改めて振り返るとモンスターは凄まじい勢いで変化している。しかし、そのモンスターは1人の男がこだわらなければ誕生していなかったかもしれないのだ。
●文:ライドハイ編集部(小川勤) ●写真:井上演
「ドゥカティにネイキッドは必要ない」しかし、デザイナーのガルーツィは諦めなかった
モンスター誕生のきっかけは、デザイナーのミゲール・ガルーツィが当時のスーパーバイクである851のストリップ写真を見たことから始まった。「自分が乗りたいバイクはこれだ。レース用カウルは必要ない」その写真を見た時、そう思った。ガルーツィは何度も当時のボスであるマッシモ・ボルディに交渉するが「ドゥカティにネイキッドは不要」と、なかなか説得できなかったという。
そこで、ガルーツィは独断でスタート。851のフレーム、900SSのエンジンを手に入れ、小さな小屋でそれをカタチにしていった。「他に何もつかないのか?」これがドゥカティ経営陣が試作車を初めて見た第一声だったという。そして1991年末にまずはディーラーに発表。この時にすでにフランスのインポーターから1,000台の注文が入った。その後、1992年のケルンショーで一般公開となったのだ。
しかし、ケルンショーでのプレスキットの車名はモンスターでなく、M900だった……。
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