
●記事提供: ライドハイ編集部
元々はブレーキ液の飛散を防ぐため
フロントブレーキのマスターシリンダーのカップに巻いている、タオル地の“リストバンド”みたいなカバー。1980年代後半にレプリカモデルにフルードカップ別体式のマスターシリンダーが装備され始めた頃は、皆がこぞって装着していた。
最近は一般車では人気が下火な感じもするが、現在も多くのMotoGPマシンが装着しているところを見ると、どうやら単なる“お洒落アイテム”ではなさそうだ…。
このリストバンド、正しくはマスターシリンダーカップバンド、またはリザーバータンクカバーと呼ばれる、れっきとしたレース用アイテム…だが、昔は本当にテニスなどのスポーツで使う汗止めのリストバンドを流用していた。それはさておき、装着する理由は“ブレーキフルードの飛散防止”だ。
ブレーキフルードは滲みやすく、プラスチックを傷める
ブレーキフルードはとても浸透性が高い。そのためフルードカップのキャップがキチンと閉まっていても、わずかに滲み出ることがある(ただし、よほどのトラブルでないかぎり、ボタボタ垂れるほど漏れたりはしない)。
とはいえ、ブレーキフルードは素材の性質上プラスチックを傷めるので、たとえわずかでもカウルのスクリーンやヘルメットのシールドに付着すると、著しく視界を損ねる危険性がある。
レース中のライダーのフォームを思い出してみよう。直線ではヘルメットのアゴがタンクに当たるぐらいピッタリと前傾し、シールドはフルードカップのすぐ後ろだ。泡粒のようなわずかな付着でも、300km/hを超える風圧でヌラヌラと広がっていけば大変なコトになる。だから、万全を期して、滲み出たブレーキフルードを吸着するカバーを巻いているワケだ……
フルードカップの中には、フルードと空気を仕切るゴム製のダイヤフラムが入っており、キャップには空気側の通路が設けられている場合もあり、きちんとキャップが閉まっていても構造的にフルードが滲みやすいともいえる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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