
ホンダが欧州にて新世代ミドルスポーツ「CBR500R FOUR」を発表した。CB400 SUPER FOURの遺伝子を汲む新開発の502cc水冷直列4気筒エンジンを搭載し、最新のホンダEクラッチ(Honda E-Clutch)を標準装備する。先進の電子制御と軽量シャシーを融合させ、普段使いからスポーツライディングまで官能的な走りを提供する注目の新型モデル。その詳細に迫るとともに、国内版CBR400R FOURへのカラー導入期待を紐解いていこう。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:ホンダUK
国内版CBR400R FOURと共通基盤を持つ502cc直4エンジンとEクラッチ
欧州発表の新型CBR500R FOURは、国内で販売されているCBR400R FOURの直列4気筒プラットフォームと基本設計を同じくする、502cc水冷DOHC16バルブ直列4気筒エンジンを搭載する。ボア60.0mm×ストローク44.4mmの設定から、最高出力53.0kW(72.1PS)/1万1000rpm、最大トルク47.4Nm/9750rpmを発揮。1万2500rpmのレブリミットまで滑らかに吹け上がる高回転型特性だ。
シリンダー内壁にはスリーブレス化を可能にするNi-SiCメッキを施し、バルブリフターにはDLCコーティングを採用して軽量化と摩擦低減を追求した。吸気系にはデュアルラムエアダクトとダウンドラフト吸気システムを組み合わせ、長さを変えたインテークファンネルが官能的な吸気音を生み出している。さらに1975年の名車「CB400 FOUR」へのオマージュとなるサイド回しの4-2-1エキゾーストパイプが迫力のサウンドを奏でる。
国内版と同様、ホンダEクラッチ(Honda E-Clutch)を標準装備する点も大きな魅力だ。スロットル・バイ・ワイヤ(TBW)との連携により、発進・停止・変速のあらゆる場面でクラッチ操作が不要となる。オートブリップ機能やホッピング制御も作動し、街乗りからスポーツ走行まで変速にかかるストレスと疲労を劇的に軽減してくれる。
しなやかなスチールダイヤモンドフレームと最新TFTがもたらす高い完成度
シャシー構造も国内モデルと共通の設計思想で作られている。エンジンを剛性メンバーとして活用する新設計スチールパイプ・ダイヤモンドフレームは単体重量14kgを誇る。キャスター角25°、トレール量99mm、ホイールベース1412mmに設定されており、車両重量189kg、シート高は足つき性に優れた780mmとなっている。
足回りにはフロントにKYB製41mm倒立フォークを配置し、リアにはアルミ製スイングアームと5段階プリロード調整付きPro-Linkモノショックを組み合わせる。ブレーキにはフロント296mmダブルディスクとNissin製2ピストンラジアルマウントキャリパー、リア240mmシングルディスクを採用し、2チャンネルABSが安全性を確保する。
足元にはアルミキャスト製5本Y字スポークホイールとピレリ製Diablo Rosso IVを履き、高いグリップ性能と俊敏なハンドリングを実現した。
コクピットには、外光の反射を抑えるオプティカルボンディング加工を施した5インチカラーTFT液晶メーターを配置。スマホ連携機能「Honda RoadSync」に対応し、左ハンドルのトグルスイッチでナビや音楽再生を操作可能だ。USB-Cソケットも完備するほか、走行モードは「STANDARD」「SPORT」「URBAN」とユーザー設定2種の計5モードから出力特性やHSTCを調整できる。
アグレッシブなスタイリングと新色が示すCBR400R FOURへの国内導入期待
スタイリングは、ホンダのスーパースポーツが持つエアロダイナミクスを凝縮したアグレッシブな造形という点も国内版と一緒。ツインLEDプロジェクターヘッドライトを配した低いフロントカウルから、ニーグリップ性を高めた14L燃料タンク、そしてシャープに跳ね上がるリアカウルへと流れるようなシルエットを形成している。
欧州発表の2027年モデルのカラーバリエーションは2色展開だ。ホンダのモータースポーツスピリットを表現するトリコロールカラーの「イグニッションレッド」と、精悍さを際立たせる「マットバリスティックブラックメタリック」が用意されている。どちらもスーパースポーツらしい躍動感と所有感を高める仕上がりだ。
排気量こそ欧州市場に合わせた502ccとなっているが、車体骨格やEクラッチ、TFTメーターといった基本コンポーネントは日本国内で販売されているCBR400R FOURと同一のプラットフォームである。それだけに、欧州で発表されたこの魅力的な新グラフィックが、そのまま国内版CBR400R FOURのカラーラインナップとして追加導入される可能性は大いに高いと言えよう。日本での正式発表とカラー展開のアナウンスを楽しみに待ちたい。
HONDA CBR500R FOUR (2027model / EU) COLORS
HONDA CBR500R FOUR (2027model / EU) SPECS
| 項目 | 諸元 |
|---|---|
| エンジン種類 | 水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ |
| 総排気量 | 502cc |
| ボア×ストローク | 60.0mm × 44.4mm |
| 圧縮比 | 12.3:1 |
| 最高出力 | 53.0kW (72.1PS) / 1万1000rpm |
| 最大トルク | 47.4Nm / 9750rpm |
| 燃料供給方式 | PGM-FI 電子制御燃料噴射 |
| 走行モード | 5モード(STANDARD, SPORT, URBAN, USER 1, USER 2) |
| エキゾースト | 4-2-1エキゾーストシステム |
| 駆動方式 | チェーン |
| クラッチ | 湿式多板アシスト&スリッパークラッチ(Honda E-Clutch標準装備) |
| 変速機 | 6段リターン |
| フレーム | スチールパイプ・ダイヤモンドフレーム(フレーム重量14kg) |
| スイングアーム | アルミニウム製スイングアーム(Pro-Link) |
| フロントホイール | アルミキャスト(5本Y字スポーク)17M/C × MT3.5 |
| リアホイール | アルミキャスト(5本Y字スポーク)17M/C × MT4.5 |
| フロントタイヤ | 120/70ZR17(ピレリ Diablo Rosso IV) |
| リアタイヤ | 160/60ZR17(ピレリ Diablo Rosso IV) |
| フロントサスペンション | KYB製41mm倒立フォーク(ホイールトラベル109mm / ストローク120mm) |
| リアサスペンション | Pro-Linkモノショック(5段階プリロード調整、ホイールトラベル119mm) |
| フロントブレーキ | 296mmダブルディスク、Nissin製2ピストンラジアルマウントキャリパー、2チャンネルABS |
| リアブレーキ | 240mmシングルディスク、Nissin製1ピストンキャリパー、2チャンネルABS |
| メーター | 5インチカラーTFTディスプレイ(Honda RoadSync対応) |
| 全長 | 2057mm |
| 全幅 | 755mm |
| 全高 | 1125mm |
| 軸間距離 | 1412mm |
| 最低地上高 | 135mm |
| シート高 | 780mm |
| キャスター角 | 25° |
| トレール | 99mm |
| 車両重量 | 189kg |
| 燃料タンク容量 | 14L |
| 燃料消費率 | 4.5L / 100km(WMTCモード) |
| CO2排出量 | 105g / km(WMTCモード) |
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