経験を後世へ、若手育成のためのチーム「TeamHIRO」も主宰

【2023年は年間V3獲得と全戦全勝を目指す】世界を知る男の新しい役割 全日本J-GP3 V2チャンピオン 尾野弘樹

2021〜22年、2年連全日本J-GP3チャンピオンとなった尾野弘樹。昨年同様、Team P.MU 7C GALESPEEDで23年シーズンも参戦することが決まっている。ダンロップタイヤの開発を行いつつ、全日本J-GP3クラスにフルエントリーしV3を目指す。昨年の活躍含めて、尾野の魅力を知るべく、KUSHITANI LOGSで紹介された記事を改めて振り返ってみよう。

尾野弘樹(おの・ひろき)/1992年7月生まれ。奈良県出身。小学生時代にモトクロスを始めてからミニバイクへ。2006年に鈴鹿近畿選手権のチャンピオンになると、07年に全日本デビュー、08~709年に17歳以下で争われるユースカップで2年連続チャンピオンとなる。その後はヨーロッパのレースに参戦を開始し、イタリア選手権、スペイン選手権に参戦し、世界グランプリGP125クラスへ。12~13年にはアジア選手権、そこから再びスペイン選手権を経て、2シーズン、世界グランプリMoto3クラスに参戦する。17年からはMoto2やJ-GP2クラスにも参戦するが、21年にJ-GP3クラスへカムバック。21-22年、2年連全日本J-GP3チャンピオンとなる。昨年同様、Team P.MU 7C GALESPEEDで23年シーズンも参戦。ダンロップタイヤの開発を行いつつ、全日本J-GP3クラスにフルエントリーしV3を目指す。163cm/54kg。

新しい若手も出てくるなか、もっと高い壁にならなければならない

ここまでの獲得ポイントは115P。最終戦を前にランキングトップにいる尾野弘樹を追うのは、97Pの上原大輝。最終戦MFJグランプリを残して、2022年のJ-GP3クラスチャンピオンの可能性があるのは、このふたりだけだった。

「18ポイント差なので、上原君が勝っても、僕は9位に入ればチャンピオン確定、ってまわりはみんな安心していただろうけど、それがかえってキツかった。21年の方がよっぽどシンプルに、燃えて『勝つしかない』ってレースで、気持ち的には楽でした」というのは、2021-22年のJ-GP3クラスチャンピオン尾野弘樹だ。

21年のチャンピオン争いでは、最終戦を前に、ランキングトップは130Pで小室旭。12P差で追うランキング2位の尾野は、最終戦で優勝して、なおかつ小室が4位以下になるしかチャンピオン獲得の可能性がなかった。つまり、他力本願の最終戦だったのだ。

しかし、そのレースで尾野が躍動した。ポールポジションからスタートすると、ホールショットを決め、序盤から2番手以下を引き離して独走。レース中、単独で3番手を走っていた小室だったが、レースが中盤から終盤になると、4位集団に飲み込まれ、細谷翼、徳留真紀、木内尚汰とのバトルで4位、5位とポジションを落としていく。


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