●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明)
ただの衣装替え?! いやいや破壊力は抜群だ!
独特なエンブレムに、シルバーとブラックが織りなす格調高い雰囲気。まさしく”メグロ”の再来だ…。カワサキが’20年11月17日に発表した「メグロK3」は、W800をベースとした新作ネオクラシック。長い時を経て登場したメグロK2の後継機であり、実に55年ぶりのメグロブランド復活となる。
基本構成はフロント19&リヤ18インチのW800と同一ながら、存在感は圧倒的。これは先進技術と適切な表面処理による賜物だ。燃料タンクには、高度な技術が必要な銀鏡塗装を用い、深みのある現代的な輝きを放つ。さらに自己修復機能を持つハイリーデュラブルペイントを組み合わせ、美しい塗装が維持可能になった。加えて、素材に合わせ、ツヤあり黒塗装/黒アルマイト/クロームメッキなどの表面処理を選択。微妙に見え方が異なる色彩を散りばめ、全体での高級感を醸成している。
極めつけはメグロエンブレム。職人が5色を手塗りし、実に精緻な出来映えだ。さらにシートはフラットな形状の白パイピング入りとし、リヤサスペンションにカバーをあしらうなど、クラシック感を増す専用パーツも忘れない。
3年間の定期点検とオイル&フィルター交換費込みのカワサキケアが付帯し、価格はW800から17.6万円増となるが、納得のプライスだろう。我々ヤングマシンとしては、新しい歴史を刻んだメグロの”次”の展開にもぜひ期待したい。
〈メグロヒストリー〉日本最長の歴史を誇るブランド
「メグロ」は、1924年に創業した目黒製作所のブランド。2輪メーカーとしての歴史は、現在の国産4社より古い。日本初のスポーツバイクを送り出し、レースも常勝だったが、業績の悪化で’64年にカワサキへ吸収。その名を冠した最後のビッグバイクが「メグロK2」だ。
K2はカワサキ大型4ストロークの原点=W1の礎となり、同社が飛躍する契機となった記念碑モデル。そして今、W1の子孫であるW800から原点回帰する形でメグロK3が誕生し、新しい歴史が始まる。
目黒製作所モデル「メグロ」とは?
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
ニッポン白バイ史・戦前の「赤バイ」から戦後「交通機動警ら隊」結成まで 「前回の東京オリンピック」こと1964年東京オリンピック。その前哨とも言うべき一大イベント・聖火リレーにおいて、走者の先導と周辺警[…]
1924年創業で「大排気量」「高性能」「高品質」を謳ったメグロ メグロが復活する! そのニュースは、2020年11月13日に一葉の写真が公開されてから瞬く間に広がった。WEBヤングマシンでも速報を打ち[…]
↓↓正式発表されました↓↓ 謎の画像に背後の文字、その意図とは…… カワサキは2020年11月13日、カワサキのSNSに突如としてメッセージも何もない画像がアップされた。そこに登場したのは、「信頼ト伝[…]
「大正13年創業の目黒製作所」×「明治41年創業の川崎航空機工業」の歴史と品質を感じよ! カワサキは2020年11月17日に新型モデル「メグロK3(MEGURO K3)」を正式発表。W800をベースと[…]
最新の記事
- 【SCOOP特別編】ホンダ新型CB400は…こうなる!! プロがその姿を大胆予想〈③装備&デザイン編〉
- ホンダ新型「CT125ハンターカブ」登場! 一部仕様変更とニューカラーを設定して12/12発売
- ホンダ新型「GB350C」は66万8800円で10月10日発売!! クラシカルな意匠でマフラーやシートの造りも異なる
- ヤマハ「YZF-R125」「YZF-R7」に2025年のニューカラー! 日本にも導入ほぼ確実か
- ヤマハ新型「YZF-R3」登場! ウイングレット採用でR9と並ぶ最新デザインへ
- 1
- 2