
カワサキがスーパースポーツの旗艦モデル「Ninja ZX-10R」の2027年レース専用モデルを発表した。左右フロントカウルのウイングレットと最適化されたシャシージオメトリーを継承しつつ、U.S.仕様への変更とNEWグラフィックを採用。ABSを削ぎ落とした本格サーキット仕様の受注が期間限定でスタートした。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:カワサキモータースジャパン
空力性能を追求したウイングレットとシャシージオメトリーの最適化
カワサキのフラッグシップスーパースポーツとして君臨するNinja ZX-10R。その走りのポテンシャルをサーキットでの戦闘力へ純粋に昇華させたのが、今回登場した2027年モデルのレース専用モデルだ。スタイリングの象徴となる左右のフロントカウルに備えたウイングレットは、優れた空力特性を発揮して高速域でのダウンフォースを生み出す。
アグレッシブなフォルムを強調するだけでなく、高速巡航時やフル加速時における車体のピッチング運動を抑え込み、フロントタイヤの接地感を高める役割を果たしている。
この優れた空力特性に合わせて、前後サスペンションのセッティングおよびシャシージオメトリーにも最適化が施されている。フロントには43mm径の倒立テレスコピックフォーク、リアにはホリゾンタルバックリンク式のスイングアームを採用し、1450mmのホイールベースと25°のキャスター角を組み合わせてシャシー全体を構築。
コーナリング中の高い接地感と高速域での優れた走破性を両立させ、ライダーの繊細なインプットに対してリニアに応える操縦フィーリングを実現している。
998cc直4エンジンとレース専用仕様がもたらすサーキットパフォーマンス
パワーユニットには、内径76.0mm×行程55.0mm、圧縮比13:1の998cc水冷並列4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載する。高回転域までシャープに吹き上がるエンジン特性を持ち、フューエルインジェクションによる緻密な燃料供給と常時噛合式6段リターントランスミッションの組み合わせにより、全域で力強い加速性能を提供する。
湿式多板クラッチと1次・2次減速比の最適化により、サーキットのストレートからテクニカルコーナーまで意のままのトラクションコントロールを可能にしている。
今回の2027年モデルでは独立した厳しい排ガス規制を敷く、従来のU.S.カリフォルニア仕様からより規制の緩いU.S.仕様へと変更が加えられたという点もトピック。レースベース車として余計な環境装備のオミットや構造のシンプル化が図られたと見られる。その一旦が垣間見えるのが、公道走行用の電子制御ABSの非搭載。サーキットでのダイレクトなブレーキフィールを追求している。
ブレーキシステムにはフロントに外径330mmのデュアルディスク、リアに外径220mmのシングルディスクを装備し、軽量な17インチアルミキャストホイールと前120/70ZR17、後190/55ZR17のハイグリップタイヤが強力な制動力をしっかりと路面へ伝える。
新カラーグラフィックと期間限定受注が開始された販売概要
エクステリアには、アッパーカウリング、サイドカウリング、ウイングレット、テールカバー、フロントフェンダー、タンクカバーデカールに至るまで、新デザインのNEWカラー&グラフィックを採用した。カラーリングは精悍な「メタリックフラットスパークブラック×メタリックスパークブラック」に身を包み、サーキットで抜群の存在感を放つスパルタンな佇まいに仕上がっている。
メーカー希望小売価格は209万円。当モデルはここまで解説してきた通り、公道および一般交通に供する場所での走行は一切できず、ナンバー取得用書類の発行や保証(クレーム)の対象外となる純粋なサーキット専用マシンだ。
受注期間は2026年10月26日から12月18日までの期間限定となっており、店舗納入は2027年3月上旬より順次開始される。受注上限に達し次第早期終了となるため、サーキット走行やレース参戦を検討しているライダーは、早めにカワサキ正規取扱店で注文手続きを済ませておこう。
KAWASAKI NINJA ZX-10R RACE (2027model) COLORS
KAWASAKI NINJA ZX-10R RACE (2027model) SPECS
| 項目 | 諸元 |
|---|---|
| 車名 | Ninja ZX-10R レースベース |
| 全長×全幅×全高 | 2085mm × 750mm × 1180mm |
| 軸間距離 | 1450mm |
| 最低地上高 | 130mm |
| シート高 | 825mm |
| キャスター / トレール | 25° / 105mm |
| エンジン種類 / 弁方式 | 水冷4ストローク並列4気筒 / DOHC 4バルブ |
| 総排気量 | 998cc |
| 内径×行程 / 圧縮比 | 76.0mm × 55.0mm / 13:1 |
| 最高出力 | 未公表 |
| 最大トルク | 未公表 |
| 始動方式 | エレクトリックスターター |
| 点火方式 | バッテリ&コイル(フルトランジスタ点火) |
| 潤滑方式 | ウェットサンプ |
| エンジンオイル容量 | 4.0L |
| 燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
| トランスミッション形式 | 常時噛合式 6段リターン |
| クラッチ形式 | 湿式多板 |
| ギヤ・レシオ 1速 | 2.600 (39/15) |
| ギヤ・レシオ 2速 | 2.158 (41/19) |
| ギヤ・レシオ 3速 | 1.882 (32/17) |
| ギヤ・レシオ 4速 | 1.650 (33/20) |
| ギヤ・レシオ 5速 | 1.476 (31/21) |
| ギヤ・レシオ 6速 | 1.304 (30/23) |
| 一次減速比 / 二次減速比 | 1.681 (79/47) / 2.412 (41/17) |
| フレーム形式 | ダイヤモンド |
| 懸架方式(前) | テレスコピック(倒立・インナーチューブ径43mm) |
| 懸架方式(後) | スイングアーム(ホリゾンタルバックリンク) |
| ホイールトラベル(前) | 120mm |
| ホイールトラベル(後) | 107mm |
| タイヤサイズ(前) | 120/70ZR17M/C (58W) |
| タイヤサイズ(後) | 190/55ZR17M/C (75W) |
| ホイールサイズ(前) | 17M/C × MT3.50 |
| ホイールサイズ(後) | 17M/C × MT6.00 |
| ブレーキ形式(前) | デュアルディスク 330mm(外径) |
| ブレーキ形式(後) | シングルディスク 220mm(外径) |
| ステアリングアングル(左 / 右) | 27° / 27° |
| 車両重量 | 208kg |
| 燃料タンク容量 | 17L |
| カラー | メタリックフラットスパークブラック×メタリックスパークブラック |
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