
2025年9月に大幅改良が施され外観と走りと利便性が磨かれた伝統の車名を継ぐスクーターを、岡崎静夏さんがじっくり試乗。先代未体験だったこともあり、昔との違いにやや驚きつつも、その扱いやすさに大満足!
●まとめ:ヤングマシン編集部(田宮徹) ●写真:楠堂亜希 ●外部リンク:スズキ
十分な機動力を備えるけどちょこまかしすぎない走り
我が家には以前から、原付二種クラスのスズキ・アドレスがあります。これは基本的に母の愛車。身長148.5cmの小柄な体格なので、2スト時代のアドレスV100や4ストになったアドレスV125は、ムリなく安全に扱える車格の原付二種スクーターとして、数少ない選択肢の中でベストな選択になってきたのです。
だから私の中にあるアドレスのイメージは、シャープなルックスとコンパクトな車体の機動力最優先スクーター。じつは日本のアドレス125が、’22年秋からインドのアクセス125をベースとしたモデルに生まれ変わっていたことを知らなかったので、スズキファンや原付二種スクーター好きには「今さら!?」と思われるかもしれませんが、あまりの変貌ぶりに驚いちゃいました。
現在のアドレス125は、“通勤最速”だったかつての原付二種アドレスとは完全に立ち位置が異なる印象。まず、またがったときに車体の大きさにある程度の余裕が感じられ、ロングフラットシートのおかげでライディングポジションにもかなり自由度があります。
やや大柄なので出足こそマイルドながら、一歩進みだしてからの加速力は十分。大きな山や谷がなく、トルクに支えられている感触があり、それでいて“チャカチャカしていない”ので、狭い市街地でも郊外の広めな道路でも扱いやすく感じます。
現代の原付二種クラスらしいホイールベース設計とフロント12インチ径ホイール、適度な車重の組み合わせが生む、“ちょこまかしすぎない”コーナリング特性も魅力。路面の段差やギャップで過敏に反応しすぎることがないし、滑りやすそうな路面でもバイクがある程度の対処をしてくれるイメージがあり、さまざまなシーンで安心して走れます。
【SUZUKI ADDRESS 125】主要諸元■全長1880 全幅690 全高1155 軸距1260 シート高770(各mm) 車重108kg ■強制空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124cc 8.4ps/6500rpm 1.0kg-m/5000rpm Vベルト無段変速 燃料タンク容量5.3L ■タイヤサイズF=90/90-12 R=90/100-10 ●価格:28万500円 ●色:青、白、緑、黒
【ライディングポジション】シートの前側に座れば、身長158cmでも両足の母趾球まで接地。前に座ってもハンドルは近すぎない。かなり長くフラットなシートのおかげで、高身長でも自由度のあるライディングポジション。
【テスター:岡崎静夏】全日本ロードレース選手権J-GP3クラスで、’25年はランキング3位を獲得。日常の足にスクーターも活用中だ!
行動範囲を広げてくれる落ち着きある走りが魅力!
一方で、小径ホイールスクーターらしく、Uターンなどの小回りはかなり得意。車体のボリューム感から想像するよりもはるかに優れた機動力も備わっています。
このクラスのスクーターとしてはよく利くブレーキも魅力。左レバー操作時には前後が連動するのですが、これだけでギュッと止まれます。とくにスゴいブレーキシステムが装着されているわけではなく、それどころかリヤはドラム式ですが、サスの動きや車体の剛性感が効いているのだと思います。
速度計は指針式。スクーターとの組み合わせだとレトロすぎる印象も受けますが、瞬時に認識しやすく、やっぱり好きです。
唯一の残念な点を挙げるなら、私はいつでもフルフェイスヘルメット派なので、シート下トランクにフルフェイスが収納できないところ。ただし、シートのヒンジ付近にはヘルメットホルダーが2個あるのに加え、新型アドレス125はリヤキャリアが標準装備されているので、純正アクセサリーのトップケースを簡単に装着でき、これによりメットイン問題を解消できます。フルフェイスや本格派のジェットヘルメットを愛用するなら、トップケースの追加装備をオススメします!
ちなみに、ヘルメット以外の荷物積載に関してはかなり考えられています。シート下トランクは24.4L容量が確保され、500㎖ペットボトルなどが収まるフロントインナーラックは左右に装備。ハンドル下にフロントフック、シート前方下部には折りたたみ式ホルダーがあり、こちらはコンビニなどのナイロン袋やカバン類を引っかけておけます。
生産国であるインドの使用環境を思わず想像してしまうようなロングフラットシートは、タンデムすることにまるでムリを感じない設計。新型が標準装備するリヤキャリアはグラブバーを兼ねており、トップケースを装着しなくてもストッパーとして機能する構造なので、安心して後ろに人を乗せられます。
大昔の原付二種アドレスが、駅やコンビニといった近めの行動範囲を最速でつなぐ乗り物だとしたら、熟成が施された新型アドレス125は、より広いエリアで移動や買い物にフル活用できるコミューター。装備はベーシックだけど利便性は十分で、そのコスパの良さにも驚かされました。
SUZUKI ADDRESS 125
主要諸元■全長1880 全幅690 全高1155 軸距1260 シート高770(各mm) 車重108kg ■強制空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124cc 8.4ps/6500rpm 1.0kg-m/5000rpm Vベルト無段変速 燃料タンク容量5.3L ■タイヤサイズF=90/90-12 R=90/100-10 ●価格:28万500円 ●色:青、白、緑、黒
丸みのあるレトロな雰囲気は継承しつつ、スタイリングを全体的にアップデート。フレームも軽量化が施された新作で、似たようなデザインだが前後ホイールも新設計。
センタースタンドとサイドスタンドを標準装備。左側ブレーキレバーには、駐車用のロック機構が追加されている。
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