GSX-R1100:本命の逆車イレブンは750よりタマあり
サーキット最速を狙いGSX-R750がデビューした翌’86年、今度は公道におけるフラッグシップスポーツとして、スズキはGSX-R1100を投入した(輸出専用車)。こちらもエンジンは油冷でフレームはアルミ製と、基本的な構造や外観はナナハンと同じ。公称260km/hの最高速で市販車トップに!
1. ’86モデル:最速の座をゲット
’86年に輸出専用車として投入されたGSX-R1100は、750と比べて長めなホイールベースで、高速ツアラー寄りに仕立てられた。
2. ’87sモデル:細部を熟成
翌’87モデルで早くもフレームや足まわりなどを改良するマイナーチェンジ。フロントフェンダーがエアロタイプになったことが、初期型と外観上での大きな違いだ。
4. ’88モデル:ホイールを改良
’88年モデルでは前後ホイールが3本スポークのキャストホイールに変更され、リヤタイヤは160幅にワイド化。キャブセッティングなども見直されている。
4. ’89モデル:排気量を拡大
’89モデルの油冷エンジンは1052→1127ccに拡大され、138馬力を発揮。アルミ製フレームはナナハンに準じた新型となった。続く’90年型で倒立化。
GSX-R1100:そこそこの価格でノーマル車も選べる〈実例物件サンプリング〉
- 相場:70万円前後(約35~130万円)
- タマ数:少ない
GSX-R1100全体では57件がグーバイクでヒット。’89年型までに限定しても28台あり、その平均価格は約73万円と現実的な範囲だ。ただし、100万円超えの美車が増えてきている雰囲気もあり、今後のタマ数減少を考えるとプレミア化する可能性は高い。
サンプル1:750よりお得感あり
外装リフレッシュ済みでコンディション良好。フロントフォークの再メッキ&オーバーホールも実施済み。
サンプル2:低走行車でも100万切り
マフラーも含めてフルノーマル。オドメーターの走行距離は、この年式としてはかなり少ない!
サンプル3:2世代目も美車がちらほら
リヤホイールは5.5Jに換装。納車時に前後サスをオーバーホール。チェーン&スプロケとタイヤと油脂類を交換。
いまならまだ手が届く、胸アツ’80年代の青春名車購入ガイド。次ページでは、ヤマハ4スト時代の幕開けを飾った記念碑モデル・FZ750を中心に解説する。
●文:田宮徹 ●販売車両画像提供:グーバイク ●取材協力:グーバイクおよび各バイクショップ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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