
国内ヘルメットメーカー『Kabuto(カブト)』の軽量フルフェイスヘルメット『AEROBLADE-6(エアロブレード シックス)』に、カーボンファイバーを帽体とする『AEROBLADE-6R(エアロブレード シックス アール)』が登場する。発売時期は9月の予定で、数量限定となっている。
●文:山下剛(ヤングマシン編集部) ●外部リンク:オージーケーカブト
軽量コンパクトなフルフェイスがカーボンモデルとなってさらに軽く強く!
Kabutoのフルフェイスヘルメット『AEROBLADE-6』は、軽量&コンパクトな帽体を空力特性に優れる形状に仕上げたモデルだ。このたび、ラインナップに加わる『AEROBLADE-6R』は、帽体素材にカーボンファイバーを採用することで、軽さと強度をさらに高めている点が大きな特徴だ。
帽体は多層構造で、従来のハイパーガラス繊維と高強度有機複合繊維を使いつつ、最表面に綾織カーボンを成形した『A.C.T.+C(精密成型カーボン+高強度複合素材帽体)』としている。カーボンファイバーによって、軽さを特徴としていたこのモデルをさらに軽く、そして強度を向上することに成功した。
ペイントはあえて施さずクリア加工のみとし、綾織カーボンの目の美しさを堪能できる。空力特性を高めるためのフェイスガードや後頭部を形成する複雑な形状部分(CFD=3次元数値流体解析によるエアロフォルム)も、カーボンの目は乱れることなく、織り目は整然ときれいに並んでいる。Kabutoの技術が如何なく発揮されているディテールだ。もちろん、高速走行時の首の負担を軽減するKabutoの特許技術『ウェイクスタビライザー』も継承されている。
そのほかの機能も、すべて『AEROBLADE-6』を継承している。
サイズ展開はXSからXXLまでの6サイズと豊富で、帽体の大きさはXSとS、M、L、XとXXLの4種とし、フィット性を高めている。
シールドはTEIJIN(帝人株式会社)が開発した高機能ポリカーボネート『UV&IRカットシールド』を採用。UV(紫外線)を99%、IR(赤外線)を74%カットすることで、紫外線による日焼けを防ぐだけでなく、赤外線によるヘルメット内部の温度上昇を抑制する。これによりクリアシールドでありながら、目を保護し、ヘルメット内部を快適に保つ。
このシールドはピンロックシステムに対応しているので、とくにシールドが曇りやすい冬場の雨天時などに良好な視界を保ち、安全運転に貢献する。
フェイスガード正面に設けられたシールドのロックは操作性が良好で、開閉動作もスムーズだ。ロック部の左右にはフレッシュエアを取り込む大型のエアインレットを備え、シールド内部の空気を効率的に入れ換える。これによりシールド内側や眼鏡の曇りを低減する。また、チークパッドは眼鏡やサングラスを装着しやすいような形状としているので、眼鏡などの装着時の不快感が少ない。
内装システムは肌心地が良く、吸汗速乾性に優れるクールマックス素材を採用。汗ばむ季節でも快適で、もちろんすべて脱着可能だから洗濯して清潔さをキープできる。また、脱着時に広がりやすいアンダートリム形状とすることで、フィット感を高めながらもストレスのないヘルメット着脱を可能としている。
あご紐は馴染みやすく、確実に締結できるDリング式を採用。外すときに便利なタブも備えており、第三者が外す際にもわかりやすいよう赤いタブとしている。
『AEROBLADE-6R』は、究極の軽さとコンパクトさ、そして強さを備えたヘルメットへと進化したフルフェイスだ。ツーリングや走行会はもとより、ちょっとした街乗りでも確実な安全装備を心がけている人にも適している。綾織カーボンの美しさは、所有欲もしっかりと満たしてくれる。それでいて求めやすい価格帯としているところも、このヘルメットの美点だ。
Kabuto AEROBLADE-6R
●価格:7万9200円 ●サイズ:XS(54-55cm)、S(55-56cm)、M(57-58cm)、L(59-60cm)、XL(61-62cm)、XXL(63-64cm) ●色:黒(カーボン) ●規格:JIS ●構造:ハイパーガラス繊維+高強度有機複合繊維+カーボンファイバー(A.C.T.+C) ●付属品:標準シールド(DAF-1 UICシールド UICクリア)、ブレスガードNo.12、ウィンドシャッターNo.3 ●発売予定時期:2025年9月頃
Kabuto AEROBLADE-6R[カーボン]
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