●文:ヤングマシン編集部 ●写真:スズキ
スズキは、13年ぶりのモデルチェンジとなった新型「ハヤブサ」の国内仕様を2021年4月7日に発売すると発表した。ハヤブサらしさを変えずに細部を極限までリファインし、エンジンは最高出力を少し落としてでも扱いやすさと実質的な加速力を取るというスズキの英断、そして全18色になるというカラーバリエーションにも注目だ。
生物界最速の猛禽類、隼が日本の地に降り立つ!
普段は鷹揚に大空を滑空するかのように、そしてイザとなれば獲物を狙う超スピードは生物界最速の猛禽類が隼だ。その生態をマシンコンセプトになぞらえ、1998年に登場したのが初代GSX1300Rハヤブサ(GSX1300R HAYABUSA)だった。その名のとおり300km/hを超える最高速度は市販車最速で、のちに300km/hリミッターの導入でそれは破ることがかなわぬ記録となった。
2008年には初のモデルチェンジを受けたハヤブサは、排気量を1299cc→1340ccとし、最高出力は175ps/9800rpm→197ps/9500rpmに。各メーカーが最高出力を200ps以下に抑える自主規制もあり、このままの姿で長らく販売された。日本仕様も発売されて2016年まで製造、北米では2020年モデルまでが登場していたのは、記憶に新しい読者もいるだろう。
2021年2月5日に世界同時公開された新ハヤブサは、エンジンやフレームの基本を従来型の踏襲とし、6気筒やターボまで実際にテストしつつも“変えない”という英断がファンの喝采を浴びた。とはいうものの、エンジンは執念の超改良版として内部パーツをフルリファインするとともに念願の電子制御スロットルを採用。各種電子制御も一気に現代レベルへと引き上げられ、任意に設定できる速度リミッターを市販二輪車で初採用。さらにクルーズコントロール、上下双方向対応のクイックシフトシステムなどもフル装備となった。
国内仕様では最高出力が欧州仕様から2ps減の188ps、最大トルクは0.1kg-m減の15.2kg-m(ともに発生回転数は不変)になっているが、これは測定方法の違いによるもので、エンジンの仕様は全く同じだという。また、国内仕様はETC2.0車載器を標準搭載するとともに、標準車体色3色を含む全18パターンの組み合わせを可能とする「カラーオーダープラン」も実施する。
カラーオーダープランの内訳は、外装カウル×3色、外装アクセントカラー×3色、ホイール×2色で、15パターンの組み合わせを用意。これに標準車体色3色を含め、全18パターンの組み合わせ気になる。価格は先代の国内仕様から約36万円高に抑えた215万6000円~。リッタースポーツやメガサイズスポーツらと比較しても相当に“頑張った”プライスと言えるだろう。
価格は黒×金、白×青が215万6000円、銀×赤が216万7000円、カラーオーダープラン車は221万1000円または222万2000円となる。なお、全18色のディテールはスズキが公開する「Hayabusa特設ページ」にて公開される予定だ。
5連メーターは中央にフルカラー液晶を採用した新作で、輸出仕様はスピードメーターにマイル&キロ併記だったが、国内仕様はキロ表示のみに。また、シングルシートカウルはオプション設定となった。
発売日は2021年4月7日。早期入手できたユーザーなら、ゴールデンウィーク前に慣らし終了も難しくはなさそうだ。モデルチェンジの詳細については関連記事で徹底的に解説しているので、そちらもご参照いただきたい。
↓カラーオーダープラン解説はコチラ↓
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