寒くなったらハーレーに乗らない? バイク好きで知られる俳優・岩城滉一さんに、それはまったく理解できない。どんなに気温が下がろうとも、縦横無尽に日本列島を駆け回りキャンプツーリングを愉しむ。凍てつく寒さを遮り、冬の澄んだ空気を心ゆくままに楽しむことができる電熱ウェア「Heat Master(ヒートマスター)」があれば、ヘッチャラだそうだ。
取材・文=青木タカオ 写真=磯部孝夫
一度暖かさを知るともう手放せないんだ!
日帰りでも往復800kmくらいは平気で駆け抜ける、芸能界きってのバイク好きとして知られる俳優の岩城滉一さん。ツーリング、レース、メカいじり、バイクに関わることなら何でも知り尽くす。
10代の頃からバイクのない生活など考えられず、愛車には必ずハーレーダビッドソンがあった。ショベルヘッドが新車で購入できた時代から、ずっと乗り続けてきた筋金入りのハーレー乗り。ビンテージ、高年式車に関わらず造詣が深い。
待ち合わせしたサービスエリアのパーキングスペースに到着するなり、「見てよ俺のスプリンガー、燃料タンクはアルミ製のワンオフで着座位置を後ろにしてさぁ、サドルバッグは幅を拡げてあるんだ」と、眼をキラキラさせて早速のハーレー談義。鉄馬舎でフルカスタムした2005年式のソフテイルは隅々まで手が入り、美しいペイントといい調和のとれたパーツ群といい、もはや芸術の域に達する仕上がりを見せている。店舗のある岐阜県羽島市まで、都内の自宅からメンテナンスなどで足繁く通う。岩城さんにしてみれば、朝メシ前の距離だ。
この日は、昔から時間があればしているというキャンプツーリング。天気予報は曇りときどき雨で、延期かと思いきや、 「少しくらいの雨なんかヘッチャラだよ。ほらっ、雨なんか降ってないじゃん!」と、お構いない。アウトドア系でお馴染みカジュアルなザ・ノース・フェイスで全身をかため、レインウェアさえ持ってきていない。
「テントやシュラフといった道具は、クルマで運ぶんじゃなくて、ぜんぶ自分のバイクに積んでいくんだ。これ見てよ。すぐ取り出せるところに折りたたみのチェアを積んでおいて、どこでも一休みできるんだ。もう地べたなんかに座りたくないだろ? 手放せないんだよ」と、バイクやキャンプの話になると、もう止まらない。まるで少年だ。
仲間たちを引き連れて走り出すと、あっという間に見えなくなってしまう。さすがは筑波や鈴鹿サーキットのコースレコードをいくつも持っているだけのことはある。この日の相棒は80年代から付き合いがあり、90年代後半にイワキレーシングで鈴鹿8時間耐久レースにともに参戦した辻本聡さん。バイクは岩城さんと同じように“Reborn”とタンクに描いたスプリンガーソフテイルで、いつも一緒に走っている気の置けない仲間だ。
真冬のキャンプツーリングを支えているのが、電熱ウェア『ヒートマスター』だ。岩城さんは言う。
「ヒートマスターなしなんて考えられない。発売から10年、ずっと使っているけど、このくらいの寒さならヒートインナージャケットとヒートグローブで充分。暖かくなりすぎて、途中で電源を切るもんな。電源のオン/オフもスイッチが外に出ているからやりやすいんだ」
もっと寒くなれば、ヒートインナーパンツやつま先も温めるヒートトゥウォーマーも使うといい、「暖かくなりすぎるくらい強力なんだぜ」と、すっかり頼りにしている。
「中にさり気なく着てられるから、アウターはお気に入りのジャケットでいいんだ。ダルマみたいに着込む必要はもうない。ハーレーは人に見られる乗り物だから、みっともない格好では乗れないよな。ファッションを愉しみながらも身体はぬくぬくで快適。冬にハーレー乗るなら欠かせないよ」
バイクを降りた後も「ヒートマスター」で温々
キャンプ場に到着すると、すぐにテントを張り、暖をとるための火をおこす。冬のキャンプに焚き火はなくてはならないが、直火で芝生を傷つけないようお気に入りの焚き火テーブルに薪をくんで、火を落ち着かせる。作業すべてがスピーディで手慣れたもの。芝生のフィールドには、すぐに快適な空間ができあがった。
「最近はグランピングっていうの? 何でも揃っているキャンプが人気なんだってね。昔からハーレーでツーリングしている俺からすると、すべてレンタルで済ませて何が面白いの?って思うな。まぁ、価値観は人それぞれあっていいからツベコベ言わないけど、自分のテントやシュラフで寝て、使い込んだランタンやコンロを使うキャンプが俺は好きだな」
テーブルの上に手際よく宴の用意がされていく。サラダ、フランスパン、骨付きの贅沢な肉、調味料やお酒も並ぶ。いつもどおり、すべて自分たちのバイクに分散して積んできたものだけ。長年のキャンプ経験から厳選されたミニマムな道具たちで、無駄は一切ない。
「ハーレーは鉄馬っていうけど、やっぱり馬なんだよね。こうしてサドルバッグを付けて荷物を満載にしても似合うじゃない。これって馬だからだよ。ほかのオートバイじゃ、ダサイもんな」
こうして自然のなかで、ハーレーとともに一晩を過ごすと心が落ち着く。遊び心を忘れないのも岩城流。おかげで、キャンプサイトは笑顔が絶えない。
「ほら、こうやってウインナーを割り箸に挿して、直火で焼くと旨いんだぜ。外がカリッと焼けて、中はジューシー。粗挽きソーセージじゃないとダメなんだ」
火を見つめながら楽しそうに教えてくれると、「こういうところで食べれば、なんでもご馳走さ」と清々しく笑う。 キャンプ場でも岩城さんは「一切寒くない」という。そのヒミツはやっぱり電熱ウェア「ヒートマスター」だった。
しかしバイクを降りた後でも使えるのだろうか。
「モバイルバッテリー接続ベストっていうのがあって、これがアウトドアシーンや普段使いで活躍するんだよ」
電源は市販のモバイルバッテリーでいい。コードレス仕様なので、外からは着用していることがまったくわからない。
「これも暖かくてさぁ、電源をこまめに切らないとならないくらいなんだぜ」
そう言って目を細める。厳冬もタフに愉しむ岩城さんのキャンプツーリング。ハーレーでライディング中も、降りてからも「ヒートマスター」が頼もしい味方となっている。これからも「ヒートマスター」を着て、日本中を駆け回るつもりだ。
キャンプツーリングで使用した岩城滉一愛用の「ヒートマスター」
電熱ウエアブランド「Heatech(ヒーテック)」がブランド名を変更し「Heat Master(ヒートマスター)」として生まれ変わっていることをご存知だろうか。ヒーテック発売から10年。暖かさを追求してレイアウトされた高性能ヒートパネルを搭載し、凍てつく冷気を遮り、ライダーは冬の澄んだ空気を心ゆくままに楽しむことができ、その発熱能力と扱いやすさ、充実のラインナップで快適な防寒装備として定着してきた。
新たな進化に向けてヒートマスターは、定番の愛車バッテリーから電力を供給できるジャケット等のシリーズに加え、今回モバイルベストを新デザインで発売。バイクを降りても暖かく、コードレスのため岩城さんのようにキャンプツーリングで着用するのもオススメだ。ベストは両胸・背中の3か所、グローブは甲部・指側面部にヒートシステムを設置、温度調節は3段階で可能。街乗りからアウトドアシーンなど様々なライフスタイルシーンで活躍してくれるのだ。
ジャケットからグローブまで揃う、Heat Masterのラインナップ
12Vヒートインナージャケット7AMP
走行風を考慮したヒートパネル配置や乗車時の身体の動きに適したシルエットで、背面のストレッチ素材により快適なライディングを実現。タイトなボトムスの中に履いてもごわつきが気にならず、裾についたストラップで着脱もしやすい。首元から両腕、両胸から背中まで、上半身全体を包み込むようにヒートパネルを配置し、真冬でも寒さを感じることなく走れるジャケットタイプ。様々なタイプが存在する電熱ウエアの中でもあらゆる環境に対応する暖かさを誇る。
5Vヒートインナーベスト
市販のモバイルバッテリーを電源として、暖めるシステムを搭載。発熱時間はモバイルバッテリーの容量によるため有限だが、コードレス仕様なのでバイクを降りた後でもキャンプなどで重宝する。
12Vヒートインナーパンツ
走行風を考慮したヒートパネル配置や乗車時の身体の動きに適したシルエットで、背面のストレッチ素材により快適なライディングを実現。タイトなボトムスの中に履いてもごわつきが気にならず、裾についたストラップで着脱もしやすい。
12Vヒートレザーグローブ TYPE-1
今回、岩城さんが使っていたのは、そで口をしっかりと覆い風の侵入を防ぐガントレットタイプ。柔らかく手になじむゴートスキン素材が高い操作性を実現する。着脱しやすいサイドジップを搭載。
12Vヒートレザーグローブ TYPE-2
カジュアルなデザインで、服装を選ばないショートグローブも選べる。レザーとネオプレーンを適材適所で組み合わせることで、防御性と機動性をバランス良く両立。
12Vヒートインナーグローブ
薄手の生地にヒートパネルを備え、普段使用しているグローブを電熱仕様に変えてくれる。カフス部が長く、スイッチ操作がしやすいのもポイント。
12Vヒート トゥ ウォーマー
冷えが生じやすいつま先部のみにヒートパネルを配して効果的に暖めてくれるウォーマー。足首部の装着ベルトはベルクロタイプで、しっかり留まってサイズ調整も簡単。
保温性の高い防寒性能を持つ日本製アンダーウエアブランド「サーモワン」も岩城さんは着用!!
保温率の高い肌着は、どうしても生地が厚くなり、そのため「ごろつき感」や「伸び感不足」で着心地が悪くなることがある。それを解消するために試行錯誤を重ね、開発に3年を要して完成させた編み方、それがオリジナル編成組織「スーパーストレッチミラノリブ」だ。
「厚地」でありながら「ストレッチ性」に優れているため、重さを感じることなく、まるで着ていることを忘れるようなフィット感。縫製も生地厚なので「フラットシーマ」という重ねずに並べて縫い合わせる縫製方法で体を刺激しないように配慮しているため、乾燥しやすい季節でも肌に負担がかからない。また、制電効果のあるアクリルを使用しているため、静電気を抑制する。
サーモワン メンズ Vネック長袖インナー
サーモワン メンズ フルレングスタイツ
サーモワン ウィメンズ ラウンドネック長袖インナー
サーモワン ウィメンズ フルレングスタイツ
サーモワン ネックウォーマー(ユニセックス)
キャンプツーリングの達人 岩城さんPICK!!
muraco
「キャンプ場には必ず持っていく」という岩城さんのお気に入りが、焚き火台=SATELLITE FIREBASE(サテライトファイヤーベース)。直火は禁止のところが多いが、これならコンパクトで携帯性が高くバイクにも積みやすい。設営時のサイズは縦43cm×横46cmと充分な大きさで、大きい薪だってOK! ニンバス2Pテント、小型軽量タープHEXA ULTRAも「キャンプツーリングに最適」と教えてくれた。
NIMBUS 2P
HEXA ULTRA GRAY
SATELLITE FIRE BASE
■問い合わせ:muraco 0120-351-665 https://www.muracodesigns.com
岩城滉一スペシャル“Reborn”
上質な趣味の時間と空間を提供するハーレー専門店「鉄馬舎」にてフルカスタムした岩城さんの愛車は、Rebornとネーミングされた2005年式ソフテイルスプリンガー。エレガントさとワイルドさ、両面を持つスプリンガーフォークは「クセがあって乗っていて面白い」と岩城さん。「コーナー進入時のブレーキはリアが先でフロントはオマケみたいなもん」とライディングのコツを教えてくれた。
ツインカムエンジンはヘッドカバーをパンヘッド風に。レトロなムードを融合させ、唯一無二の世界観を見事に演出した。アルミ製のワンオフタンクもこだわり抜いたシルエットだ。
■問い合わせ:鉄馬舎 TEL058-398-3800 https://tetsubasha.com/
取材協力:株式会社リベルタ、muraco(ムラコ)、鉄馬舎、Hummingbirds’hill sports The CAMPFIELD
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