
1958年のカタリナGP挑戦から始まり、WGP・MotoGPの最前線で闘い続けてきたヤマハ。4スト優勢の時代に爆発的な速さを見せた「2ストロークのヤマハ」、絶対的なハンドリングを誇った「V4×デルタボックス」、そして「クロスプレーン」に至るまで、サーキットに刻まれた栄光の歴史。最新マシン「V型4気筒YZR-M1」まで、主要モデルの軌跡を写真とともに振り返る。
●まとめ:ヤングマシン編集部
2スト&クロスプレーンの猛威
そもそもヤマハが海外レースに初参戦したのは、1958年開催のカタリナGP。激しいサバイバルレースで6位に入賞し、米国市場への足掛かりとする。
世界選手権は1961年フランスGPから参戦開始し、63年のベルギーGPで初優勝。
64年には250クラスでライダー/メーカータイトルを獲得し、当時の4ストローク優勢なGPにおいて「2ストロークのヤマハ」のイメージを確立。
その強さは勝利を国産ライバル・ホンダと二分するようなもので、WGPからMotoGPに移行しても変わらなかった。……が、近年はホンダ同様、欧州勢に押され気味。
今シーズンにはV4のYZR-M1を投入。第14戦サンマリノGP終了時点で、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームがチームランクで10位につけている。
全クラス制覇から常勝への軌跡 創業者の本田宗一郎が1954年にマン島TTレースに出場宣言。59年に125クラスに初参戦し、6位・7位・8位に入る快挙を成し遂げ、ここから世界GPに本格参戦。なんと196[…]
サーキットを席巻した黎明期とWGP初制覇(1960〜70年代)
1961 RD48
ヤマハは1961年に世界GPに初挑戦し、125/250㏄のワークスマシンを用意した。画像のRD48は空冷2ストローク246㏄並列2気筒から最高出力35psを発揮。
1961 RD48
1962 RD56
RD48の発展型で、50psにパワーアップ。62年に全日本ロードでデビューし、63年ベルギーGPで初優勝、64~65年はライダー/メーカータイトルを奪取。
1962 RD56
1967 RD05A
ホンダの4スト6気筒RC166に対抗し、2ストV型4気筒のRD05(1965年)を開発。徹底して見直し70ps以上を発揮した改良型のRD05Aは1968年にタイトル獲得。
1967 RD05A
1973 YZR500(0W20)
ヤマハ初のGP500ワークスマシンは2ストローク494㏄並列4気筒を搭載し、最高出力80ps以上。74年にはモノクロスサスを採用し、メーカータイトル獲得。
1973 YZR500(0W20)
1977 YZR500(0W35)
ボア×ストロークを変更した新エンジンは最高出力100ps以上。次期モデルの0W35Kは排気システムYPVSを初採用し、トルクの谷の解消と105psにアップ。
1977 YZR500(0W35)
V4×デルタボックスで築いた「ハンドリングのヤマハ」黄金期(1980〜90年代)
1980 YZR500(0W48)
軽量・コンパクト化を狙い、シーズン中にアルミフレームを採用。改良型0W48Rは1・4番を後方排気に(110ps以上)。ケニー・ロバーツが78~80年の3連覇を達成!
1980 YZR500(0W48)
1981 YZR500(0W54)
ヤマハ初の2ストローク・スクエア4 気筒エンジンにロータリーバルブを採用し、角断面のアルミ製フレームに搭載。並列4 気筒の0W53と並行して使われた。
1981 YZR500(0W54)
1982 YZR500(0W61)
GP500で初の2ストロークV型4 気筒や、デルタボックス前夜と言えるアンダーループの無いフレーム、横置きのリヤサスなど革新的な構造を多数投入したマシン。
1982 YZR500(0W61)
1984 YZR500(0W76)
吸気方式をクランクケース・リードバルブに変更し、滑らかな出力特性と最高出力130ps以上を実現。新エースのエディ・ローソンが初めてGP500チャンピオンを獲得。
1984 YZR500(0W76)
1988 YZR500(0W98)
クランクケース・リードバルブに合わせ、V型の挟み角を60→70度に変更。前2気筒のチャンバーを右2本出しするため湾曲したスイングアームを採用。150ps以上。
1988 YZR500(0W98)
1992 YZR500(0W E0)
V型4 気筒の対角線上の2 気筒が同時に爆発する“ 位相同爆”を初採用し、160ps 以上を発揮。YZR500はその後も2002年まで進化を重ね、最終的に最高出力は180ps以上。
1992 YZR500(0W E0)
4ストロークMotoGPと「クロスプレーン」の栄光 そして「V4」への新たなる挑戦(2000年代〜)
2002 YZR-M1(0W M1)
デルタボックスフレームにコンパクトな4ストローク並列4 気筒(200ps以上)を搭載したヤマハのMotoGPマシン第1弾。エンジンブレーキ制御システムを装備。
2002 YZR-M1(0W M1)
2004 YZR-M1(0WP3)
クロスプレーン型クランクシャフトにより、等間隔爆発が一般的な並列4気筒で不等間隔爆発を実現。4バルブ化されアイドル・コントロール・システムを熟成し、最高出力は240ps以上。
2004 YZR-M1(0WP3)
2007 YZRM1(0WS4)
レギュレーション変更に伴い、800㏄の新エンジンを開発。排気量縮小による馬力低下を補うべく、新型カウリングで空気抵抗を減少させてコーナリング速度を高めた。
2007 YZRM1(0WS4)
2015 YZR-M1(0WV0)
2012年のレギュレーション変更で、同年のOWT3から1000㏄に。OWV0は空力性能を高めるウイングレットを装備し、シームレスミッションのギヤボックスも新型に変更。
2015 YZR-M1(0WV0)
2026 YZR-M1
MotoGPを並列4気筒で闘ってきたYZR-M1だが、2026年シーズンについにV型4気筒にチェンジ。1000㏄最後&4ストローク初V4で勝負を挑んでいる。
2026 YZR-M1
短期間でよくぞここまで……! のヤマハV4 マレーシア公式テストの現地ナマ情報第2弾は、ついにV型4気筒エンジンにスイッチし、スーパーバイク世界選手権(SBK)チャンピオン、トプラック・ラズガットリオ[…]
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