距離:900mm ●車体重量:未公表※1 ●駆動方式:インホイールモーター ※ペダル走行時:チェーン ●定格出力:250W ●最高速度:約30km/h ※2 ●駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー ●バッテリー電圧/容量/充電時間:36V/9.6Ah(0.345kwh)/約3.5時間 ●一充電走行距離:約25km ※3 ●ブレーキ:F/R=ディスク ●タイヤサイズ:F/R=14×2.125 (Eバイク専用タイヤ) ●車体色:フラッシュイエロー マットベージュ シラハマホワイト タイドブルー ●乗車定員:1名 ●メーカー希望小売価格:19万8000円 ※1:GFR-01は約18kg ※2:運転者の体重/斜度/走行状況等の使用条件により異なる ※3:使用条件により異なる

さて、進化したGFR-02に乗ってみた。ハイモードにしてスタートすると、おぉ! 30km/hに達するまでの時間がGFR-01よりも早い! 登り坂でもスピードが落ちにくいのはトルクを25%アップしたモーターの効果。フロントスプロケットが大型化されたので漕いだ時の速度も増した。ペダルの踏力をトルクセンサーが感知してモーターがアシストする方式に変更したため、漕いだ時の加速がグンと良くなった。

この変更点の恩恵を痛感したのは、モーターの力だけでは登れない激坂だ。GFR-01は漕いでもモーターがアシストしないため、自分の漕ぐ力のみで登る。息も上がってかなりキツイ…。一方のGFR-02は、ペダルを漕いだらスイスイと快適に登り、こんなにも違うのか…と、まじまじと感じました!

さて、本来であればGFR-02発表と同時にクラウドファンディングが始まる計画だったが、新型コロナ禍の影響で電動パーソナルモビリティのニーズが増えて、世界的にEV部品の供給が追い付かない状態らしく、GFR-02も部品の一部変更を余儀なくされ、販売時期も今は未定。欲しい方はグラフィットのWEBサイトを定期的に要確認だ!

【自由度の高いポジション】またがった感覚はコンパクトな自転車そのもの。ハンドルとサドル(シートではない)はクイックレバーで簡単に高さ調整ができるので、自分のベストポジションに調整が可能。この写真ではハンドルを一番高い位置に設定し、サドルはペダルを漕いだ時に楽なポジションに設定している。[身長173cm/体重77kg]

【7°の急坂はペダルがサポート】目黒の急坂・斜度7.2°の行人坂にトライ! モーターだけでは力不足で登らず、漕いだらモーターがアシストして楽々グイグイと登った!

【折りたたみ機能で自立可能】折りたたみ方法が改良されて簡単になり、安定して自立できるように進化した。

【’22年夏発売予定の”モビチェン”に適合するモデル】GFR-02は原付バイクだ。電源を切ってペダルを漕いでも自転車歩行者道等は走れないが、新機構のモビリティカテゴリーチェンジャー(略称モビチェン ※’22年夏発売予定/価格未定)を後付けすれば、自転車としても扱えるようになる。

【バッテリーの遠隔管理やアプリにも対応予定】パナソニックのクラウドサービス・UBMCで、ユーザーごとの走行やバッテリー状態を管理。より詳細な航続可能距離をアプリに表示できるようになる予定だ。

【インホイールモーターとスプロケット丁を変更】モーターをよりトルクのあるものに変更して登坂力が25%UP。フロントスプロケットの丁数を10丁サイズアップし、さらにペダルのトルクをモーターが感知して作動するシステムを搭載し、漕いで走行する時の能力を上げた。

【ブレーキ性能が向上】GFR-01では”カツン!”としたブレーキだったが、前後のブレーキキャリパーとブレーキディスクを変更して効きがなめらかになり、タイヤロックがしにくくなった。前後に14インチのEバイク専用タイヤを履き、折り畳み式ペダルを採用。

【メンテナンス性も向上】チェーンテンショナーでチェーンに適度な張りを持たせ、動力伝達ロス防止とメンテ性を向上させた。

【ヘッドライト光量UP】GFR-01のユーザーから光量UPの希望があり、平均で約30%UPしたヘッドライトが採用されて、かなり明るくなった。ウインカーやテールランプは、グラフィットがオリジナルでデザインした立ち乗りスクーター・ロムと同じものを採用。

【ユビロックで開錠できる】指紋登録された指(20本まで可能)で車体のロックを解除すると、自動的に車体の電源が起動する!

メーター部は電源のON/OFF、走行モードの切り替えができ、速度/オド/バッテリー残量/電圧なども表示する。

充電方法は2WAY式。バッテリーを外してもプラグインでもOK!

【フレームの中に搭載】36V/9.6Ahのリチウムイオンバッテリーは、フレームの中に収められている。

【フル充電まで約3.5時間】約1.8kgのバッテリーは軽くて運びやすい。充電器のLEDが緑になれば充電完了!

【バッテリーの施錠機能】施錠はフレームの下。盗難防止の他、折り畳んだ時のバッテリー脱落防止になる。

【プラグイン充電もできて便利】車体へのプラグイン充電もできるから、たとえば車両を室内に持ち込んですぐに充電することもできる!


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