口元の3本スリットと、ダクトのない帽体――。そんな往年のスタイルをオマージュしながら、最新の安全性能と快適さを兼ね備えたアライの新作ヘルメット、ラパイド ネオが登場。これを街中テストに持ち出し、インプレッションをお伝えしたい。
換気機能をシッカリ内蔵、外観はネオクラに最適だ
クラシカルなスタイルをオマージュしながら、最先端の機能を融合した新作がラパイドネオだ。外観は実にシンプル。口元と後部のスリットを除いて、帽体にディフューザーやダクトがない。往年のヘルメットを思わせるフォルムに、無骨な形状のチンガードと’80年代のラパイドを思わせる口元の3本スリットが相まって、実にレトロかつワルっぽい。
シンプルさが機能面にも好影響を与えている。ダクトを廃した結果、手に持った際や着用感が軽い。そして突起物が少ないため、静粛性も優秀。元々アライの製品は静かだが、100km/hでも風切り音が少ないことに驚いた。走行風によるブレや圧迫感も抑えられており、安定したクルージングが可能だ。
被り心地は、頭部全体を万遍なく包み込み、上質。気になる通気性に関しても特に問題はなかった。口元のシャッターを開けると、鼻下に走行風が抜け、シールドの曇りを解消。眉上のブローシャッターによって、額まわりも涼しい。これに加え、内側のライナーの3か所(額上、頭頂部、後頭部)に排気孔を設置し、負圧で熱気を後部スリットから排出する内蔵ベンチレーションを採用。気温20度では、走行中に頭部が蒸れたり、熱がこもる感覚はなかった。
最新技術で懐古的な外観と快適性を両立した本作。旧車やネオクラ系のバイクによく似合う。これらのオーナーで、安心できるビンテージ系メットを被りたい人にぜひ勧めたい。
滑らせてかわす最先端の帽体
Point:アライ初の内蔵ベンチレーション
オプションでプロシェードシステムに換装できる!
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