英国のトライアンフモーターサイクルズと、インドのバジャージオートは、株式持分によらない長期的パートナーシップを締結。ミッドレンジ(200~750cc)の新しいエンジンとプラとフォームの製造を行う。ハーレーダビッドソンが2019年6月に中国銭江モーターサイクルとのコラボを発表したのに続く大型協業だ。
新興市場だけでなく、日本でもニーゴー版デイトナとか発売してほしい!
トライアンフモーターサイクルズジャパンの発表によれば、このパートナーシップはトライアンフとバジャージという2つのグローバル企業が協働し、まったく新しいミッドレンジ(200~750cc)のバイクを作り上げようとする取り組み。トライアンフは大型バイク、バジャージは小型バイクに強みを持っており、このパートナーシップによってインドやアジアを含む新興市場への新たな参入と、トライアンフのブランド展開をさらに拡大すのだという。
時期については未定だというが、バジャージはインド地域におけるトライアンフの販売活動を引き継ぐとともに、トライアンフがまだ進出していない試乗においても、新たなミッドレンジバイクとトライアンフの製品を提供していくことになるだろう。
ここで思い出すのは、2013年末にスクープされた、250cc版のトライアンフ・デイトナの姿である。同年秋のミラノショーでは、2015年モデルとして投入するフルカウル250ccマシンのデザインスケッチを公開していたが、わずか1か月後には実車のスパイショットが出回ったのだ。
その実車の姿は、まさしくデザインスケッチの通りで、デイトナ675(当時)風の2眼ヘッドライトとフルカウルが与えられたもの。その直前にスクープされたストリートトリプル風のネイキッドとは、単気筒エンジンやフレームなど多くのコンポーネントを共有しているはずだった。
これをもって両車が2015年モデルとして発売されるのは確定的と思われたが、その後なぜか計画は頓挫し、残念ながら2車が日の目を見ることはなかった。しかし今回のコラボレーションによって、たとえ中身は異なるにせよ2車のプロジェクトが形を変えて復活するのでは、と見るのが妥当ではないだろうか。
トライアンフモーターサイクルズジャパンの発表では「新興市場を中心に」という色合いが強いように感じられるが、日本でもこのクラスのスポーツバイクは盛り上がりを見せてきているだけに、国産メーカーの刺激になるようなマシンが日本市場にも投入されることを期待したい。もそも小排気量の3気筒などが発売されれば、日本やインドネシアで熱視線を浴びることは間違いないのだから。
また、ハーレーダビッドソンは2019年6月に中国のQianjiang Motorcycle Company Limited(銭江モーターサイクル)とのコラボレーションを発表し、2020年末までに338ccの新型モデルを発売するとしている。歴史ある英米のメーカーがアジア新興市場に進出するにはうってつけのマシンとなるだろうが、こちらも中国市場に限らない展開があれば……と願わずにはいられない。正直、日本で乗ってみたいです!
写真をまとめて見る
関連する記事
ハーレーダビッドソンは2019年8月19日、バイクの日に行われたハーレー2020年モデル発表会で「ローライダーS」の復活をアナウンス。この時、本誌では気になる世界戦略モデルについてH-Dジャパンのグレ[…]
ホンダの販売店向け商品説明会でその姿をキャッチされたCBR250RRだったが、さらなる続報が入ってきたのでお伝えしたい。赤フレームにゴールドホイールを組み合わせ、白いボディに包まれた新色の姿がキャッチ[…]
カワサキモーターインドネシアがSNSで写真を公開した。そこには4気筒250ccエンジン搭載のNinja ZX-25Rと、単気筒のNinja 250SLが向い合わせとなった状態で写っている。これが示唆す[…]
GSX-R750に始まり、GSX1400まで発展したのち生産終了となっていたスズキ独自の油冷エンジンだが、インドで2019年5月に発売された「ジクサーSF250」は新開発の油冷エンジンが搭載していた。[…]
ヤマハは、並列2気筒エンジン搭載の「毎日乗れるスーパーバイク」YZF-R3 ABS、YZF-R25/ABSのカラーリングを変更し、2020年モデルとして2月14日より発売する。新色としてマットシルバー[…]