新感覚!突き抜けるメカニカルサウンド

電動ハーレー「LiveWire(ライブワイヤー)」がついにやって来る【’21年春に日本導入】

ハーレーダビッドソン ジャパンは、ハーレーダビッドソン初の電動スポーツバイク「LiveWire (ライブワイヤー)」を、’21年春に日本市場へ導入することを発表した。’15年3月にセパンサーキットにてプロトモデルに試乗して以来、動向を追いかけ続けてきたバイクジャーナリスト・青木タカオ(ウィズハーレー編集長)にとっては、待望の日本上陸決定だ。

’15 セパンの衝撃! Project LIVEWIRE

’14年半ばに「Project LIVEWIRE」のネーミングのもと開発が進行していることが明らかになったハーレーダビッドソンの電動ロードスポーツ「ライブワイヤー」。翌’15年には北米/ヨーロッパ/アジアの3大陸8か国にまたがる試乗会が開催され、筆者(青木タカオ)もこれに参加した。

まさか、ハーレーが電動だなんて…。いったいどんな乗り味で、どんな音がするのか…!? マレーシア・クアラルンプール空港に降り立ったのは、’15年2月下旬。セパンサーキットにて、招待制の試乗会「Project LiveWire Experience」が開かれたのだ。

市販版とディテールの仕上げに相違点が見られる’15年のプロトタイプ。当時、最高出力74hp、最大トルク51Nmを発揮し、加速力はすでに強烈だったことを覚えている。ただし、バッテリー残量99%の状態で、「パワーモード」なら29分、「レンジモード」でも59分と、走行可能時間がかなり短いことも取材で判明した。

’18 ミルウォーキーで市販版の走行シーンを目撃!

’18年夏のアメリカ・ミルウォーキー、ハーレーダビッドソンの創業115周年を祝うアニバーサリーセレブレーションウィークにて、市販を控えたライブワイヤーが展示された。

イベントウィークを締めくくるパレードでは、ライブワイヤーが走行する姿が披露。’15年に見たプロトタイプと細部が異なり、ビキニカウルをフロントマスクにセットし、シングルディスク仕様だったフロントブレーキはダブルディスクに強化。ウインカーと一体だったバックミラーも、通常タイプに変更されていた。

’19年夏 ポートランドにて市販版を試乗

そして’19年夏、アメリカ・オレゴン州ポートランドにて開かれた報道関係者向け試乗会で、市販版ライブワイヤーに乗ることができた。マシンは完成度を高め、加速の鋭さも一段と磨きがかかっている。右手のスロットル操作にシャープに反応し、ダッシュはさらに強烈。0→100km/hまでわずか3秒、100→129km/hへもたったの1.9秒、驚異的な加速力を味わいつつ、最高速は177km/hに達した!!

「H-D Revelation」と名付けられた電動パワートレインは最大出力105ps、最大トルク116.6Nmを発揮。1度の充電で最大235kmを走行可能な高出力バッテリを搭載し、2つの充電方法をサポートする。DC急速充電スタンドでは40分で80%充電、家庭用コンセントでも一晩でフル充電可能。現時点では、日本仕様の詳細ならびに国内販売価格は未定だ。

【たった3秒で停止状態から100km/hに達する驚異の加速性能】米国・インディアナポリスで行われたドラッグレースにおいて、トップスピードとタイムの市販電動バイク新記録を樹立。この記録は、ルーカス・オイル・レースウェイで開催された「NHRA デンソー・スパークプラグ U.S. Nationals」 でのエキシビション走行中に打ち立てられたもので、プロライダーのアンジェル・サンペイ氏が1/8マイル(約200m)を7.017秒、1/4マイル(約400m)を11.156秒、時速110.35マイル(約177.6km) で駆け抜け、いずれもレコードとなった。

2度乗って感じるのは、突き抜けるサウンドが秀逸

全身を包み込むのは、胸高鳴るメカニカルサウンドと空気の壁を突き進む轟音だけ。水冷式三層ブラシレスモーターの出力を、ギヤボックスが90度変換させるときに発生する音を積極的に使ったサウンドチューニングが施され、ライダーに高揚感を与えてくれる。この興奮、新感覚! 早く日本で乗ってみたい!!


●文:青木タカオ ●写真&取材協力:HARLEY-DAVIDSON JAPAN ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

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