![[’78-]ホンダ CBX:これぞ頂点の6気筒!【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2022/10/Re_038_01-top-1.jpg?v=1665135371)
世界GPを席巻したホンダワークスレーサーRC166のテクノロジーを惜しみなく注ぎ込み、空冷6気筒でリッタースーパースポーツを目指したCBX1000。短命に終わってしまったものの、その高い志と芸術的な空冷6気筒の美しさは、多くのライダーに衝撃を与えたレジェンドマシンだ。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 唯一無二のDOHC24バルブ6気筒【’78 ホンダ CBX】
- 2 ホンダ CBXの系譜
- 3 [連載]青春名車オールスターズに関連する記事
- 4 「限定車“R”は可変排気バルブEXUP初搭載」1986ヤマハFZR400:FZ400Rの発展進化形【ニッポン旧車列伝】
- 5 「GSX-Rエンジン搭載の派生車」1989スズキ バンディット400:GSX-R250R譲りの250も【ニッポン旧車列伝】
- 6 「ワークスマシンは初代TT-F3チャンプ」1984ヤマハFZ400R:XJ400Z系水冷直4を改良【ニッポン旧車列伝】
- 7 「超ショートストローク250cc直4」1987スズキGSX-R250:過激さマシマシのR250Rも【ニッポン旧車列伝】
- 8 「あえてのダブルクレードル! 」1990スズキGSX-R400R:1990年代も続く快進撃【ニッポン旧車列伝】
- 9 「ウマい奴しか乗れない」1984スズキGSX-R:4ストレプリカ時代の口火を切った金字塔【ニッポン旧車列伝】
- 10 「CBRはここから始まった」1983ホンダCBR400F:最後のホンダ空冷スポーツ【ニッポン旧車列伝】
- 11 「異名は“ジャジャ馬”」1988スズキRGV250Γ:国内ラストの2ストレプリカ【ニッポン旧車列伝】
- 12 人気記事ランキング(全体)
- 13 最新の記事
唯一無二のDOHC24バルブ6気筒【’78 ホンダ CBX】
多気筒化によるエンジンの高出力化は、1960年代の世界GPでホンダが実証していた。多気筒化によりエンジンストロークをショートストトークにでき、さらに1気筒当たりの動弁系を軽くすることにより、多気筒=高回転高出力が可能になったといえる。そして250ccクラスにはRC166という6気筒レーサーを投入し、全戦全勝という圧倒的なパフォーマンスを見せつけたのだった。
市販車においても’69年にホンダが世界初の量産市販車4気筒マシンCB750Fourを発表すると、市場では大排気量多気筒という戦国時代に突入する。すでにリッター4気筒は当然の時代に移り変わり、各メーカーは新しいフラッグシップの模索を開始していくのだった。
そして’78年に満を持してホンダが発表したのが、空冷6気筒マシンのCBX1000だ。6気筒の市販車自体は、イタリアのベネリが750セイが’73年に存在していたが、これは日本車4気筒マシンの台頭に対して、CB500Fourを模して作った4気筒の500クアトロに、2気筒を加えて作った物。これに対してCBXはホンダのフラッグシップに相応しい完全な新設計だった。
コンセプトはRC166。排気量こそ4倍ではあるが、空冷DOHC4バルブ6気筒にダイヤモンドフレームを採用。細かいところでは長くなってしまうカムシャフトを3気筒×2本とし、オルダムジョイントで連結して熱歪みや振動対策を施す手法までも、RC166に準じていた。
さらにチューブレスタイヤを装着可能な込むスターホイール、当時高価だったジュラルミン鍛造パーツを驕り、スタイルも先進的なストリームラインを取り入れたものだった。第一印象はダイヤモンドフレームを採用するため、エンジン前部が全て見えること。美しい空冷フィンや6本のエキパイ、とにかく圧巻。そして6気筒が生み出す低振動でモーターのような加速感と、今までに無い衝撃を与えてくれた。しかしそのハイパワーに反して車体強度が不足気味で、スーパースポーツとしてはCB900Fなどに譲り、次第にツアラーとしての色彩が強くなっていく。
【’78 HONDA CBX】■空冷4スト並列6気筒 DOHC4バルブ 1047cc 105ps/9000rpm 8.6kg-m/8000rpm ■249kg ■タイヤF=3.50H19 R=4.25H18 ※輸出モデル
徹底的なナロー設計されたエンジンだが、車体に対してそのエンジン幅の大きさが際立つ。エンジンの前傾やキャブは位置によって、ライディングポジションには影響しないよう仕上げられている。
64.5×53.4mmのボアストロークを採用した空冷4ストロークDOHC4バルブエンジン。エンジン幅を狭く仕上げるため、通常はクランクエンドに配置するジェネレーターを、シリンダー背面に配置。センターカムチェーン方式で、カムは左右2分割構造を採用。
φ28mmのCVキャブは、二ーグリップ幅を狭めるためV字方に配置。このため各気筒のマニホールド長が異なっている。
スピードメーターは150マイル(240km/h)、タコメーターは1万1000回転フルスケール。メーターレンズには防眩処理が施される。
ホンダ CBXの系譜
1981年、フレーム、サス、ブレーキ、エンジンなど徹底改良を施したモデルを投入するが、北米市場の要望により、カウリングや再度バッグを装備し、ホイールベースを延ばしたツアラー色の強い物となる。
【’81 HONDA CBX】
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
[連載]青春名車オールスターズに関連する記事
人気記事ランキング(全体)
世界初公開のプロトタイプ&コンセプトモデルも登場予定! ホンダが公式素材として配布した写真はモーターサイクルショー展示車および鈴鹿8耐時点のもの、つまりミラー未装着の車両だが、JMS展示車はミラー付き[…]
YZF-R1/R6のレースベース車が受注開始! ヤマハがロードレースやサーキット走行専用モデル「YZF-R1 レースベース車」と「YZF-R6 レースベース車」の発売を発表。いずれも期間限定の受注生産[…]
2つの断熱シートが冬を制す「着る断熱材」 屋の壁に使われる断熱材のように、外部の冷気の侵入を防ぎ、体から発せられる熱を外に逃がさない。このシンプルな原理をウェアで実現したのがXShelterだ。 その[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に 欧州に続き北米でもスズキ「ハヤブサ」が2026年モデルへと更新された。アルティメットスポーツを標ぼうするマシンは基本的に2025年モデルを踏襲しながら、レギュラーカ[…]
日本仕様はたったの2️種類 各国独自の特別仕様車を除けば、Z1-Rには初代とII型の2種類しか存在しない。ただしZ1-RIIのサイドカバーエンブレムは、欧州仕様:車名そのまま、北米仕様:IIナシのZ1[…]
最新の記事
- Amazonプライム感謝祭 先行セール開始! 30%超値下げ中のヘルメットを厳選して紹介
- Z/エリミネーター/H2など新型ラッシュ。カワサキ関連注目ニューストピック【2025年9月版】
- 全国唯一! 鉱山の坑道を愛車で駆け抜ける「最高フォトツーリングラリー in 鉱石の道」がアツい!
- カワサキ「W800」に2026年のニューカラー! これまでにない白と深みのある青の2本立てラインナップに
- カワサキが「メグロK3」の2026年モデルを11月1日に発売! デザインは黒ホイールになった前年から引き継ぐ
- 1
- 2