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【10/31】【マン島TT 出張便り】世界に先駆けてバイクを進化させてきたイギリスの歴史がずらりと並ぶ博物館を見よ!

ヴェロセット(Velocette)は日本でもその名を広く知られている英国旧車で、トライアンフやBSAと同じくバーミンガムに拠点を置くメーカーだったが、ハンドメイドかつ家族経営の小さな会社ながら量産メーカーに匹敵する台数を生産した。さらに油圧ダンパー付きスイングアームリアサスペンション、シフトチェンジ位置調整が自動で決まるフットシフトを発明して特許を取得するなど、強い存在感を放っていた。しかし他メーカー同様、60年代から経営難に陥り、1971年には姿を消している。この車両はKSS MK1の最終型となる1935年式で、348cc空冷単気筒エンジンを搭載するスーパースポーツだ。マン島TTでも活躍し、燃料タンクには『1926-28-29 T.T. WINNERS』と誇らしげなペイントが施されている。