●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●取材協力:オーヴァーレーシングプロジェクツ&モトジョイ
サーキットライセンスを取ってまでスポーツ走行したいわけじゃないが、走行会では物足りない。絶版車やクラシックなので現行車といっしょのサーキット走行は不安だ。そんなライダーから好評なのが、オーヴァーレーシングとモトジョイが共催するイベント「アストライド」。普段は磨いて眺めるのが好きな絶版車好きも、自分のペースでサーキット走行の緊張感と高揚感を味わえるはずだ。
4回のタイム計測と模擬レースの組み合わせでマシンセッティングやライテク向上にも役に立つ
サーキットイベントの数が減少する一方でレベルが高くなる現状。もっと気軽に楽しくサーキットを体験してもらうことを狙いに始まったのが、オーヴァーレーシングとモトジョイが共催する「ASTRIDE(アストライド)」だ。両社ともにバイクに関わる企業として遊びの場を提供したいという目的がある。
ただし、単にコースを提供するだけではない。ライダーのスキルとマシンの排気量に応じてA〜Eのクラス分けを行い、それぞれトランスポンダーを装着してタイム計測を行う。
このクラス分けには1972年以前に製造されたクラシック/2ストローク/往年のF3レーサーが割り当てられる。ヨーロッパ選手権レースへの参戦経験も豊富なレーシングコンストラクターとして、見せ場を心得ていると言えるだろう。
各クラスとも10分×1回/20分×2回のフリー走行があり、その間に計測されたタイム順のグリッドで6周の模擬レースが行われる。前半のフリー走行はパドックから五月雨式のコースインなので、グリッドからの「よーいドン!」には模擬レースとはいえテンションが上がる。
新型コロナウイルスの影響により、’20年の開催は少なかったが、感染対策を行いながらのイベントが当たり前になる’21年は再び多くの参加者で盛り上がるはずだ。5/22と10/30の2回、鈴鹿ツインサーキットで開催を予定している。
ガンマ歴30年の親父さんの影響で息子もサーキットデビュー
白一色の外装がレーシーなRG400ガンマのオーナーであるOさんは、バイクブーム世代の50代。’86年型を’90年に購入して以来、途中複数台所有の時期もあるがガンマひと筋で30年間走り続けてきたそうだ。’80年代からバイクに乗り続けていると聞くとサーキット経験もさぞかし豊富かと思いきや、公道峠道専門とのことで、それなりに痛い目にも遭ってきたらしい。
そんな大谷さんがサーキットに足を運ぶきっかけとなったのが、バイク仲間から誘われたスピードショップイトウの走行会「DEAD or RIDE」。4年前の初参加以来、鈴鹿ツインサーキットで腕を磨いている。
アストライドでも深いバンク角のコーナリングが印象的だったが、愛車のガンマは今もゼッケンプレートを外せば灯火類が復元できる公道仕様で、ツーリングやワインディングも楽しんでいるそうだ。
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