![[’78-]ホンダ CBX:これぞ頂点の6気筒!【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
世界GPを席巻したホンダワークスレーサーRC166のテクノロジーを惜しみなく注ぎ込み、空冷6気筒でリッタースーパースポーツを目指したCBX1000。短命に終わってしまったものの、その高い志と芸術的な空冷6気筒の美しさは、多くのライダーに衝撃を与えたレジェンドマシンだ。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 唯一無二のDOHC24バルブ6気筒【’78 ホンダ CBX】
- 2 ホンダ CBXの系譜
- 3 [連載]青春名車オールスターズに関連する記事
- 4 「2スト全盛期を代表する傑作」1986ホンダNSR250R:レーサーに保安部品を付けただけ!【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 5 「ハンドリングのヤマハ」誕生:起死回生のTZレプリカ、1985ヤマハTZR250/R【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 6 「2ストV3の咆哮」1985ホンダNS400R:『バリバリ伝説』でも話題を呼んだマシン【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 7 「2スト最強の500レプリカ」1985スズキRG500Γ(ガンマ):炸裂パワーのスクエア4【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 8 「究極のレーサーレプリカ!」1984ヤマハRZV500R:気分はケニーのYZRだった【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 9 「唯一のタンデムツイン(前後2気筒)」栄光のチャンピオンレプリカも:1984カワサキKR250/S【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 10 「レーサー“RS”と同時開発」WGPの興奮がそのままに:1984ホンダNS250R【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 11 「カウル&セパハンの先駆け! 」2ストレーサーレプリカの代名詞:1983スズキRG250Γ(ガンマ)【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 12 人気記事ランキング(全体)
- 13 最新の記事
唯一無二のDOHC24バルブ6気筒【’78 ホンダ CBX】
多気筒化によるエンジンの高出力化は、1960年代の世界GPでホンダが実証していた。多気筒化によりエンジンストロークをショートストトークにでき、さらに1気筒当たりの動弁系を軽くすることにより、多気筒=高回転高出力が可能になったといえる。そして250ccクラスにはRC166という6気筒レーサーを投入し、全戦全勝という圧倒的なパフォーマンスを見せつけたのだった。
市販車においても’69年にホンダが世界初の量産市販車4気筒マシンCB750Fourを発表すると、市場では大排気量多気筒という戦国時代に突入する。すでにリッター4気筒は当然の時代に移り変わり、各メーカーは新しいフラッグシップの模索を開始していくのだった。
そして’78年に満を持してホンダが発表したのが、空冷6気筒マシンのCBX1000だ。6気筒の市販車自体は、イタリアのベネリが750セイが’73年に存在していたが、これは日本車4気筒マシンの台頭に対して、CB500Fourを模して作った4気筒の500クアトロに、2気筒を加えて作った物。これに対してCBXはホンダのフラッグシップに相応しい完全な新設計だった。
コンセプトはRC166。排気量こそ4倍ではあるが、空冷DOHC4バルブ6気筒にダイヤモンドフレームを採用。細かいところでは長くなってしまうカムシャフトを3気筒×2本とし、オルダムジョイントで連結して熱歪みや振動対策を施す手法までも、RC166に準じていた。
さらにチューブレスタイヤを装着可能な込むスターホイール、当時高価だったジュラルミン鍛造パーツを驕り、スタイルも先進的なストリームラインを取り入れたものだった。第一印象はダイヤモンドフレームを採用するため、エンジン前部が全て見えること。美しい空冷フィンや6本のエキパイ、とにかく圧巻。そして6気筒が生み出す低振動でモーターのような加速感と、今までに無い衝撃を与えてくれた。しかしそのハイパワーに反して車体強度が不足気味で、スーパースポーツとしてはCB900Fなどに譲り、次第にツアラーとしての色彩が強くなっていく。
【’78 HONDA CBX】■空冷4スト並列6気筒 DOHC4バルブ 1047cc 105ps/9000rpm 8.6kg-m/8000rpm ■249kg ■タイヤF=3.50H19 R=4.25H18 ※輸出モデル
徹底的なナロー設計されたエンジンだが、車体に対してそのエンジン幅の大きさが際立つ。エンジンの前傾やキャブは位置によって、ライディングポジションには影響しないよう仕上げられている。
64.5×53.4mmのボアストロークを採用した空冷4ストロークDOHC4バルブエンジン。エンジン幅を狭く仕上げるため、通常はクランクエンドに配置するジェネレーターを、シリンダー背面に配置。センターカムチェーン方式で、カムは左右2分割構造を採用。
φ28mmのCVキャブは、二ーグリップ幅を狭めるためV字方に配置。このため各気筒のマニホールド長が異なっている。
スピードメーターは150マイル(240km/h)、タコメーターは1万1000回転フルスケール。メーターレンズには防眩処理が施される。
ホンダ CBXの系譜
1981年、フレーム、サス、ブレーキ、エンジンなど徹底改良を施したモデルを投入するが、北米市場の要望により、カウリングや再度バッグを装備し、ホイールベースを延ばしたツアラー色の強い物となる。
【’81 HONDA CBX】
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
[連載]青春名車オールスターズに関連する記事
人気記事ランキング(全体)
オートマ・AMT&ベルトドライブ採用の250ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収めることでも知られる、中国・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが[…]
懐かしのスタイルに最新技術をフル投入! 2025年3月の東京モーターサイクルショーで詳細が発表されたヨシムラヘリテージパーツプロジェクト。対象機種は油冷GSX-R750とカワサキZ1となっており、GS[…]
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
K-2439 フルメッシュロングジャケット:スタイルと機能を両立するツーリングジャケット 腰までしっかりと覆う安心感のあるロング丈でありながら、後襟から袖口へ流れるように入ったラインデザインと、ウエス[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
最新の記事
- 最新相場もわかる! 人気バイク歴代モデル図鑑:カワサキZ900【装備充実の2020年モデル】
- マン島TTで見つけたレアなバイク36選! 欧州で大切に乗られている日本車、トンデモカスタムの欧州車も?
- 【Kabuto】高い空冷性能を誇るフルフェイスヘルメット「SHUMA」に新グラフィック「NIGHTER」が登場
- 「ユーザーの要望に真摯に対応し続けてきた」ヨシムラジャパン相談役・吉村不二雄氏インタビュー
- 【動画】白バイ直伝! 究極の安全ライテク[令和ver.] #7:パイロンスラロームで運転技量丸わかり!
- 1
- 2