![[名車ハーレー] ツインカム88時代のロードキングはキャブレター&5速でノスタルジック!](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
現行ラインナップには存在しなくなった魅力的なハーレーたち。同じ名前を冠していても、スタイルや搭載エンジンはその時代によって違う。この企画では、そんな過去の魅力的な車両をレッドバロンの豊富な中古在庫車からピックアップし、そのヒストリーに迫る。
●文:青木タカオ●写真:栗田 晃 ●外部リンク:レッドバロン
FLHRロードキング[2002年式]
ハーレーダビッドソンが1999年に満を持してリリースしたツインカムエンジン。従来(エボリューション)までのワンカム構造を改め、カムシャフトを2本配置。伝統のOHV空冷45度Vツインを守りながらの大改革であった。
2017年に現行のミルウォーキーエイトが登場するまで、熟成と進化を繰り返しつつ排気量をスケールアップ。デビュー時は1449ccだったが、最終的には1801ccにまで拡大されている。
昨今、中古車市場で熱視線を浴びているのが、ツインカム初期のモデルたちだ。値頃感があると同時に、空冷Vツインならではの味わい深さがあり、ハーレービギナーにとってもコアユーザーにとっても、狙い目となっている。
なかでもロードキングは引き合いが強い。1960年代のデュオグライドを彷彿とさせる、言うならば古き良きハーレーの定番的スタイル。前後16インチの足まわりにディープフェンダーがセットされ、ヘッドライトナセル/フォークカバー/タンクコンソールなどは、光沢の美しいクロームで仕上げられる。
今回紹介する2002年式FLHRは、ウルトラモデル用のロワーフェアリングを追加装備し、迫力のあるスタイルをより強調。ボア95.3×ストローク101.6mmで総排気量を1449ccとするツインカム88は、吸気機構がまだキャブレターで、トランスミッションは5速だ。
2007年式で全車インジェクションとなり6速化されるから、アナログ派にとっては見逃せない。ストレッチしたリヤまわりをスムージング加工するなど、カスタムトレンドの要素をふんだんに盛り込んでいるのもセンスが光る。
トラディショナルなヘッドライトナセルが、クラシックムードをよりいっそう高めるフロントマスク。こちらの車両ではトリプルライトをLED化し、被視認性を向上したのをはじめ、ウルトラモデル用のロワーフェアリングを追加装備し、クリアで重厚なサウンドを奏でるKICKERのスピーカーをインストゥールするなど、センスよくカスタムが施されている。
トレンドのバガースタイルを強く感じさせるのはテールエンドで、ハードサドルケースやリヤフェンダーが大胆にまでストレッチされ、マフラーを覆い尽くすスムージング加工によって優美な流線型に仕上げられた。3in1のテールライト&ウインカーによって、シンプルな装い。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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