スマートキーも追加装備して標準モデルとの価格差は11万円

電子制御シフト搭載! クラッチ操作も不要のヤマハ新型「MT-09 Y-AMT」9月30日に発売

ヤマハは、ロードスポーツモデル「MT-09」をベースに、クラッチおよびシフトの操作を電子制御に置き換える新機構、Y-AMTを搭載した新型モデル「MT-09 Y-AMT」を2024年9月30日に発売した。


●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ

クラッチ操作不要、ハンドシフト可能なMTモード/ATモードを搭載

ヤマハは、注目のトランスミッション機構「Y-AMT(Yamaha Automated Transmission)」を搭載したニューモデル「MT-09 Y-AMT」を、136万4000円で9月30日に発売した。

Y-AMTは、マニュアルトランスミッションをベースにクラッチ機構とシフト機構をアクチュエーターによって駆動し、発進から変速、停止までを高度に電子制御するという新技術だ。

以前からFJR1300ASが採用していたY-CCSの進化版ともいえ、クラッチレバーのみならずY-AMTではシフトペダルも省略。シフトアップ&ダウン操作をハンドシフトに集約した「MTモード」と、変速を自動化する「ATモード」を搭載している。

クラッチレバーとシフトペダルを廃止し、それぞれの機構をアクチュエーターで駆動。エンジンの背面に綺麗に収まっており、外部に突出した部分は一切ない。

すでにメディア向け試乗会が開催済みで、ATモードによるイージーな走りと、手元のシーソー式シフトレバーで操作するMTモードでの驚速シフトや違和感の少ないクラッチ制御などによって、新たなスポーツライディングの可能性を感じさせている。

マニュアルトランスミッション車以上と言えるかもしれないダイレクトなコントロール性や、ギヤチェンジ時の車体挙動の少なさも特徴だ。また、標準モデルが装備しないスマートキーを採用(SPは標準装備)しているのもトピックだろう。

主要スペックの数値はベースモデルのMT-09とほぼ同じだが、Y-AMT機構の採用とクラッチレバー&シフトペダルの省略によって、車重は合計2.8kg増。スペックシート上の数値では3kgアップの196kgになっている。

YAMAHA MT-09 Y-AMT[2024 model]

YAMAHA MT-09 Y-AMT[2024 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

YAMAHA MT-09 Y-AMT[2024 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

YAMAHA MT-09 Y-AMT[2024 model]マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)

YAMAHA MT-09 Y-AMT[2024 model]マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)

車名MT-09 Y-AMT
認定型式/原動機打刻型式8BL-RN88J/N722E
全長×全幅×全高2090×820mm×1145mm
軸距1430mm
最低地上高140mm
シート高825mm
キャスター/トレール24°40′/108mm
装備重量196kg(STD=193kg)
エンジン型式水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ
総排気量888cc
内径×行程78.0×62.0mm
圧縮比11.5:1
最高出力120ps/10000rpm
最大トルク9.5kg-m/7000rpm
始動方式セルフスターター
変速機常時噛合式6段リターン
燃料タンク容量14L
WMTCモード燃費20.8km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時)
タイヤサイズ前120/70ZR17
タイヤサイズ後180/55ZR17
ブレーキ前φ298mmダブルディスク+4ポットキャリパー
ブレーキ後φ245mmディスク+1ポットキャリパー
価格136万4000円
青、暗灰
発売日2024年9月30日
 

Y-AMTあり/なしのディテール比較

以下、2024年8月23日に開催されたメディア向け試乗会で撮影したもの。

エンジン右側のクラッチカバー上に、Y-AMTあり(左)はアクチュエータ、Y-AMTなし(右)はクラッチケーブルがある。

車体左側を見ると、Y-AMTあり(左)はアクチュエータがあってシフトペダルなし、Y-AMTなし(右)はクイックシフター付きのチェンジペダルを装備する。

Y-AMTあり(左)はクラッチレバーがなく、代わりにシフト操作用のスイッチレバーを装備。Y-AMTなし(右)は通常のクラッチレバーを備える。

Y-AMTあり(左)はブレーキ側スイッチボックス前方にAT/MT切替ボタンを装備。Y-AMTなし(右)は省略されている。

Y-AMTあり(左)スマートキーを採用、Y-AMTなし(右)は通常のキータイプだ。

MT-09 Y-AMTのディテール

中央にヘッドライト、その下方に吊り目のポジションライトを備える。

5インチTFTディスプレイに各種項目を見やすく表示。スマートフォン連携機能も採用している。

ATモードでは『D』および『D+』の走行モードが選べる。シフトスケジュールだけでなくパワー特性も変わるという。

MTモードではプリセット3種=ストリート、スポーツ、レイン、2種のカスタム(任意設定)が選べる。

フロントにはφ41mm倒立フォークとモノブロックキャリパーを装備。タイヤはブリヂストン最新のバトラックスハイパースポーツS23を採用する。

前後ホイールにスピンフォージド製法を採用。軽量かつ剛性に優れる。水平近くに寝かされたリヤショックはリンク式マウントだ。

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