2020年から最新マシンのCBR1000RR-Rを引っ提げてワールドスーパーバイクにファクトリー復帰するホンダは、公式ライダーのアルバロ・バウティスタとレオン・ハスラムの2名とともにスペイン・ヘレスサーキットにおける重要な2日間のテストを完了した。
セットアップに集中し初日ウエットでトップ/2日目ほぼドライで6位
EICMA2019で姿が明らかになってからも、走る姿とその戦闘力はベールに包まれていた新型CBR1000RR-R。スペインのヘレスサーキットで1月22日、23日と行われたワールドスーパーバイク公式テストでは、ついにスポンサーカラーも施されていないブラックボディ状態で姿を現した。
2人のライダーは共に昨年の他チームから移籍してきており、まっさらな新車と最新のホンダに馴染みのないライダーの組み合わせとしては、初日ハスラム1位/バウティスタ10位、2日目ハスラム6位/バウティスタ8位という悪くない結果に。まだまだセットアップに集中したい時期だけに、この数字をもって戦闘力を推し量るのは難しいが、「相当速い!」との声も聞こえており、今後を期待したくなる。
初日:#91 レオン・ハスラム 1位 1’52.149
#19 アルバロ・バウティスタ 10位 1’54.824
2日目:#91 レオン・ハスラム 6位 1’42.797
#19 アルバロ・バウティスタ 8位 1’43.579
CBR1000RR-Rのポテンシャルは?
MotoGPマシンRC213Vと同じボア×ストロークを採用し、国産ではブッチ切りの217.6psを発揮するCBR1000RR-Rの並列4気筒エンジンだが、HRCがリリースするキットパーツを組み込むだけで、簡単に231psに到達するとの情報が入ってきた。レーシングエキゾーストを装着すれば234ps/15500rpmに達するというドゥカティ・パニガーレV4Rと比べても数字的に遜色ない。だが、実際には逆回転クランクで1軸多い構成のV4Rは、クランク軸出力に対する後輪出力ではややロスがあることも考慮すれば、直線勝負でも力負けすることはなさそうだ。ファクトリーマシンの性能も気になるところだが、キット車から数馬力アップで済むことはないはずである。
チームHRCはポルトガルへと移動し、1月26日、27日にポルティマオのアルガルベ国際サーキットで行われるテストに参加する予定だ。
なお、市販車両はまだ世界のどこでも発売されていないが、北米マーケットにおけるCBR1000RR-R FIREBLADE SPの価格は2万8500ドルになったことが明らかに。気になる日本仕様は278万円前後と予想するが……いかに?
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