ガスガスモーターサイクルジャパンは、2022年モデルのストリート向けバイク「SM700」と「ES700」を発表した。前後17インチホイールのスーパーモトと、前21/後18インチのエンデューロモデルの2本立てで、親会社であるKTMの690シリーズをベースに独自の装備で個性を演出している。
●外部リンク:GASGAS
690系でキャストホイールを初採用したSM700
692.7ccの単気筒エンジンは75ps8000rpmを発生し、燃料を除く半乾燥重量は148.5kgと、レーシングマシンを彷彿とさせるパフォーマンスのストリートバイクが登場した。KTMの傘下に入ったスペインの「GASGAS(ガスガス)」は、“スロットルをもっと開けろ(ガスを送り込め)!”がブランド名。トライアル車では老舗といえるブランドだが、近年はKTM傘下に入ったことによりロードレースやラリー競技にも積極的に参戦中だ。
そんなガスガスから登場したのは、KTMのLC4エンジンを搭載するストリートバイク×2車。いずれもKTMの690シリーズである690SMC R/690エンデューロRをベースとており、SM700は前後17インチホイールを装着したスーパーモト、ES700は前21/後18インチホイールのエンデューロバイクとなっている。
最大のウリは、なんといっても量産車最強といわれるシングルエンジンだろう。2008年に登場したKTM 690SMCに初搭載された水冷SOHC4バルブ単気筒は、当初654ccから63psを発生していたが、692.7ccの最新版(ユーロ5適合)はフルスタンダードの状態で75ps/8000rpmを発揮。しかも、解除も可能なリーンアングル対応トラクションコントロールシステムを備え、上下対応クイックシフターやAPTCスリッパークラッチも標準装備している。また、コーナリングABSや2種類のライドモードとABSモードも備える。
これを搭載するフレームはクロームモリブデン鋼のトレリス(格子状)タイプで、前後サスペンションは同じくKTM傘下のWP製を奢る。鋳造アルミのスイングアームはしなやかさを兼ね備え、ポリアミド製サブフレームと一体になった燃料タンクは容量13.5Lだ。
SM700だけの特徴としては、スポークホイールのKTM/ハスクバーナに対し、キャストホイールを採用したことが挙げられる。衝撃吸収性に優れるスポークホイールに対し、より軽量なキャストホイールを採用したことで、軽快で鋭いハンドリング性能が期待できそうだ。
外装は専用のデザインとなり、カバー類もよく見ると細かく異なっている。同じく兄弟車のハスクバーナほどは違わないが、大きくあしらわれたGASGASのロゴとあいまって、強い個性を主張する。
GASGAS SM700[2022 model]
主要諸元■軸距1476±15mm シート高898mm 車重148.5kg(半乾)■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 692.7cc 75ps/8000rpm 7.5kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量13.5L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●価格:158万円 ●色:赤 ●発売時期:2022年7月
GASGAS ES700[2022 model]
もう一方のES700は、エンジンや骨格をSM700と共有するエンデューロモデルで、前21/後18インチホイール採用に合わせた足まわりのセットアップで抜群の走破性を手に入れている。どんな状況でもスロットルを開ければ安定して前に進む、いわば“真のアドベンチャーモデル”。ビッグオフ好きにはたまらない1台だ。
主要諸元■軸距1506±15mm シート高935m 車重147.5kg(半乾)■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 692.7cc 75ps/8000rpm 7.5kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量13.5L■タイヤサイズF=90/90-21 R=140/80-18 ●価格:158万円 ●色:赤 ●発売時期:2022年7月
SM700/ES700のディテール
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